今日は東中野の「芝居砦・満天星」で、月蝕歌劇団「白夜月蝕の少女航海紀」を見てきた。

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芝居砦・満天星は、駅的には西武新宿線/都営地下鉄大江戸線の中井駅が近いのだが、JRの東中野駅から歩いた方がまっすぐで分かりやすい気がする。
初めて行くと確実に迷うので、いらっしゃる方は時間に余裕を持って来てください。(誰目線?)
ゴールデンマンションという昭和の団地の地下にある。
狭いし柱があるので席取りが重要だ。
一度遅れてきて、その時に限ってキョーフの超満員で、全然見えない席でラジオドラマ状態で聞いたことがある。
まあそういう変わった経験がいろいろ出来るのも月蝕ならではだ。

ここは新宿梁山泊のアトリエということで、奥にバーカウンターがある。
これを活かした演目、演出が行われる。

開場すると、バーカウンターにマスター役の田村信さん(漫画家の田村信先生)とメイド役のぴーすけさんが並んでいて、飲み物を作っている。
開演まではこの飲み物(烏龍茶とビール)を客が注文できる。
ガラにもなくビールを2杯も飲んでいい調子。
生写真が当たるおみくじを引いたら、なんと田村信先生の大凶(生写真2枚)を引いた。
ラッキー!

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そのまま暗くなって舞台が始まった。

「白夜月蝕の少女航海紀」を見るのは去年の7月に続けて2回目だ。
2014年版と2015年版と、キャストも演出も違う。
そして去年と今年では、見る方のぼくも違う。
世の中も違う。
去年から今年の間に、無茶な法案が提出され、ぼくはデモに参加した。

「白夜月蝕の少女航海紀」は60年代の、政治運動とグループサウンズが活発だった時代を描いた話だ。
それが最近の政治の季節と重なってきている、と去年の夏もこのブログで書いた。
それが今年になって、新安保法制案が衆議院で強行採決され、一方で若い世代が中心になってそれに対向する新しいデモを行っていて、この作品の世界に一層近づいている。

同じ演目を1年おいて2回見たので、改めて自分や自分を取り巻く世界の変化を感じる。
演劇という空想の世界に遊びに来ているのに、かえって現実の世界の変化が感じられるのは面白いことだ。

おなじみの月蝕のみなさんの芝居も、おなじみなので一つ一つのセリフがよく分かる。
新キャストでは紅日毬子さんの鬼気迫る演技が胸に迫った。

「少女航海紀」は明日日曜までの公演(間に女優さんのライブつき)、そして月曜と火曜は、なんとその続編に当たる「回転木馬共和国の逆襲」が同じ満天星で上演される。
「回転木馬」は原発テロが題材ということだ。