3連休だったが、シャチクにありがちなパターンで日曜日は体を壊して寝込んでしまった。
それだけならいいのだが、月曜の朝にブログを上げるのを忘れてしまったのだ、
捏造ブログにありがちな技で日付をさかのぼって上げるが、月曜の朝にこのブログを楽しみにしていた人はゴメンナサイ。
明日2個書いて、通常運行に追いつこうと思う。
2月9日土曜日、神田のエッサム神田で開かれた「DTPの勉強会」第9回に行ってきた。
それだけならいいのだが、月曜の朝にブログを上げるのを忘れてしまったのだ、
捏造ブログにありがちな技で日付をさかのぼって上げるが、月曜の朝にこのブログを楽しみにしていた人はゴメンナサイ。
明日2個書いて、通常運行に追いつこうと思う。
2月9日土曜日、神田のエッサム神田で開かれた「DTPの勉強会」第9回に行ってきた。
理由は、Twitterで親しくさせていただいている「文字クラスタ」のものかのさんの、下のようなツイートを見たからだ。
年頭に紹介させてもらった「文字研究会」は大層面白かったのだが、やはりぼくはもうちょっと基本的な話を聞きたくもあったので、以下のように返信してみた。
すると返事をいただいた。
と、いうことで参加が決まった。
会場はエッサム神田というところだが、実は本社ビルと第2ビルがあって、第2ビルの方で開催されるところを、間違えて本社ビルの方に行ってしまったので時間ギリギリに行ってしまった。
大盛況で、ほぼスシヅメ状態だったので、一番後ろの席に陣取った。
参加者の年齢の幅が広く、男女も半々で活気があった。
結局「文字っ子」のみなさんも来ているようだった。
「文字っ子」というのはツイッターで知己を得た、文字に詳しい、それこそ、異常に詳しい人々の集まりであり、ぼくが「文字コード【超】研究」を書いたときに参考書にさせてもらった本の著者の直井さん、小池さんも含む。
この本は超面白いのでおすすめ。
それにしても、サラッと書いたが、「文字に詳しい」とはどういうことだろうか。
・漢字に詳しい
・漢字以外のあらゆる字に詳しい
・「文字というもの」に詳しい
・文字コードに詳しい
・字体に詳しい
・フォントに詳しい
文字だけでもざっとこれだけのことを思いつく。
DTP、出版の世界まで広げるともっと大変であって、たとえば英語の本を日本語に翻訳して、編集して製本して出そうというときは、以下のような知識が必要になる。
・英語に詳しい
・日本語に詳しい
・編集に詳しい
・美術に詳しい
・製本に詳しい
それだけでなく、最近は全工程にコンピューターが絡むから
・コンピューターに詳しい
ことも必要になる。
人間、どこまで詳しくなる必要があるか。
本当は全部に詳しくないと、詳しいとは言えない気がする。
でも、全部に詳しくなるのはなかなか難しいので、一部しか知らない方が普通という気もする。
でも、自分が本来知っているべきことを知らないと苦しいので、常に勉強する気持ちは持っていないとダメという気もする。
ぼくなんかは本当にヌルい方であって、どこから勉強していいか迷う。
まあせいぜいアンテナを張っていて、今回のような機会があれば首を突っ込むのが正しい気がする。
そういうことで、ぜんぜんDTPerではないのだがDTPの勉強会に勇を鼓して参加した。
今日の内容は以下のような感じである。
「Illustrator 3D使いこなし」hamkoさん
これは押し出し、回転、ベベルと言ったイラストレーターの3D効果を使って、立体的な図形を簡単に作画するという内容だ。
テクスチャーマッピングと言う、平面のイラストを立体的な図形に張り付ける(球面の表面に四角い旗を張るとちゃんとゆがんでくれる)というのが強力そうだ。
スピーカーの方はこともなげにちょいちょいとやっているのだが、会場からは「オオー」「オオー」という声が上がっていた。
「わたしが組版で覚えたこと」奥田さん
7か月前にこの世界に飛び込んだという奥田さんが、最初はモリサワのMC-B2というソフトを使わされたのだが、今はMC-SMARTというソフトを便利に使っているという話を端緒に、組版ソフトとはそもそも何か、どんなソフトがどのようにいいのかを考える内容。
「MC-B2・・・」と言うと会場から笑いが起こったのが面白かった。
MC-B2はタグテキストでオーサリング出来て、正規表現が使える組版ソフト。
値段が高く、ちっとも普及していないが、話を聞くと非常に興味をそそられた。
途中で「この話は私よりも上司の矢来さんの方が詳しいので矢来さんに登壇してもらいまーす」と言って、矢来さんが「なんやねん・・・」と言いながら登壇してきた。
おふたりとも関西の方なのだが、ハプニングとは思えないほどバッチリ掛け合い漫才が出来ていたのがおかしかった。
「混植とは」木枝さん
日本語の本に英語が出てくるなどの場合に、両方の文字遣いを混ぜて行う必要が出てくる。
これを混植(こんしょく)と言う。
たとえば日本語の文字は大体高さが一定でスーッと読めるようになっている。
それに対して英語は上下の高さが字によっていてカクカク上下して読ませるようになっている。
これをどう混ぜるか。
どのセッションも同じだが、本来とても30分で収まる話ではなくて、さわりだけ伝えるようなことになるが、他の方がごく一部を詳しく伝えることで全体の雰囲気を推しはからせようとするのに対して、木枝さんのお話は分野全体に渡るお話を圧縮、要約しようとするような感じがあって、スピーカーの個性が出ていて良かった。
「外字作成いろはにほへと」あさうすさん
ピカチュウの着ぐるみを来たあさうすさんが、外字とは何か、どうやって作るかについて語る。
たとえば「葛飾」の葛だけを別字体にしたい場合、ふだん使っている基本漢字の「葛飾」でも検索したい場合がある。
それは透明テキストを貼ればいいのではないか、などなど。
「DTP制作のためのフォントの話」丸山さん
いよいよものかのさんの登場。
DTPerさん向けに、Unicode、フォント、CMAP、GPOSなどの用語の意味をかみ砕いてスッキリしてもらおうという内容。
上にもちょっと書いたが、DTPをしている人はそれだけで大変な勉強が必要であり、とても文字コードまで手が回らないという人もいるだろう。
逆もまた真なりである。
ぼくみたいに両方知らない人もいる。
こういうとき、当然お互いに協力し合って作業すればいいのだが、協力するためにはお互いの内容をちょっとでも踏み込んで知っていると、実は大変な省力化になる。
そういう点で非常に有意義なセッションだった。
「DTPerのためのKeynote活用術」樋口さん
Keynoteのファイルにコピペしたイラレのファイルなどが、実はKeynoteのファイル(パッケージ)にイラレ形式のまま入っていて、いくらでも自由な編集が出来るというもの。
Tipsの中のTipsであって、会場からまた「オオー」という声がしきりに起こっていた。
こういう細かいツボをついたネタから、分野全体を俯瞰するような大ネタも出る、話のスケーラビリティが振幅があって本当に面白い勉強会だった。
「Photoshopのレイヤー効果」カワココさん
スピーカーのカワココさんは今ではIllustratorをほとんど使っているが、昔はPhotoshopでやっていた。
イラレのアピアランスに当たる部分がフォトショではレイヤーと言う。
ここではイラレを使うといかにも簡単にできそうな図をフォトショでどこまで出来るか作ってみる。
「フォトショは今となっては面倒くさくって・・・」などと言いながら同じような図が出来るというのが面白かった。
ここでQ&A。
混植の話で「日本語の文章でカッコ(パーレン)に半角(ASCII)のパーレンを使うお客さんがいて、そうするとそこだけは欧文になってしまうのでその中の日本語との兼ね合いが悪くなる」という話があった。
いろいろ活発な議論があって、結局全角のパーレンを使って大きさを半角どりにするのがきれいなのではないか、という結論になったが、きえださんが「何をするにしてもお客さんの許可は必ず取るのが大前提です」とおっしゃったのが重みがあって面白かった。
こういう話は文章を書く立場、組版をする立場、読む立場、英語と日本語の違いと、違いはあるけれども一緒に運用しないといけない状況などが相まって、非常に複雑な話になる。
ということで、学問と実作業の交わるところで非常に活発な議論が行われていて、門外漢のぼくなども非常に刺激になった。
週末に自主的に勉強会に参加するという文化は、ぼくは知らなかったのだが、知らないで非常に損をした。
ちっとも堅苦しくなく、ワイワイ言いながら勉強するのは、本当に楽しくて、もっと早くから知っていればよかったと思ったのである。
今度のDTPの勉強会(東京)でフォントの話をしますけど、文字っ子にとっては当たり前すぎる話ばかりなので、文字っ子には面白くないです。文字っ子には面白くないですから。
— ものかのさん (@monokano) 2013年1月12日
年頭に紹介させてもらった「文字研究会」は大層面白かったのだが、やはりぼくはもうちょっと基本的な話を聞きたくもあったので、以下のように返信してみた。
@monokano 文字っ子じゃないから行ってもいいですか。。*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
— Chihiro Fukazawa✅さん (@query1000) 2013年1月12日
すると返事をいただいた。
@query1000 あ、深沢さんには面白いかも! どうぞどうぞ〜
— ものかのさん (@monokano) 2013年1月12日
と、いうことで参加が決まった。
会場はエッサム神田というところだが、実は本社ビルと第2ビルがあって、第2ビルの方で開催されるところを、間違えて本社ビルの方に行ってしまったので時間ギリギリに行ってしまった。
大盛況で、ほぼスシヅメ状態だったので、一番後ろの席に陣取った。
参加者の年齢の幅が広く、男女も半々で活気があった。
結局「文字っ子」のみなさんも来ているようだった。
「文字っ子」というのはツイッターで知己を得た、文字に詳しい、それこそ、異常に詳しい人々の集まりであり、ぼくが「文字コード【超】研究」を書いたときに参考書にさせてもらった本の著者の直井さん、小池さんも含む。
この本は超面白いのでおすすめ。
それにしても、サラッと書いたが、「文字に詳しい」とはどういうことだろうか。
・漢字に詳しい
・漢字以外のあらゆる字に詳しい
・「文字というもの」に詳しい
・文字コードに詳しい
・字体に詳しい
・フォントに詳しい
文字だけでもざっとこれだけのことを思いつく。
DTP、出版の世界まで広げるともっと大変であって、たとえば英語の本を日本語に翻訳して、編集して製本して出そうというときは、以下のような知識が必要になる。
・英語に詳しい
・日本語に詳しい
・編集に詳しい
・美術に詳しい
・製本に詳しい
それだけでなく、最近は全工程にコンピューターが絡むから
・コンピューターに詳しい
ことも必要になる。
人間、どこまで詳しくなる必要があるか。
本当は全部に詳しくないと、詳しいとは言えない気がする。
でも、全部に詳しくなるのはなかなか難しいので、一部しか知らない方が普通という気もする。
でも、自分が本来知っているべきことを知らないと苦しいので、常に勉強する気持ちは持っていないとダメという気もする。
ぼくなんかは本当にヌルい方であって、どこから勉強していいか迷う。
まあせいぜいアンテナを張っていて、今回のような機会があれば首を突っ込むのが正しい気がする。
そういうことで、ぜんぜんDTPerではないのだがDTPの勉強会に勇を鼓して参加した。
今日の内容は以下のような感じである。
「Illustrator 3D使いこなし」hamkoさん
内容:3D効果を使ったイラストの描き方(今回の題材はチョコレート)
これは押し出し、回転、ベベルと言ったイラストレーターの3D効果を使って、立体的な図形を簡単に作画するという内容だ。
テクスチャーマッピングと言う、平面のイラストを立体的な図形に張り付ける(球面の表面に四角い旗を張るとちゃんとゆがんでくれる)というのが強力そうだ。
スピーカーの方はこともなげにちょいちょいとやっているのだが、会場からは「オオー」「オオー」という声が上がっていた。
「わたしが組版で覚えたこと」奥田さん
内容:タグ付きテキストのこと、など
7か月前にこの世界に飛び込んだという奥田さんが、最初はモリサワのMC-B2というソフトを使わされたのだが、今はMC-SMARTというソフトを便利に使っているという話を端緒に、組版ソフトとはそもそも何か、どんなソフトがどのようにいいのかを考える内容。
「MC-B2・・・」と言うと会場から笑いが起こったのが面白かった。
MC-B2はタグテキストでオーサリング出来て、正規表現が使える組版ソフト。
値段が高く、ちっとも普及していないが、話を聞くと非常に興味をそそられた。
途中で「この話は私よりも上司の矢来さんの方が詳しいので矢来さんに登壇してもらいまーす」と言って、矢来さんが「なんやねん・・・」と言いながら登壇してきた。
おふたりとも関西の方なのだが、ハプニングとは思えないほどバッチリ掛け合い漫才が出来ていたのがおかしかった。
「混植とは」木枝さん
内容:和漢・和欧・欧欧混植など色々な混植について
日本語の本に英語が出てくるなどの場合に、両方の文字遣いを混ぜて行う必要が出てくる。
これを混植(こんしょく)と言う。
たとえば日本語の文字は大体高さが一定でスーッと読めるようになっている。
それに対して英語は上下の高さが字によっていてカクカク上下して読ませるようになっている。
これをどう混ぜるか。
どのセッションも同じだが、本来とても30分で収まる話ではなくて、さわりだけ伝えるようなことになるが、他の方がごく一部を詳しく伝えることで全体の雰囲気を推しはからせようとするのに対して、木枝さんのお話は分野全体に渡るお話を圧縮、要約しようとするような感じがあって、スピーカーの個性が出ていて良かった。
「外字作成いろはにほへと」あさうすさん
内容:外字をつくるときの考え方、作り方
ピカチュウの着ぐるみを来たあさうすさんが、外字とは何か、どうやって作るかについて語る。
たとえば「葛飾」の葛だけを別字体にしたい場合、ふだん使っている基本漢字の「葛飾」でも検索したい場合がある。
それは透明テキストを貼ればいいのではないか、などなど。
「DTP制作のためのフォントの話」丸山さん
内容:DTP制作(非エンジニア)向けのOpenTypeフォントの話
いよいよものかのさんの登場。
DTPerさん向けに、Unicode、フォント、CMAP、GPOSなどの用語の意味をかみ砕いてスッキリしてもらおうという内容。
上にもちょっと書いたが、DTPをしている人はそれだけで大変な勉強が必要であり、とても文字コードまで手が回らないという人もいるだろう。
逆もまた真なりである。
ぼくみたいに両方知らない人もいる。
こういうとき、当然お互いに協力し合って作業すればいいのだが、協力するためにはお互いの内容をちょっとでも踏み込んで知っていると、実は大変な省力化になる。
そういう点で非常に有意義なセッションだった。
「DTPerのためのKeynote活用術」樋口さん
内容:AiやPsと組み合わせてKeynoteを使う方法。PowerPointもちょっと紹介します。
Keynoteのファイルにコピペしたイラレのファイルなどが、実はKeynoteのファイル(パッケージ)にイラレ形式のまま入っていて、いくらでも自由な編集が出来るというもの。
Tipsの中のTipsであって、会場からまた「オオー」という声がしきりに起こっていた。
こういう細かいツボをついたネタから、分野全体を俯瞰するような大ネタも出る、話のスケーラビリティが振幅があって本当に面白い勉強会だった。
「Photoshopのレイヤー効果」カワココさん
内容:カワココがイラレ一辺倒になる前、Photoshopでレイアウトを組んだりしてた頃には、こんな風にレイヤー効果を活用していましたよ。というお話。
スピーカーのカワココさんは今ではIllustratorをほとんど使っているが、昔はPhotoshopでやっていた。
イラレのアピアランスに当たる部分がフォトショではレイヤーと言う。
ここではイラレを使うといかにも簡単にできそうな図をフォトショでどこまで出来るか作ってみる。
「フォトショは今となっては面倒くさくって・・・」などと言いながら同じような図が出来るというのが面白かった。
ここでQ&A。
混植の話で「日本語の文章でカッコ(パーレン)に半角(ASCII)のパーレンを使うお客さんがいて、そうするとそこだけは欧文になってしまうのでその中の日本語との兼ね合いが悪くなる」という話があった。
いろいろ活発な議論があって、結局全角のパーレンを使って大きさを半角どりにするのがきれいなのではないか、という結論になったが、きえださんが「何をするにしてもお客さんの許可は必ず取るのが大前提です」とおっしゃったのが重みがあって面白かった。
こういう話は文章を書く立場、組版をする立場、読む立場、英語と日本語の違いと、違いはあるけれども一緒に運用しないといけない状況などが相まって、非常に複雑な話になる。
ということで、学問と実作業の交わるところで非常に活発な議論が行われていて、門外漢のぼくなども非常に刺激になった。
週末に自主的に勉強会に参加するという文化は、ぼくは知らなかったのだが、知らないで非常に損をした。
ちっとも堅苦しくなく、ワイワイ言いながら勉強するのは、本当に楽しくて、もっと早くから知っていればよかったと思ったのである。