Macbook Airを買ったのは2010年のことだ。

『文字コード【超】研究』の第2版を書いていたときに、Macの正規化文字化けのスクリーン ショットを取らないといけなくなった。
最初は渋谷のキンコーズでMacを借りてやろうと思ったのだが、なんとコマンドラインシェルさえ使用禁止なのだ。
キンコーズの店員と口論になって、ぷりぷり怒りながら渋谷の街を歩き回って、勢いでアップル ストアでMBAを買ってしまった。

上にはAmazonのアフィリエイトが貼ってあるが、ぼくは買うならアップル ストアだ。
というのは、キーボードがUSにカスタマイズ出来るからである。
リアル ショップでもすぐにUSキーボード版が出てくるのはすばらしい。
同様の理由でWindows PCもThinkPadを公式サイトで買う。
(SonyのVAIOもUSキーボードだけど、ちょっと癖がある。)
我ながら変な癖がついてしまったなあと思う。

RAM 2GB、SSD 64GBの最低価格モデルを買った。
お金がなかったし、どうせ主力はWindowsだと思っていたのである。
あとで死ぬほど後悔した。
ここまでMacが使いやすい、吸い付くような使い心地の高級パソコンであると知らなかったのである。
どうせなら最高スペックで買うべきだった。

あまりにも薄型で集積化されているので、どうせSSDの換装とか出来ないんだろう、ネットに出来る、できると書いていても、それはものすごく手先が器用で向こう見ずな人が書いているのだろうと、勝手に決めつけていた。

しかし、3年ののちに64GBでニッチもサッチもいかなくなってしまい、ストレスが増してきた。

新しいの買うか、と思った。

でも、現行機種でも、SSDの容量以外は全然不満がないのである。
最新OSのマーヴェリクスも問題なくインストール出来た。
ここがAppleはすごいと思う。

で、改めてSSDの換装を検索してみると、「秋葉館」でSSD、交換用ドライバーが売っていることを知った。

秋葉館 楽天市場店


「秋葉館」はユニークなアップル系ショップであって、変なバッテリーケースとかがいろいろ売っている。
言っちゃあなんだがぼくは「アメリカ版 iTunes Card」をここで買ったことがある。

ということで、SSDとドライバーを買った。
どうせそのうち本体を買い換えると思ったので、ケチって128GBを買った。

あと、バックアップ用のHDDも用意した。

何かと物入りである。
もともと持っている外付けドライブを使おうかとも思ったが、ぼくは2TBのデカいのしか持っていないので、Mac専用に小さいのがあればいいと思った。
上記製品は銀梨地でMacbook Airとデザイン的にもマッチするし、小さくていい感じ。

ちなみに、MBAのバージョンによってSSDも違う。
あらかじめ「アップルメニュー>このMacについて・・・>詳しい情報」でMacのバージョンを確認しておいた方がいい。
ぼくのはLate 2010だから、これを買った。

MacBookAir2011/2010用 SSD 120GB [OWCSSDAP116G120] |秋葉館.com Mac専門店

あと、SSDの換装方法についても、いろいろなブログに書かれている。
結論から言うと、次の2つのブログ記事が超役に立った。

11インチMacBook Air(Late 2010)を240GBのSSDに換装した - F.Ko-Jiの「一秒後は未来」

macbook air 11'' (late 2010) SSD交換(128GB→240GB)はまった。。。 - some comments

この2つの記事を読めば、すべて分かるので、そもそもこんな記事を書く必要もなかったと思われる。
まあ自分の場合を書いてみる。

まずTime MachineでHDDに内容をバックアップする。
次にiTunes Storeの認証を解除しておく。

で、オモムロにネジを外す。

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どれがどれか分からなくなると嫌だったのであらかじめメンディングテープでABCを振っておいた。
外したネジをノートに貼り付ける。

IMG_1532

実際にはここまでする必要はなくて、写真で言うとBとCだけがSSDの取り付けネジで長く、それ以外は短い同じネジだったようだ。

ネジを外すと裏蓋は乗っているだけの状態になる。
パチンと外れるとか、そういうことではない。
でもそれなりに吸い付いているので、端からプリペイドカードでこじてそうっと外した。

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中には3年間の埃が相当吸い込まれているので、そっと取り外した。
こういうの、乾いた布でゴシゴシこすると静電気でやられそうだし、だからといって濡れ雑巾で拭くと水分でやられそうなので怖い。
ティッシュ越しにそっとつまんで、出来る範囲で取った。

ドライバーは2種類、ネジも2種類である。

IMG_1534

どっちがどのネジに合っているのか、記録していたはずだが、忘れた。
スミマセン。
無理やりやるとネジの頭がつぶれそうなので注意が必要であろう。

SSDも基盤にネジ止めされている。
ネジをはずして、外したネジの側をつまんで抜く。
で、新しい方を逆に押し込んで、ネジ止め。

この付け外しが固くて苦労したというブログ記事もあったが、ぼくの場合はあっさり終わった。

裏蓋を置いてネジ止めする。
置いてあるだけなので、端からめいっぱいねじ込まない方が良い。
最初は全部仮止めして、だんだん強く平均に締めた方がいい。
でもたいして難しくない。
こういうの苦手だが、全然トラブルはなかった。

このあとMacbook Airを買ったときについてきたUSBメモリーのリカバリー ディスクで復元する。

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これがついてくるMacはスゴい。

プロプライエタリーなOSは、コピーされて売られると困るので、リカバリー ディスクは機体ごとにIDが入っている。
だから昔のノート パソコンみたいに、再インストールディスクをCDでカンタンに付けてくれることがなくなった。

Windowsマシンはこのへんひどくて、HDDの内部にリカバリー エリアがある。
つまり、HDDが壊れたらリカバリーが出来ない。
なんのためのリカバリーだよ!
それはあんまりなので、各自がUSBメモリーを用意してリカバリー ディスクを作れという。

ThinkpadのリカバリーメディアをUSBメモリで作る場合の下準備 - lenovo ThinkPad X220購入メモ

これも死ぬほど面倒だ。
お客さんはみんなパソコンのプロなのか!?

これをアップルはあらかじめちゃんとやってくれ、美しい箱にUSBメモリを収めてくれるのである。

すばらしい。

このメーカーの姿勢の違いは「商売に対する取り組みの真面目さ」、「道徳」の違いであると言い切っていいと思う。
他のメーカーも真似しろよ。

さて、起動したら、SSDにパーティションを切る。

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できた。

128GBのSSDだが、ユーザーが使えるのは120GBである。
OS Xをインストールする。

で、Time Machineで吸う前にぼくは最新OSのMavericksにしていたので、Mavericksをインストールする。
このMavericksがなんと無料である。
まあ、無料でも儲かるビジネスモデルにしているのであろうが、どう考えてもアップルスゲー! しゅきしゅきー!と思ってしまうのである。

さて、インストールが終わったら、移行アシスタントを使ってTime Machineからデータを戻す。
ここで注意するのは、移行アシスタント実行用のユーザー アカウントを作っておくということである。
Mountain Lionのインストールが完了したら、最後に移行アシスタントを使ってTime Machineから環境を復元します。
その前に、移行用のアカウントを一時的に作成してログインし直しておきましょう。
おそらく移行前の環境と同一の名前でアカウントを作成していると思うので、その場合以前のアカウントのデータで上書きするには、別のユーザーで操作する必要があるためです。
11インチMacBook Air(Late 2010)を240GBのSSDに換装した - F.Ko-Jiの「一秒後は未来」
なるほどー。

ということで、Time Machineを使ったので、データだけでなくアプリもキレイに戻り、なんのトラブルもなかった。

大変だ、という報告もあるので、いちがいには言えないが、ぼくの場合、びっくりするほどカンタンに終わって、拍子抜けである。
バックアップ、フォーマット、OSのインストール、リストアにそれなりの時間が掛かるが、他のことをしていたので問題なかった。

ぼくの場合 故障してから替えるのでなく、SSDの容量以外は何の問題もない状態で替えたのが良かったのかもしれない。
ということで、無保証の行動であり、自己責任でお願いします、と紋切り型の台詞は書かせてもらうが、ぼくの場合やって良かった。