2018年5月30、31日、新宿スターフィールド(元・タイニイ・アリス)というところで月蝕歌劇団の連続公演『阿呆船』を見た。
超楽しかった。

2015年6月10日、ザムザで同じ演劇を見ている。

眠り男と言われる、一方が眠っているとき一方が起きている2人組の芝居があるのが見もので、2015年公演のときは倉敷あみさんと若松真夢さんという美少年系美少女コンビでこれが良かった。

それが今回、2018年では、倉敷さんの後をついでトップに復活した長身美女の白永歩美さんと、月蝕初出演の小林夢二さんという凸凹コンビだ。
全然違うー!
超面白かった。

小林夢二さんは、SAIの芝居や、BAR月光密造舎で、今年は見る機会が多い。
もちろんイケメンなんだけど、イタリアのお人形みたいな(?)なんとも言えないおかしみがある見た目と動きで、目を引く。
大熱演で良かった。

メインはカタツムリの少女ツムツムと、ヘンタイ少年ビリコの悲恋だが、ツムツムを慶徳優菜ちゃんが、少年はこれが少年役最後という高田ゆかさん。

お贔屓の慶徳ちゃんはあいからわずエロいセリフを淡々と言う役で、上品で悲しさもあって良かった。カタツムリなのにすごく人間の心の機微を感じる役で、毎回感情移入して泣いてしまった。

あじさい

少年は、これも哀しい、哀感あふれる演技の高田さん。これが少年役最後。。と聞かされると、余計に哀しい。遭うは別れの始まり、さよならだけが人生よというけど、ぼくは高田さんの少年姿と、ツヌツヌの悲恋をいつまでも覚えているだろうし、高田さんがなんかのはずみでふらっと帰ってきてくれたらすごくうれしいと思う。

つぬつぬ

歌が止まらないオペラ歌手の役で、前回の公演でも得意の歌声を生かして狂演していた三上ナミさんが、1日だけの出演ということでこれは見逃せないと駆けつけた。

いまはベトナムに在住してIT企業のOLをしながら三上文化の普及を(?)している三上さん、あんまり会えなくなってしまったが、やっぱりナミちゃんの歌声があるとないとでは月蝕の舞台はぜんぜん違う。
ピーンとした歌声が、舞台全体に細くて靭やかな線を通したようで、舞台全体のクォリティが上がっていた。
詩劇ライブもさすがの熱演で良かったなー。

翌日は同じオペラ歌手の役を奈々瀬やよいさんという、これも初月蝕の人が演じていた。
奈々瀬さんはもともと英語教師だったけど、夢絶ち難く演劇の世界に飛び込んできたという変わり種の人で、え、じゃあ年齢いくつなのかな? 見た目が超ロリロリで可愛らしい人だったが、もともと声楽出身だったそうで、堂々としたオペラ歌手っぷりだった。
ということで、情報つまり過ぎの奈々瀬やよいさんも今後も注目して行こうと思う。

新宿スターフィールドはまあまあ見やすい劇場で、舞台左手にずーっと物販コーナーがあるのが逆に動線がスムーズで良かったと思う。
ここ、男女トイレが1個ずつあって結構広いんだけど、入り口が1つにまとまっているので、どっちかのトイレは空いているのか、閉まっているのか、初めてくるお客さんには分かりづらいので、ここは何らかの案内があった方がよかった。