私事ながら、先日いわゆるひとつの交渉事と言うものをしに行った。
相手は初対面に近い方で、どんな話になるか分からないので、かねてからの友人のAさん(イニシャルではない)に相談してあらゆる場合を想定した想定問答集を作っておいた。
結果は、あっけないほどスムーズに行って、特に何の言い争いもなく、和やかな会談に終始した。
相手の方がいい人で良かった。

From Skyscrapers to Forests 17 (8653774354)
Aさんは交渉の現場にまで付いてきてくれた。
ぼくが頼んだことなので、こういうのも変だが、なかなか出来ないことである。
ぼくが自分で頼まれても引き受けるかどうかわからない。
本当にありがとうございました。

帰り道、Aさんとふたり、存外に話が上首尾で終わったので、解放感で機嫌良く話をした。
Aさんは、今回いい結果に進んでいるのは、ぼくがこの件に本気で取り組んで、ちゃんとあらゆる場合に備えて準備をしていたからだと言う。
ぼくには行動力があり、本気で取り組んでいるので、そういう人は結局それなりの結果に到達するという。
本当だろうか。
そう言われるとうれしいものだ。

いわゆる「引き寄せの法則」みたいなものだが、これは別に運命とか、天意とかスピリチュアルな話を持ち出すまでもなく、あると思う。

いぜん元AKB48の篠田麻里子さんが、テレビ番組で、後輩の子に「篠田さんみたいに、AKBの活動をしていても、ファッションの仕事がもらえるのは、なぜですか」と言われていた。
篠田さんは「ファッションの仕事をしたいんだったら、デザイン画を一枚でも二枚でもふだんから描いておく。食事の席で冗談でもそんな話になった時に、それをパッと見せられるのと見せられないのでは、全然違う」と言っていた。
すごくはっきりした回答で、ほうと思った。

ぼくのセコい成功体験にも当てはまる。
ぼくの最初の本「すぐわかるPerl」と「文字コード【超】研究」は、社内教育のテキストが元になっている。
それを持っていたのが、出版社の方とたまたま知己を得た時に、チャンスになった。

イメージとしては、石の壁に水を当てている感じだろうか。
常に、あらゆる角度で、しょっちゅう水を当てていると、小さな穴がたまに空いた時に、向こうに水が通る。
石の壁を向こうから見ると、たまたま空いた穴から急に水が吹き出したように見える。
チャンスは急に来て、目標は急に達成するから、いかにも急に来たチャンスをラッキーでものにしたような気がする。
でも実際には、普段から倦まず弛まず、努力していたのだ。

交渉事じたいはまだ結論が出ていないのだが、いまのところ上首尾で、ここ数ヶ月の心配事が棚上げできて、テンションがあがって調子にのったことを書いた。
お許しください。
普段しないような体験をして、なんとなく「手応えがあった」ので、あえてこんな記事も書いてみた。