今日、2月23日は、江戸川橋の『絵空箱』に、劇団E-Quest Company公演『お月さまへようこそ』を見に行った。
『絵空箱』はライヴや演劇も出来るようになっているオシャレなカフェで、行くのは2回目だ。
平日で、初日だったのに、ほぼ満員だった。
ぼくは月蝕歌劇団の2014年2月公演(『オズの魔法使い』、『家出のすすめ』)に出演していて、ハーフの美しさが際立っていた加藤芽生ステットナーさんが出演されるというので見に行った。
『絵空箱』はライヴや演劇も出来るようになっているオシャレなカフェで、行くのは2回目だ。
平日で、初日だったのに、ほぼ満員だった。
ぼくは月蝕歌劇団の2014年2月公演(『オズの魔法使い』、『家出のすすめ』)に出演していて、ハーフの美しさが際立っていた加藤芽生ステットナーさんが出演されるというので見に行った。
演目『お月さまへようこそ』は、1987年のシェールが出た映画『月の輝く夜に』でアカデミー脚本賞を受賞したジョン・パトリック・シャンリィの同題の短編戯曲集から、4篇を選んで組み合わせたものということだ。
ニューヨークを舞台にしたオトナの演劇で、ロマンティック・コメディなのかと思っていたが、もう少しシュールで抽象的な内容の会話劇だった。
最初の2篇が短い。
逆に、劇場でこういうすぐに終わってしまう演劇を見ることがめったにないので、新鮮な衝撃を受けた。
事件が起こっていろいろの経緯の末に解決するとか、オチがあるとかそういうものではなく、より大きな劇の一部分を切り取ったような劇で、かえって背景にある物語をいろいろ想像させるものがある。
考えたらどの演劇も、より長い前後の人生の一部を切り取ったものであるが、それが短い舞台であることで一層際立って感じられた。
加藤さんが出てきた第2話「どん底」は、詩や芸術を奪われた時代の詩人とその恋人が、極貧の中で生きるという話で、トリュフォーが映画にしたレイ・ブラッドベリーの小説『華氏451度』をちょっと思い出した。
(後で加藤さんに話を聞いたら、稽古の時にその小説の話が出たそうだ)
そして、いまの政治や世界情勢がこのまま突き進んだら、そう遠くない未来にこんな世の中になりそうだなー、という不安を重ねて見ることで、より切実に悲しみを感じた。
第3話、第4話とだんだん長くなって、演劇の中に細かい笑いが散りばめられて来た。
客席もリラックスしてきて笑いが弾けたのである。
気がついたのだが、よくある笑劇場の芝居のように爆笑爆笑で最後にホロリとさせるのもいいけど、全体的にシリアスな流れでちょっと笑いが入っているのもいい。
理科の実験でオキシドールの中に二酸化マンガンという粉をほんのちょっと入れると一気に酸素が出て行く、あんな感じがした。
通じますか。
加藤さんは相変わらず安定の美しさで、シリアスでしっとりした演技で良かった。
アングラ前回のエログロファンタジーだった月蝕歌劇団、そしてストレートプレイの極致『リア王』と全然違うタイプのお芝居で、同じ人が違う芝居を演じるのを見ることで演劇の世界が立体的に分かる。
こちらもいろいろなタイプの演劇を見る機会が得られて、精神が解放され、自由な自分の心の動きを知ることが出来て、豊かな気持ちになったのである。
明後日水曜日までやっているそうだ。
ニューヨークを舞台にしたオトナの演劇で、ロマンティック・コメディなのかと思っていたが、もう少しシュールで抽象的な内容の会話劇だった。
最初の2篇が短い。
逆に、劇場でこういうすぐに終わってしまう演劇を見ることがめったにないので、新鮮な衝撃を受けた。
事件が起こっていろいろの経緯の末に解決するとか、オチがあるとかそういうものではなく、より大きな劇の一部分を切り取ったような劇で、かえって背景にある物語をいろいろ想像させるものがある。
考えたらどの演劇も、より長い前後の人生の一部を切り取ったものであるが、それが短い舞台であることで一層際立って感じられた。
加藤さんが出てきた第2話「どん底」は、詩や芸術を奪われた時代の詩人とその恋人が、極貧の中で生きるという話で、トリュフォーが映画にしたレイ・ブラッドベリーの小説『華氏451度』をちょっと思い出した。
(後で加藤さんに話を聞いたら、稽古の時にその小説の話が出たそうだ)
そして、いまの政治や世界情勢がこのまま突き進んだら、そう遠くない未来にこんな世の中になりそうだなー、という不安を重ねて見ることで、より切実に悲しみを感じた。
第3話、第4話とだんだん長くなって、演劇の中に細かい笑いが散りばめられて来た。
客席もリラックスしてきて笑いが弾けたのである。
気がついたのだが、よくある笑劇場の芝居のように爆笑爆笑で最後にホロリとさせるのもいいけど、全体的にシリアスな流れでちょっと笑いが入っているのもいい。
理科の実験でオキシドールの中に二酸化マンガンという粉をほんのちょっと入れると一気に酸素が出て行く、あんな感じがした。
通じますか。
加藤さんは相変わらず安定の美しさで、シリアスでしっとりした演技で良かった。
アングラ前回のエログロファンタジーだった月蝕歌劇団、そしてストレートプレイの極致『リア王』と全然違うタイプのお芝居で、同じ人が違う芝居を演じるのを見ることで演劇の世界が立体的に分かる。
こちらもいろいろなタイプの演劇を見る機会が得られて、精神が解放され、自由な自分の心の動きを知ることが出来て、豊かな気持ちになったのである。
明後日水曜日までやっているそうだ。