★スミマセン宣伝です(2015/10/10)★
ぼくの睡眠時無呼吸症候群、そしてCPAP個人輸入の体験を電子書籍にしました。


最初はブログをまとめれば本になるとたかをくくっていたのですが、結局ぜんぶ書き直しになりました。
本を書いていて思ったのが、過去のブログに書いたことは少しずつ記憶に誤りがあるということです。
本来ならばブログを1つ1つ訂正するか、ぜんぶ削除するところですが、それはこれからおいおいやっていきます。

睡眠時無呼吸症候群に悩んでおられる方なら、共感していただけ、役立てていただけるように本を書きました。
ぜひ読んでください。



今日のブログのタイトルを見て、自分でつけたものながらあまりの長さ、漢字の多さにクラクラした。

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睡眠時無呼吸症候群は英語でSleeping Apnea Syndrome、略してSASというが、簡単に言うと寝てる間に息が止まって昼間眠たくなる病気である。
CPAP(シーパップ)はSASにかかった人が使う一種の人工呼吸器であって、強制的に空気を送り込むことで睡眠の質を向上させる。
SASとCPAPの関係は、近視の人とメガネの関係と一緒で、CPAPを使うとSASの人の昼間の眠気を改善できるが、SASを根本的に治療するわけではない。
ここまで、ぼくはこのブログに何回も書いた。
そこを読んでくださっている方のためには「CPAP専用加湿器」だけで何の記事か分かる。
でも、TwitterやFacebookの通知を見て、題名からこのブログを読むかどうか決める人のためには、「CPAP」だけではなんのことか分からない。
「SAS」でも分からない。
だからこのように長いタイトルになった。

このブログでさんざん書いたことだが、CPAPは日本では売買が出来ず、病院からレンタルするしかない。
そのためには病院に月イチで通院せねばならず、そのたびに5000円払わなければならない。
これが耐えられない人は、アメリカから通販で買う。
結構めんどうな手続きだが、ぼくはこの個人輸入のCPAPを使っている。
(個人輸入自体は違法ではない。)

フィリップス・レスピロニクス会社の製品を使っている。
買ったのは2011年で、もう4年目になるが、まったく故障もせず快適だ。
と思っていたが、冬場に使用していたら、耐え難いことに気がついた。
鼻に入ってくる空気が冷たいのである。

CPAPは部屋の空気を集めて、鼻から強制的に送り込む装置だ。
部屋が寒いと、当然冷たい空気が入ってくる。
自然の呼吸と比べて強い勢いで入ってくるので、冷たい。
あと、太平洋側の神奈川県に住んでいるので冬の空気は乾いている。
結局鼻孔がキーンとして、痛くて、眼が覚めてしまう。
眠りを深くするために使う機械なのに逆効果だ。

これ、専用の加温・加湿器が用意されている場合が多い。
CPAPにカシャッとはめ込むタイプで、空気が暖められ、また水を入れておくと空気を湿らせてくれる。
レスピロニクスにも専用加温加湿器が出ているので、CPAPを買った通販業者に注文した。

ところが、それを売れないという。
フィリップス・レスピロニクス社は日本に正規代理店があるので、日本の病院に処方してもらってレンタル契約を結んでしか使えないというのだ。
おかしい。
ぼくは確かに2011年にレスピロニクスを同じ会社で買ったのだ。

ちなみに、日本の病院が処方する最も一般的な機械のメーカーはレスメド社と言うが、このメーカーの製品は確かに昔から買えなかった。
レスメド製品は帝人ファーマという商社が輸入していて、帝人ファーマは病院と契約して、病院が患者に貸している。

何回か通販業者とメールのやり取りをすると、2011年には確かにレスピロニクスを日本の個人向けに輸出していたが、その後日本に正規代理店が出来たので、輸出できなくなったということだ。
CPAP本体ではなくて付属品だがそれでもダメか、CPAP本体が買えたのに付属品を売らないのはおかしいではないか、と何回か英語でメールを送ったが、絶対にダメだという。

他のメーカーの加温加湿器はそのメーカーのCPAPにしか接続できない。
加温加湿器を使うためにCPAPごと買い直さなければならないので、それはちょっと気が重かった。
レスピロニクス機の使い心地に慣れているのである。

そこで、スタンドアローンの、他の機種にも接続できる加温加湿器はないのかと聞いたら、1種類だけあるけどおすすめしない、と、アメリカの会社にめずらしく奥歯にものの挟まったようなメールを送ってきた。
米国の110ボルト電源でしか動作しないので、日本では使えないという。
日本の交流電源(コンセント)は100ボルトだ。

でも、100ボルトと110ボルトぐらい大した違いではないから、アメリカ製の電化製品も普通に使える場合が多い。
実際日本のコンセントには、少々変電所から遠くてもちゃんと使えるよう(?)にわざと強めの電気が来ているらしい。
それに、いざとなれば旅行用の変圧器をかまして、100ボルトから110ボルトに昇圧することも出来る。
ということを、縷縷メールすると、しぶしぶ・・・という感じで商品を送ってきた。

着くまでに半月ほども掛かる。
その間はCPAPの回りにオイルヒーターを置き、加湿器を置いてみた。
これでもだいぶ違うが、完璧ではない。

ようやく加温加湿器が着いた。
Fisher&Hankelという会社の製品だ。
なんのことはない、電熱器にプラスチックのフラスコ(チャンバーと言う)が載せてあるものだ。
CPAPから出てくる空気をチャンバーに送り込み、チャンバーから出てくる空気を吸う。
チャンバーの中では水が暖められている。
暖められた水の上を空気が通ることで、加温加湿される。
原始的!

これが110ボルトが100ボルトのどうの、という問題で動かないわけがない。
事実、つないでみると、動作した。
30分ぐらい温めて使えと書いている。
そのようにして使うと、明らかに暖かくて湿った空気が出てくる。
ちなみに話が前後するが、水はミネラルや塩素が入っていない純水を使えということなので、薬局で精製水を買ってきて使った。

それを使ってしばらくしたら、明け方に耳元でゴボゴボという音がして目覚めた。
見ると、ノーズピロー(鼻につけるゴムのマスクで、CPAPのホースを接続する)の中に水分が溜まっていて、その水分が空気によってマスクの中で暴れまわっている。
また、ホースの中間部にも水が溜まっていてそれも波打っている。

たしかに通販業者のサイトに、加温加湿器を使うときは加温チューブも一緒に買うことをおすすめしますと書いていた。
より暖かくなるからいいですよと言っているのかと思っていたが、この問題があったのだ。
結露だ。
暖められ、湿らされた空気がマスクに到達するまでに、ホースの途中で冷やされる。
そのために水滴が発生して、騒音の原因になっているのだ。

あわてて同じ通販業者から、加温チューブを買った。

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加温チューブというのは、ホースの回りに電熱線が通っていて、電気を通すと暖かくなる。
そのため結露が避けられ、温かい湿った空気が無事にマスクに届き、水滴も発生しないという。
使ってみたが、見事に水滴が発生しない。
えらいものだ。
ていうか、加温加湿器を買う時にもっと強く薦めて欲しかった。
たしかに結露のことも書いているが、英語だから読まなかったのである。

勢いに乗ってマスク(ノーズピロー)も買い増しした。
これまではレンタル病院からもらっていたレスメド製品を4年間だましだまし使ってきたのだ。
(これ、くれますか、返さなくていいですかというのはちゃんと確認済み)
いくつか他の製品も買ったが、これがいちばんしっくりきていた。
でももう4年になるし、最近どうも空気が漏れている気がするので、ここで買ってみた。

アロハという製品だ。

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別にハワイに関係があるわけでもハワイ製なわけでもなく、なんとなく快適な眠りとハワイというイメージ的な商標らしい。
湯沸し器のパロマと同じようなネーミングか。

これはすぐ届いた。
いい!
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レスメド製よりもよほどしっくり来る。
値段も安くて、これはいい買い物だった。

それはいいんだけど、加温加湿器、加温チューブ、ノーズピローと3回も注文したので、送料がエライことになった。
だいたい1回に5000円ぐらい掛かるのだ。
もっと計画的に買えば良かったが、そんなこと買う前に分からないのだ。

もしぼくがアメリカ人だったら、Amazon感覚で送料も送ってくる時間もほとんど掛からなかったであろう。
日本の睡眠時無呼吸症候群患者は大変虐げられている。
このへん日本の医師会、厚労省は何とかして欲しい。