★スミマセン宣伝です(2015/10/10)★
ぼくの睡眠時無呼吸症候群、そしてCPAP個人輸入の体験を電子書籍にしました。


最初はブログをまとめれば本になるとたかをくくっていたのですが、結局ぜんぶ書き直しになりました。
本を書いていて思ったのが、過去のブログに書いたことは少しずつ記憶に誤りがあるということです。
本来ならばブログを1つ1つ訂正するか、ぜんぶ削除するところですが、それはこれからおいおいやっていきます。

睡眠時無呼吸症候群に悩んでおられる方なら、共感していただけ、役立てていただけるように本を書きました。
ぜひ読んでください。



闘病記の10。

※本稿は個人の病気に関する感想を主観的に綴ったもので、医学的、科学的な知見を与えるものではありません。ご自身の健康に関する問題は専門医を受診してください。

前回までのあらすじ


1)~19) は前回をご覧ください。なお睡眠時無呼吸症候群のことをSASと略記します。
20) 結局3万円払って一泊の検査を受けた
21) 検査結果は陽性(クロ)で、すぐにCPAPで治療しないといけない
22) そのためには、CPAPを付けてもう1回検査しないといけない
23) 検査費用は3万円である
24) 再検査の結果はやはりSAS自体は劇的に収まっていた
25) CPAP自体の違和感は相当のもの
26) CPAPはメガネ同様、症状は抑えるが病気は治療しない
27) SASが陽性の場合、CPAPに保険が適用され、3割負担となる★ここから前回
28) CPAPのレンタル料金は、3割負担で月3000円(保険適用外の場合は15000円超)
29) CPAPは本体、パイプ、顔につける部分の3つからなる
30) 顔につける部分は、鼻を覆うタイプ、鼻にパイプを挿入するタイプ(鼻マクラ)、口に入れるタイプがあり、鼻マクラが圧倒的にラク
31) やはり装用に違和感があり、夜つけていても、朝外していることが多かった



前回までは、とにかく検査費が高い、レンタル代が高い、マスクに違和感があるということで、SAS治療の否定的な側面をいきおい強調する流れで書いていた。
では、SAS治療は悪いことばっかりか。
当然そんなわけはないのであって、SASポジティブであることを検査で知り、CPAP治療を始めたことは、当然いいことの方が多かった。
命を救われたと思っている。
まず、夜は快眠でき、朝は非常にスッキリシャッキリ起きられるようになった。
昼間も、なんとなく感覚が鈍磨した感じが払拭され、以前のように充実した生を味わえるようになった。
ただし、これはCPAPを朝まで外さずに付けられるようになってからである。

CPAP装用は、夜寝る最初の瞬間が一番違和感があり、憂鬱である。
夜、リラックスした時間を過ごした後に、入浴し、パジャマに着替えて布団に入るとき、まさかゴムのマスクを着けて寝るとは、頭では理解していても、体が納得していないのだ。

最初のうちはこの抵抗感があり「なぜ自分はゴムのマスクを付けて寝なければならないのか」などと考えてもしょうがないことを考えてしまう。
すぐに入眠出来るか緊張があって、身構えている。
そして、ゴムが接触する部分(鼻孔)のかゆみがある。
これも、最初が一番かゆい。

ということで、ぼくは導眠剤を使用し、鼻をオリーブオイルで清拭したり、ムヒ的なものを塗ったりして、なんとかごまかして寝ることを覚えた。
これは、今も苦戦中であって、週に2回完全に装用できればいいほうである。

朝4~5時頃、マスクを外してしまっておきることがある。
外されたマスクは枕元に転がっていて、空気の轟々という音が鳴っている。
それから小用を足し、布団とパジャマを整えて、改めてマスクを付けて寝る。
このときは、最初に布団に入ってCPAPを装用するときと違って、いったん寝ているので、十分体がリラックスしていて、CPAP装用にも違和感がなくなるので、スッと眠れる。
当然朝7~8時には起きないといけないので、せいぜい2時間の追加装用だが、これもかなり効いた。

これがあまりにも快適なので、しばらくは朝4時に目覚まし<1>を掛けておき、ここでCPAPの装用を確認して意図的に二度寝したりしていたこともある。
でも、やはり疲れるのでやめた。

CPAPを朝まで付けていて、最も感じるのは頭痛の軽減である。
SAS性の起床時の頭痛は、血液中の酸素の欠乏によって起きるらしい。

逆に朝7時に起きても、マスクを外していて、頭がキリキリと痛む場合は、30分でもいいからCPAPを付けて二度寝することにした。
これでも頭痛はウソのように消える。

医師の話や自分の経験を総合すると、以下のようなことがいえると思う。

* 一晩に4時間装用すると、完全な熟睡感が得られる
* 1時間でも2時間でも装用すると、まあまあ熟睡感が得られる
* 週に2~3日装用すれば、その週はまあまあ調子がよい
* 朝おきぬけに30分でも装用すれば、かなり気分がよくなる

要は、これまではずっと徹夜していた(深い睡眠をしていなかった)わけだから、1日1時間でも熟睡する時間が出来れば、相当な改善がある。
そのうち装用にも慣れて来る。
(ぼくはこの病気に罹患してから4年、結局CPAPに慣れたということはないが、患者の中にはすぐに慣れた人もいるという。ぼくは特に堪え性がないらしい)

他にも、以下のような発見があった。

まず、CPAPを装用して深い眠りをしているときは、夢を見ていないということだ。
ぼくはものすごく夢を見る方で、超現実的な夢、後味の悪い夢を大量に見る。
これは、今にしてみれば、眠りが浅かったためだと思う。
朝方CPAPを外して(外しているところを意識しているのだが、「金縛り」のように体が制御できない状態で)改めて寝ることがあるが、そのときに限って、驚くほど夢を見ることが分かった。

次に、CPAPを装用すると、これは科学の話であるから真面目に、包み隠さずに書くが、言うところの男性のアサダチ現象が起こるということだ。
これは、SAS患者の体験ブログを見るとたいてい書いてある。
中年以降の睡眠不足と、過食/肥満と、抑鬱状態と、性機能の衰えには明らかに正の相関がある。
逆に、自分の体調を図るバロメーターとして有用であろうと思い、あえて書いた。

ということで、スムーズとは言えないが、CPAPに絶大な効果があることは確かだ。
しかしながら、病院の対応にはまだまだ改善の余地がある。
次回書く。

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