あけましておめでとうございます。
新年早々ブレーカーが飛んで、闇の年明けになった。

2010-05-11 Vlotho 132
例年、暖房はオイルヒーターにしていたが、今年は大家さんがエアコンを買い替えてくれたので、試みにそっちを使ってみていた。
(去年は一時的に石油ストーブを使ってみたが、頭が痛くなるので早々に撤退した)
オイルヒーターは音はしないし空気はきれいだし言うことはないが、電気代が高い。
省エネ度では、原理的にはエアコンが最も優れているという話は前から聞いていた。

エアコン「暖房に不向き」はウソ 正しく使い最強の省エネ  :日本経済新聞

上は昨日の日経新聞に載った、東京工大の前准教授による、エアコンは最強に省エネだという記事である。
(マエさんという苗字)
原理的にエアコンは、冷房時は室内の熱を外に捨て、暖房時は室外の熱を部屋に取り入れることで機能していて、動力は熱の移動にしか使っていない、一方ヒーターは熱を生じさせるから効率が悪いということだ。
この記事には他にも興味深いことがたくさん書いてある。

それでしばらくエアコンを使っていた。
音は慣れてしまえばどうということはない(さすが新型機で、前についていたのよりグッと静かである)。
部屋の上の方の空気が偏って暖まる点については、よく聞く「扇風機の併用」を試してみた。
適当に天井に向けて扇風機を回してみたが、これがあなた、温かい!
効果覿面である。
ということで、この冬はエアコンを快適に使っていた。

うちのアパートはリビングと寝室の二部屋を、両者の仕切り戸を外してワンルーム状にして使っている。
エアコンはリビング側にある。
両方の部屋を温めるのは非効率的なので、冬場は仕切りを復活させた。
すると、当然のことながら寝室が寒くなる。
寝るときは仕切り戸を半分開けてエアコンを掛けると、まあまあ、我慢できるぐらいの寒さなので、それでしのいでいた。

ところが不都合があった。

ぼくは睡眠時無呼吸症候群(SAS)でCPAPという一種の人工呼吸器を使っている。
特殊なマスクを被り、鼻の穴にチューブをあてがって空気を吹き込むのだが、部屋が寒いと、この空気が冷たいのである。
鼻の穴の中を真冬の冷たい空気が吹き抜けていく。
冷たいし、痛い。
空気が乾燥しているので余計辛いのである。
そこで、寝室にオイルヒーターを復活させ、寝るときはCPAP機の周囲を集中的に温めてみた。
加湿器の位置も工夫して、寝るときはCPAP機の周囲を集中的に加湿してみた。
まあまあいい感じに生暖かい風が鼻から入ってくるので、心地よく寝られた。

そんなある日、オイルヒーターで寝室を暖めながら入浴し、ドライヤーで髪を乾かそうとした瞬間、バチッという音と共に部屋が闇に包まれた。
真の闇である。

まあ普通にブレーカーが飛んだ(作動した)のであるが、あれは怖いね。
部屋には電気製品が売るほどあるので、ふだんは電灯を消してもなんとなく明るい。
パイロットランプや、デジタル時計が星のように光っているのだ。
しかしブレーカーが飛ぶとほんとに暗い。
善光寺のお戒壇巡り状態である。

オイルヒーターは電気をバカ食いするので、昨冬まではエアコン用の別系統の電気を取っていた。
それを忘れて普通の電源につないで、同時にドライヤーを使ったのが悪かった。

iPadを点灯させるとぼんやり明るい。
いろいろなものを踏みつけながら、ようやく玄関に到達し、スイッチを戻して電源を再開した。

明るくなって人心地ついたが、いろいろなものの動作が初期化している。
デジタル時計は点滅しているし、ビデオとテレビは「不正に電源が切られました」というダイアログを二重に表示している。
パソコンはえらいもので、自動でスリープしていて無事だった。
他の機器も見習って欲しい。

盲点がガス湯沸し器の種火が落ちていることである。
すっかり体が冷えてしまったのでもう一度シャワーを浴びようとしたらいつまでも冷水が出てくる。
つらい。

意外なのがIPアドレスによる二段階認証をしているサイトが「いつもと違うパソコンからログインされていますが、本当にあなたですか」という意味のことを言ってくることである。
メール経由でコード認証したら再開通した。
いつもパソコンの電源を落としてもこんなことを言ってこないのに、今回だけこんなことを言ってくる。
原理が良く分からない。
あと「MacのTimeMachine(バックアップ機能)につないでいるHDDが前につないでたのと違うみたいですけど本当にあなたのHDDですか」というのも言われた。
これも原理が分からない。

すべて復旧するのに結構な時間がかかった。

エアコンの電源を抜いて、そこからオイルヒーター用の延長ケーブルを這わせた。
ふとその時、エアコンとオイルヒーターを二股ソケットにつないでみようと思った。
同時使用はしないまでも、いちいちつなぎ変えずに済むから楽かなと思ったのである。
それでエアコン用電源に、去年旅行先の100円ショップで買った中国製とおぼしき二股ソケットを押し込んでみた。
すると、バチッと音がして真の闇に包まれた。
安物の二股ソケットがショートしていたらしい。
さっきはエアコン以外の系統のブレーカーが落ちたのだが、今度は大元のでっかいブレーカーが落ちた。
結局iPadを照らして電源を再開通し、デジタル時計、テレビ、ビデオ、湯沸し器、IPアドレス認証サイト、TimeMachineを再設定した。
まあこんな感じでお正月を過ごしていた。