ご案内の通り、明日2015年7月1日は、1秒長くなる。
通常の日は8時59分59秒の次が9時ジャストになるが、明日は8時59分60秒になる。
挿入される余計な秒を閏秒と書いてうるうびょうと読む。
通常の日は8時59分59秒の次が9時ジャストになるが、明日は8時59分60秒になる。
挿入される余計な秒を閏秒と書いてうるうびょうと読む。
閏という字は閏年(うるうどし)で有名だ。
音読みではジュンと読むらしい。
閏年はジュンネンになる。
長い間この字の用例は閏年という言葉しか知らなかったが、閏秒でも使うことになった。
閏(うるう)という言葉(名詞)があって、日や秒など、普段よりも余計な時間を挿入することだそうだ。
閏年というのは、ふだん28日までしかない2月がほぼ4年に1度29日になる年のことである。
4で割れる年(2012年、2016年、2020年など)が閏年である。
挿入される2月29日のことを閏日(うるうび)と言う。
これは、日(地球が1回自転する時間)と年(地球が太陽の周りを一周公転する時間)がきっかり整数倍になっていないことから起こる。
暦の上では平年は365日が1年だが、宇宙では1年(公転一周)するのに約365.25日掛かる。
それで4年経つとほぼ1日ずれる(宇宙に対してカレンダーが遅れる)ために、1日余計な日を挟んで調整する。
だから閏年は366日になる。
繰り返しになるが、挿入される2月29日のことを閏日(leap day)と言う、閏日が挿入される年のことを閏年(leap year)と言う。
閏年は、地球の自転一周=日と太陽の公転一周=年という天文同士の時間を合わせるために行われる。
日と年は明るさや暖かさの周期となるので、人間や動物の活動の周期として好適であるが、本来地球の自転と太陽の公転は無関係な運動である。
もし閏日を挿入しないで1年365日で固定運用していたら、どんどん1年の開始がずれて行って、秋がお正月になったり、夏がお正月になったりする。
それでは困るのでズレを1日内に収めるために閏日で修正する。
ちなみに2100年、2200年、2300年といった100の倍数である年でかつ400の倍数である年は、閏年ではない(閏をまびく)。
2000年、2400年、2800年といった400の倍数である年は、やはり閏年である(閏のまびきをまびく)。
まとめると
400で割り切れる年は閏年
そうでなくて100で割り切れる年は平年
そうでなくて4で割り切れる年は閏年
そうでない年は平年
という論理になっている。
ただ、4年に1回行うイベントは、近代夏季オリンピックやアメリカ大統領選挙、サッカーワールドカップなど多い。
これらのイベントは、2100年や2200年であっても行いたい(閏年でないからと言って飛ばすわけにはいかない)ので、4で割れる日は閏の存在に関係なくオリンピック・イヤーと呼ぶことが多い。
12月25日を、非キリスト教徒に合わせてハッピー・ホリデイズと呼ぶようにしたようなものであろうか。
一方閏秒は、原子時計と地球の自転を合わせるために行われる。
地球の自転一周はほぼ60秒(分あたり秒)×60分(時あたり分)×12時間で、86400秒であるが、自然がやっていることなので、毎日、毎年、それほど一定ではない。
今日は昨日よりも0.00001秒ぐらい長いかもしれないし、短いかもしれない。
だいたい1日の長さは、年にならすと86400.001秒程度であるそうだ。
逆に6月から8月は、最近の傾向としては日の進みが86400秒よりも短くなるそうだ。
などと、Wikipedia情報に基いてもっともらしく書いているが、その1日の長さを計る秒というのは、どこから来ているのだろうか。
もし1秒の長さは1日の86400分の1であると決めたのであれば、1日の長さは常に86400秒で一定になる。
しかし実際に、人間のためにはセシウム原子時計というものを使って1秒の長さを規定している。
セシウム原子時計の原理はよく分からないのだが(スミマセン)セシウム原子の原子核を周回する電子が励起状態(不安定な起動を電子が回る状態)にうまくなるような周波数(9,192,631,770Hz)の電磁波を作り、その電磁波の周期の9,192,631,770倍をもって1秒とするらしい。
時計というのは基本的に、振り子時計であってもクォーツ時計であっても、決まった周期で状態が変更する(振動する)ものを見つけ、その周期が何秒に当たるかをあらかじめ知っておいて、決まった周期を数えてその経過時間を測る。
セシウム原子時計では、セシウムの励起状態を作る電磁波の周期を9,192,631,770分の1秒と定めているのである。
さて、セシウム原子時計は地球の自転よりもはるかに精度がいい。
セシウム時計で86400秒を1日と定めると、どんどん地球の自転の不正確さがあらわになる。
それでは困るので、セシウム原子時計と地球一周時間の差が0.9秒以内に収まるように、秒単位の閏を発生させてセシウム原子時計を遅らせ、地球の自転に一致させる。
昨日インターネットで「日単位の閏を閏年というなら、秒単位の閏は閏秒ではなく、閏時と呼ぶべきではないか」と(冗談半分で)言っている人がいたが、前述のように、閏年は閏日が挿入される年のことを言う。
挿入される時間(2月29日)のことは閏日というのである。
だから、明日の8時59分60秒のことも、挿入される時間を呼ぶと考えれば閏秒(leap second)と呼ぶのが正しいだろう。
では閏年に当たる、閏が発生するより大きな時間単位のことを何と呼ぶべきか。
閏年でもいいような気がするし、閏日でもいいような気がするが、どちらも日単位の閏が起こる年、日と紛れる。
この呼び名は決まっていない。
閏年、つまり2月29日がある年はあらかじめ上記のような年で定まるアルゴリズムで決まっている。
一方、閏秒が起こる年と、いつ閏秒を挟むかは不規則である。
閏秒 - Wikipedia
ちなみに、地球の自転が遅くなっているから閏秒を挿入するというのは誤解だそうだ。
長期的には、確かに地球の自転は(潮汐でエネルギーを使うから?)遅くなっているが、短期的な1日の長さの変化はもっと急激で不規則である。
閏秒の挿入によって人間の生活に変化がないかというと、ある。
コンピューターのプログラムの一部で、閏秒を正確に捉えられないために誤動作する事例が過去あった、ということである。
(2012年に航空会社などでトラブルになったそうだ)
コンピューターは中に時計が入っていて、人間に時間を教えたりスケジュール管理ソフトを動かしている他に、ファイルやソフトウェアの更新を管理したりしている。
閏秒に関係なく、コンピューターをセットアップした人の時計の狂いなどによって、システム内部の時計が狂うことは常にありうる。
たとえば過去のファイルを削除して新しいファイルを作成する、とか、時刻に基づいてファイル名を決定する、という動作の場合、時計が狂っていたら誤動作の元になる。
ネットワークを介して複数のコンピューターが接続されていたりしたらトラブルになりうる。
(とか書いているけど、具体的にどんなトラブルが起こったのか詳しくは知らない。スミマセン)
コンピューターの時計を、たとえば1分遅らせるとき、即座に1秒遅れる方法と、長い時間掛けて徐々に遅れていく方法がある。
現在のパソコンや携帯の時計はネットワークを介して時計を合わせている。
天文台や金融期間などの大規模なシステムでは、閏秒はトラブルのもとであり、トラブルの波及効果も分からない。
Macは閏秒に対応しているがWindowsは無視するそうだ。
じゃあWindowsはどんどん時間狂っていくかというと、どうせ1日もしない間に時計を合わせるし、1日に1秒ずれたからといって大した痛痒はないから大丈夫、という考え方であろう。
世界的な閏秒も、どうせ何百年経っても1〜2分しかずれないんだから廃止しようという話もあり、日本、アメリカは廃止に賛成、英国、ロシアは廃止に反対ということである。
とりあえず明日朝9時前には1秒増えるので、いろいろ楽しみである。
NHKの時報でも見ていれればいいかと思ったのだが、よく考えるとテレビの時報というのはもうなくなった。
昔はテレビに時計が大写しで映され、何時をお知らせします、と言っていたのだが、地上デジタル放送の導入と共になくなったのである。
地デジは信号の処理に不規則な時間がかかるため、時報が入れられない。
ラジオはいまも時報を入れている。
NHKは通常プップップッポーンと鳴るが、明日の9時にはプップップップッポーンになるのだろうか。
あと、明日の東京証券取引所のオープンは普段より1秒遅れるが、1秒早まるのに比べて影響はないだろう。
世間的にはそれほど何事もなく表面上は進むのではないか。
音読みではジュンと読むらしい。
閏年はジュンネンになる。
長い間この字の用例は閏年という言葉しか知らなかったが、閏秒でも使うことになった。
閏(うるう)という言葉(名詞)があって、日や秒など、普段よりも余計な時間を挿入することだそうだ。
閏年というのは、ふだん28日までしかない2月がほぼ4年に1度29日になる年のことである。
4で割れる年(2012年、2016年、2020年など)が閏年である。
挿入される2月29日のことを閏日(うるうび)と言う。
これは、日(地球が1回自転する時間)と年(地球が太陽の周りを一周公転する時間)がきっかり整数倍になっていないことから起こる。
暦の上では平年は365日が1年だが、宇宙では1年(公転一周)するのに約365.25日掛かる。
それで4年経つとほぼ1日ずれる(宇宙に対してカレンダーが遅れる)ために、1日余計な日を挟んで調整する。
だから閏年は366日になる。
繰り返しになるが、挿入される2月29日のことを閏日(leap day)と言う、閏日が挿入される年のことを閏年(leap year)と言う。
閏年は、地球の自転一周=日と太陽の公転一周=年という天文同士の時間を合わせるために行われる。
日と年は明るさや暖かさの周期となるので、人間や動物の活動の周期として好適であるが、本来地球の自転と太陽の公転は無関係な運動である。
もし閏日を挿入しないで1年365日で固定運用していたら、どんどん1年の開始がずれて行って、秋がお正月になったり、夏がお正月になったりする。
それでは困るのでズレを1日内に収めるために閏日で修正する。
ちなみに2100年、2200年、2300年といった100の倍数である年でかつ400の倍数である年は、閏年ではない(閏をまびく)。
2000年、2400年、2800年といった400の倍数である年は、やはり閏年である(閏のまびきをまびく)。
まとめると
400で割り切れる年は閏年
そうでなくて100で割り切れる年は平年
そうでなくて4で割り切れる年は閏年
そうでない年は平年
という論理になっている。
ただ、4年に1回行うイベントは、近代夏季オリンピックやアメリカ大統領選挙、サッカーワールドカップなど多い。
これらのイベントは、2100年や2200年であっても行いたい(閏年でないからと言って飛ばすわけにはいかない)ので、4で割れる日は閏の存在に関係なくオリンピック・イヤーと呼ぶことが多い。
12月25日を、非キリスト教徒に合わせてハッピー・ホリデイズと呼ぶようにしたようなものであろうか。
一方閏秒は、原子時計と地球の自転を合わせるために行われる。
地球の自転一周はほぼ60秒(分あたり秒)×60分(時あたり分)×12時間で、86400秒であるが、自然がやっていることなので、毎日、毎年、それほど一定ではない。
今日は昨日よりも0.00001秒ぐらい長いかもしれないし、短いかもしれない。
だいたい1日の長さは、年にならすと86400.001秒程度であるそうだ。
逆に6月から8月は、最近の傾向としては日の進みが86400秒よりも短くなるそうだ。
などと、Wikipedia情報に基いてもっともらしく書いているが、その1日の長さを計る秒というのは、どこから来ているのだろうか。
もし1秒の長さは1日の86400分の1であると決めたのであれば、1日の長さは常に86400秒で一定になる。
しかし実際に、人間のためにはセシウム原子時計というものを使って1秒の長さを規定している。
セシウム原子時計の原理はよく分からないのだが(スミマセン)セシウム原子の原子核を周回する電子が励起状態(不安定な起動を電子が回る状態)にうまくなるような周波数(9,192,631,770Hz)の電磁波を作り、その電磁波の周期の9,192,631,770倍をもって1秒とするらしい。
時計というのは基本的に、振り子時計であってもクォーツ時計であっても、決まった周期で状態が変更する(振動する)ものを見つけ、その周期が何秒に当たるかをあらかじめ知っておいて、決まった周期を数えてその経過時間を測る。
セシウム原子時計では、セシウムの励起状態を作る電磁波の周期を9,192,631,770分の1秒と定めているのである。
さて、セシウム原子時計は地球の自転よりもはるかに精度がいい。
セシウム時計で86400秒を1日と定めると、どんどん地球の自転の不正確さがあらわになる。
それでは困るので、セシウム原子時計と地球一周時間の差が0.9秒以内に収まるように、秒単位の閏を発生させてセシウム原子時計を遅らせ、地球の自転に一致させる。
昨日インターネットで「日単位の閏を閏年というなら、秒単位の閏は閏秒ではなく、閏時と呼ぶべきではないか」と(冗談半分で)言っている人がいたが、前述のように、閏年は閏日が挿入される年のことを言う。
挿入される時間(2月29日)のことは閏日というのである。
だから、明日の8時59分60秒のことも、挿入される時間を呼ぶと考えれば閏秒(leap second)と呼ぶのが正しいだろう。
では閏年に当たる、閏が発生するより大きな時間単位のことを何と呼ぶべきか。
閏年でもいいような気がするし、閏日でもいいような気がするが、どちらも日単位の閏が起こる年、日と紛れる。
この呼び名は決まっていない。
閏年、つまり2月29日がある年はあらかじめ上記のような年で定まるアルゴリズムで決まっている。
一方、閏秒が起こる年と、いつ閏秒を挟むかは不規則である。
閏秒 - Wikipedia
ちなみに、地球の自転が遅くなっているから閏秒を挿入するというのは誤解だそうだ。
長期的には、確かに地球の自転は(潮汐でエネルギーを使うから?)遅くなっているが、短期的な1日の長さの変化はもっと急激で不規則である。
閏秒の挿入によって人間の生活に変化がないかというと、ある。
コンピューターのプログラムの一部で、閏秒を正確に捉えられないために誤動作する事例が過去あった、ということである。
(2012年に航空会社などでトラブルになったそうだ)
コンピューターは中に時計が入っていて、人間に時間を教えたりスケジュール管理ソフトを動かしている他に、ファイルやソフトウェアの更新を管理したりしている。
閏秒に関係なく、コンピューターをセットアップした人の時計の狂いなどによって、システム内部の時計が狂うことは常にありうる。
たとえば過去のファイルを削除して新しいファイルを作成する、とか、時刻に基づいてファイル名を決定する、という動作の場合、時計が狂っていたら誤動作の元になる。
ネットワークを介して複数のコンピューターが接続されていたりしたらトラブルになりうる。
(とか書いているけど、具体的にどんなトラブルが起こったのか詳しくは知らない。スミマセン)
コンピューターの時計を、たとえば1分遅らせるとき、即座に1秒遅れる方法と、長い時間掛けて徐々に遅れていく方法がある。
現在のパソコンや携帯の時計はネットワークを介して時計を合わせている。
天文台や金融期間などの大規模なシステムでは、閏秒はトラブルのもとであり、トラブルの波及効果も分からない。
Macは閏秒に対応しているがWindowsは無視するそうだ。
じゃあWindowsはどんどん時間狂っていくかというと、どうせ1日もしない間に時計を合わせるし、1日に1秒ずれたからといって大した痛痒はないから大丈夫、という考え方であろう。
世界的な閏秒も、どうせ何百年経っても1〜2分しかずれないんだから廃止しようという話もあり、日本、アメリカは廃止に賛成、英国、ロシアは廃止に反対ということである。
とりあえず明日朝9時前には1秒増えるので、いろいろ楽しみである。
NHKの時報でも見ていれればいいかと思ったのだが、よく考えるとテレビの時報というのはもうなくなった。
昔はテレビに時計が大写しで映され、何時をお知らせします、と言っていたのだが、地上デジタル放送の導入と共になくなったのである。
地デジは信号の処理に不規則な時間がかかるため、時報が入れられない。
ラジオはいまも時報を入れている。
NHKは通常プップップッポーンと鳴るが、明日の9時にはプップップップッポーンになるのだろうか。
あと、明日の東京証券取引所のオープンは普段より1秒遅れるが、1秒早まるのに比べて影響はないだろう。
世間的にはそれほど何事もなく表面上は進むのではないか。