最近コンビニに行くと本が売っている。
普通の出版社の本はもちろん昔から売っていたが、最近目を引くのは、自社ブランドの本である。
軽めのハウツー本であって、以下のような特徴がある。

・安い
・薄い
・字が大きい
・読みやすそう

一冊買ってみた。
青木晃さんというお医者さんの書いた「睡眠ダイエット」だ。
「サプライズBOOKS」という叢書であり、ファミマとサークルK&サンクスに売っているようだ。
580円。



ま、正直言って、そんなに期待していなかったのだが、結果からいうと、非常に面白かった。
変わったダイエットの方法を書いているわけではなく、睡眠がいかに大切か、いかに健康に暮らすことが大切かを書いている。
常識的な内容で、すでに知っている話が多いが、睡眠とダイエットという筋に沿ってまとめて書いてあるので勉強になる。
NHKテレビ「ためしてガッテン」の5回分ぐらいをギュッと圧縮したような本だ。
スキマ時間に読めるので、テレビよりいい。

第1章はメラトニン、セロトニン、成長ホルモンなどのホルモンの分泌が果たす役割、交感神経と副交感神経の活性化と1日の生活リズムについて概要を述べている。

この自律神経(交感神経と副交感神経)の活性化についての話が非常にためになった。
人間は朝起きてから交感神経が活性化し、15時にピークを迎える。
これは人間の活動的な行動を司る神経である。
一方寝ているときにもっとも活躍するのが副交感神経である。

これは、朝から昼にかけて人間は仕事の能率がもっとも上がり、同じ時間を掛けても夕方から夜ではダメダメになる理由である、と書かれている。

ぼくは、朝能率が上がるのは、PCのメモリが起動したてはクリーンだがだんだん使っているとゾンビプロセスやメモリリークによって劣化してくる(考えかけのアイディアや心配事で脳のプロセスが無駄に消費される)という比喩で理解していて、マメに昼寝をしたり気分転換をすればまたスッキリ仕事が出来るのかと思っていた。
しかし、自律神経によって1日のリズムが出来ているのであれば、昼寝ではリセットできないことになる。

やはり1日のゴールデンタイムは朝から昼であって、ここにいかに抽象的、論理的、創造的な仕事を持ってきて集中して終わらせるかがポイントだ。
そして午後から夕方には惰性で終わる事務仕事を持ってくる。
夕方には仕事をやめて睡眠の準備をし、夜はしっかり寝る。
このリズムを作ることが大切なのである。

第2章では第1章で述べた原理を役立てるコツを、朝から日中はどうすればいいか、夕方から夜はどうすればいいか、と時系列に追って書いている。
第3章、第4章は全2章に収まりきれなかったTipsが書かれている。
非常に理にかなった、プロフェッショナリズムを感じる本作りだ。
コンビニの本、あなどれないな!
買ってよかった。

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