関東ローカルで恐縮だが、去年の11月19日、東京MXテレビの予約録画に失敗した。
番組は「SKE48の世界征服宣言」とアニメ「AKB0048」で、まあ言ってしまえばどうってことない番組なのだが、いずれも激しいブロックノイズが出て、再生が止まってしまった。
再生が止まるのはビデオデッキ(東芝 RD-X9)の処理がノイズに追いつけなくなったのだと思う。
テレビはアナログ時代からアンテナの具合で見やすい、見にくいはあったが、デジタル時代になってからノイズの乗り方が暴力的である。

検索すると、この日近辺に東京MXテレビが東京タワーから東京スカイツリーに移行したから起こったという。
同様の現象で困った人がいっぱいいた。

まず地上波テレビは長年続いてきた地上アナログ放送(地アナ)を辞め、地上デジタル放送(地デジ)に移行した。
(2003年12月デジタル開始、2011年7月被災3県を除いてアナログ停波)
この時点で東京スカイツリーは建っていない。
(2012年2月竣工)
だから地デジは最初は東京タワーで出して、すぐにスカイツリーに移転した。

そもそもなぜ地アナを廃止して地デジに移行したのか。
これは世界中がハイビジョン、デジタル化に移行したからで、まあ当然だ。
いつまでも640x480のテレビを見てられないだろう。
ただ、日本は超長期不景気のまっただなか、地震もあり、何もわざわざこのタイミングで変える必要があったのか。

テレビ番組は予算がなくなって、芸人がひな壇トークしたり、芸人がラーメンの食べ歩きをしたり、芸人が人気メニューのベスト10を当てるまで帰れない番組ばっかりになった。
それは番組らしい番組をやっているからまだマシな方で、東京MXテレビやTVKテレビは一日10時間も15時間もテレショップをやっている。
キー局でも昼下がりの番組とかはいやらしくて、芸能人が普通のトークの最中にいきなり最近使っている化粧品やアイディア商品を紹介し始めたりする。
ステマだ。

とにかく最近のテレビはひどい。
こんなのをデジタルに移行してハイビジョン高画質で見る必要があるのか。

日本と中南米だけ暗号化という仕様も謎だ。
どうせ無料放送だからダビングしてもいいと思うがどうか。

あと、1440×1080という画素数も中途半端である。
普通のフルハイビジョン液晶とNHKデジタル衛星ハイビジョンが1920×1080だからこっちに合わせればよかったのにと思う。
延ばしたり縮めたりしているのだ。
少しもキレイではない。

だいたい2011年に日本中の人がブラウン管を捨てて液晶に買い替えるというのもエコ的にどうか。
吉永小百合はその方がエコだと言っていたが本当か。

さいきん家の周りを「いらなくなったテレビを引き取ります」と大音声を発してグルグル回っている軽トラックがある。
あれは公的な機関でもなんでもなくて商売人がやっている。
で、どうするかというとまとめて中国に送る。
中国では、これは「報道特集」だか「バンキシャ」だかでやっていた話だが、テレビを橋の下でバケツに入れた硫酸で溶かして金を取っているのである。
川が赤くなったり青くなったりする。
環境基準もあればこそである、
その結果空気中に分子ほどの大きさの有機物や金属の粒子が放出されてまた風に乗って日本に来ている。
中国が悪い、企業が悪いという話ではなくて人類全体の問題である。
テレビを捨てるならテレビを捨てるでもうちょっと有効な利用法があるはずだ。

で、2012年にはみんな3Dテレビに買い替えましょうと言っていた。
さすがにそんな毎年テレビ買い換える人はいなくて、電機メーカーはバタバタ倒れている。

東京タワーも全然元気で立っているのに、わざわざ江東区に塔を建てて人を集めようとした。

地元の商店街は大喜びで、スカイツリー天丼とか、スカイツリーチョコパフェとか作って大儲けしようとしたが、実際には東武線の押上駅ととうきょうスカイツリー駅は、スカイツリーと一緒に駅ビル「ソラマチ」の中にスッポリ入っていて、観光客は中でそのまま観光するので(どうせメシを食うなら高いところで食いたいよ)一歩もビルの外には出ず、天丼やチョコパフェを売っている地場の店にはなかなか人が行かないという話もある。

東京タワーは最初はエッフェル塔のパクりで恥ずかしいとか言われていたのだが、40年も立つとすっかり馴染んでいる。
ないとさびしい。
でも電波を出さないからもうなくてもいいんじゃないか、ビルの谷間であんまり見えないしという意見もある。

いろいろ納得がいかない計画であって、疑問だらけである。
疑問に耐えられなくなったのか「地デジ大使」の芸能人男性が公園で急に全裸になった事件もあった。

それはさておき、地デジ化はされ、スカイツリーは建った。

日本というのは工事がないと経済が回らない国なのだ。
税金を吸い上げて再分配しなければ困る人がいっぱいいるわけである。
まあそういう構造の国を放置しているのはぼくも有権者として責任がある。
今後の問題として検討しよう。

それはさておき電波の引っ越しである。

スカイツリーが立つより前に地デジ移行が完了してしまったために、東京タワーはほんの数年だけ地デジ電波を出すことになった。
すると問題なのが

 ・アンテナの方向



 ・物理チャンネル

である。

アンテナの方向は、最初は港区の東京タワーに向けていたUHFアンテナを、そのうち東京スカイツリーに向けなければならない。
これ、港区とか千代田区の人は問題だと思う。
うちは神奈川県川崎市なのでどっちもそんなに変わらない。
じっさい、アンテナ工事は必要なかった。

問題は物理チャンネルだ。
これが去年の11月に起こった問題の根源だった。
話が長くなってスミマセン。

いま、我々がテレビ朝日は5とか、テレビ東京は7とか、フジテレビは変わらず8とか言っているのは論理チャンネルである。
地デジの場合、これに全然違う物理チャンネルがマッピングされている。
関東と関西で同じ論理チャンネルに違う物理チャンネルがマッピングされていることもあるのである。
知ってましたか。

論理チャンネルというからややこしいので、リモコン番号と言った方が良い。
NHK、日本テレビ、TBSの場合は地アナ時代(VHF)と同じ番号になっているが、これはバンド(周波数帯)が思い切り違うから分かる。

問題は東京タワー出しの地デジと、スカイツリー出しの地デジと同じUHF帯で同じチャンネルを分け合っていることである。
東京MXテレビの場合、論理チャンネル(リモコン番号)は「9」だが、東京タワーの物理チャンネルは20ch、スカイツリーの物理チャンネルは16chである。
だから同じリモコン番号9でタワーの電波とツリーの電波を両方受信できる(両方発信している)ことになる。
これをサイマル放送と言う。

去年の11月までは、両方フルパワーで出していたので、どっちでも大丈夫だったが、去年の11月にタワー側を減力したのだ。
それで前の週まで予約録画出来ていた番組が急にノイズだらけになったのである。

ちなみにこれは、あらゆるテレビ局についてこれから順次起こる。
テレショップや再放送とか、都知事の記者会見とかやっていて一番影響が少なそうな?MXテレビからやってみたのだろう。

ということで、リモコン番号の9に対応した、16だった物理チャンネル番号を20に変えるのかというと、そんなのいちいちチクチクやってられなくて、自動でスキャンしてくれる。
東芝RD-X9の場合はスタートメニューボタンを押下して、設定メニュー>チャンネル入力設定>デジタル放送設定>初回設定>チャンネル設定>地上D自動設定>再スキャンで自動設定できる。

できますか。
まあ順番にボタン押せばいいんだけど、ぼくは相当機械とか詳しい方であるが、かなり迷った。
田舎の親だと出来なかったと思う。
電気屋さんがやってくれるのかなー。
東京だと町の電気屋さんってほとんど絶滅したけど田舎にはまだ生息しているのだろうか。

問題は、放送局のWebページに「ほとんどの場合テレビやレコーダーが自動的に移行してくれますから、問題にはなりません」と繰り返し書いていることだ。
問題になるのは受信機(メーカー)のせいだと言わんばかりである。
ところがRD-X9では問題が起こった。
X9なんて2009年の9月に売り出したまだまだ新機種である。
それでも対応していなかったわけで、放送局の人はユーザーがどんだけ新しいテレビをバンバン買うと思っているのだろうか。

ま、そういうことで、急にテレビがノイズだらけになった場合は電波の移行(再スキャン)が必要になるので、みなさん注意してください。


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