糖尿病を患って、もう5年ほどにもなる。
今日から糖尿病についてぼくが知っていることをまとめてみようと思う。
ぼくの糖尿病はII型というやつで、成人が後天的になるやつだ。
食事をすると、血糖値が上がるが、膵臓の中にあるランゲルハンス島という組織の(なぜ島なんだろう)β細胞からインシュリンが分泌して血糖値が下がる。
が、病気になるとこのインシュリンの出が悪くなるか、インシュリンはいっぱい出ているのに受容が悪くなるか、どっちかの現象が起こる。

結果的に血糖値が上がる。
血管の中を糖類の大きな分子が走り回ることになり、血管が傷ついていく。
毛細血管が密集している目が見えなくなったり、足が壊死したりする。
男性にとっては陰萎が起こる。
陰茎は血管の固まりだから当然であろう。
ということで、長生きできなくなるほかに、ピンポイントで生活の質が低下するような現象が起こる。
治したい。

一度糖尿病になると、もう完全には治らない。
糠漬けの胡瓜がもとの胡瓜に戻らないのと一緒である。
病気と言うよりも体質であって、一生付き合っていくしかない。

糖尿病の指標は2つあって、1つは血糖値で、もう1つはHbA1c(血中ヘモグロビンブドウ糖化度)と言われる値である。
HbA1cは、過去2カ月の血糖値の積算が出ると言われていて、より信用がおける指標である。
血糖値はテストの値で、HbA1cは内申書という感じだろうか。
この値が、だいたい5が正常で、6だと糖尿病であると分かり、8だと合併症(目が見えなくなったり足が壊死して来たり)が起こると言われている。
ぼくはマックスで8まで行ったことがある。
罹病後のミニマムで5.4まで落としたことがある。
げんざいは服薬と食事および運動療法によって5.7~5.9に抑え込んでいる。
だから、糖尿病体質であることは間違いないが、今のところ合併症(健康障害)は目に見えて起きない。

毎月血液検査に行くので、まあ安心だが、薬代も合わせて月に5千円ぐらい取られている。
会社の下の病院に行っているので、エレベーターで通えばいいので手間なしだが、年に6万円、5年間で30万円は取られているので、結構な出費である。
TPPで治療費がアメリカなみになると破産するんじゃないだろうか。


太るとこの病気に罹ると言われている。
ぼくは若いころやせていて、年を取って太ってきて、病気になった。
だから「やせればいいんだよ」「ムダ食いばかりしてるからだよ」「ジュースばかり飲んでるからだよ」とアドバイスに事寄せて無神経な言葉を言う人がいる。

でも実際、そうだと思う。
ぼくのHbA1cの値は非常によく体重と連動していて、85kgぐらいだと5、90kgだと6、95kgだと7になる。

ただぼくの場合、それほど太り過ぎ、病的に太り過ぎという気はしない。
身長が180cmあるのだ。
180cmで90kgだったら、ちょいポチャとかじゃないですか。
もっとガッツリ太っていて、元気よく生きている人はいくらでもいるのである。
だから、ぼくは特に体重の増加に弱いタイプなのかもしれない。

でも、バッチリ病気になったのは、睡眠時無呼吸症候群になったからだと思う。
時期が一致しているのだ。

HbA1cが7でも合併症が起きない、と内科の先生は言う。
本格的に合併症が起きるのは8以上であって、7だとまだまだ大丈夫、と言われる。

でも別の先生から別の意見を聞いた。

テリー伊藤さんが50歳過ぎてから斜視の手術をしたことがあって、ぼくも同病なので眼科に行って手術出来るか気軽に聞いてみた。
すると、美容的な眼科手術は、糖尿の人にはできない、と言われた。
その時のA1cが7だった。
6を下回ってからまた相談に来てください、と言われた。

内科の先生は7だったらまだ大丈夫と言ってましたよ、と食って掛かると、眼科の先生は鼻で笑ってこう言った。
内科の先生は8とか9とか10とかひどい値を見ているから、感覚がマヒしている。
感覚が違う。
心臓バイパス手術とか、ガンの手術とか、やらないと死ぬって言うんだったら誰だってやらないといけない。
でも中年になってからの美容的な斜視の手術とか、やってもやらなくっても大丈夫な手術は、普通の医者だったら勧めない。

なるほどー。

この眼科医の言葉は首肯できることがあった。
というのは、A1cが7を超えると、医学の教科書には出てこないのかもしれないが、自覚症状が出てくるのだ。
これは内科医の知見とは違うので、ぼくの気のせいかもしれないが、気のせいとは思えないほどの相関性がある。

まず体の傷が治らなくなる。
爪のささくれをむしってしまった時に、異常に腫れてしまう。
次に喉をやられる。
風邪が治りにくくなる。
また、アレルギー症状が出やすくなる。
首元とか、手首とか、腰の周りとか、ゴムで締め付けているところに湿疹が起きるのである。
あと、ウォーキングで足に水ぶくれが起きる。
しろうと考えだが、免疫作用が低下して、ちょっとした炎症でヤられるような気がするのである。

それで、まあコワいので食事を減らして、運動を増やして、薬も飲んで値を改善した。
6を下回ると、明らかに体調が良くなる。

じゃあ絶食してどんどん痩せればいいのかとも思うが、そうは行かない。
リバウンドはもっと怖い。

何年も過ぎるうちに、「糖尿の値を改善する減食/運動の仕方」があることが分かってきた。
自分についてしか当てはまらないので、広く一般にこれが有効だと主張する気はないが、少なくとも自分には当てはまる。
これを今後書いていこうと思う。

ひとつ言えることは「何をやったら効いた」「何をやっても効かなかった」ということを、日付付きで記録することだ。
自分用ブログがいいと思う。
これは病気に限らず、あらゆることについて言えることだが、特に数値で分かる病気については有効である。



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