昨日は選挙に行ってきた。
天気が良くて気持ちよかったので、投票所となった区役所の周りを散歩した。


さて、今日はコンビニで買ってきた本について書評する。
超図解「仕組み」仕事術(最新版)(ディスカヴァー刊)だ。
(以下「超図解」と略記する)

と、思ってアマゾンを調べたが、この本はアマゾンでは売ってないっぽい。
これは以前紹介した「睡眠ダイエット」と一緒で、コンビニでしか売ってないのだろうか。
ちなみにぼくは川崎市のファミリーマートで買った。
天気が良くて気持ちよかったので、投票所となった区役所の周りを散歩した。


さて、今日はコンビニで買ってきた本について書評する。
超図解「仕組み」仕事術(最新版)(ディスカヴァー刊)だ。
(以下「超図解」と略記する)

と、思ってアマゾンを調べたが、この本はアマゾンでは売ってないっぽい。
これは以前紹介した「睡眠ダイエット」と一緒で、コンビニでしか売ってないのだろうか。
ちなみにぼくは川崎市のファミリーマートで買った。
「あのベストセラーが図解版になって帰って来ました!」と書いてある。
どうやらその本は「最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術」という本らしい。
「超図解」が気に入ったので、こっちも注文した。
著者の泉正人氏は何個も会社を経営していて、本業はファイナンシャルプランナーであり、お金関係の著作も数多い。
ぼくは最初「あのオシャレ系オタク評論家の人がなぜこんなガッツリしたビジネス書を書くのか・・・」と疑問に思ったが、それは泉麻人氏であって、別人なので注意。
さて、「超図解」は、要は仕事を早く、効率的に進めるにはどうすればいいかということについて、網羅的に、かつ、要約して書いている。
大きい版形だが95ページの薄い本であり、あっという間に読める。
内容は常識的で、正直ほかの本にも書いてあること、すでに知っていることも多いので、そんなに目からウロコという感じはなかった。
しかしながら、それでも非常にいい本だと思った。
理由は
・内容が実感に即して書いてあり、ウソがないこと
・よく分からない表現や、変な表現がないこと
・エッセンシャルな内容であり、すぐに読めること
である。
世の中には多くのビジネス書があり、ぼくも沢山読んでいる。
そういうビジネス書が大量にある世界において、この本はビジネス本のインデックス、ビジネス本の総まとめとなる一冊だと思う。
日本の薄いビジネス書にありがちな御託宣型の本ではなく、根拠を示して結論を導くという書き方になっているのもいい。
具体的な話も充実していて、最終的にtoodledoやRemember The MilkのようなToDoサービスの紹介まで出てくる。
これだけの内容をよくこの薄い本に無理なく詰め込んだなーと感心する。
非常にツボをついた一冊である。
ぼく個人の志向に合っているということかもしれない。
最初、「達人シェフがいる絶品ハンバーグを出すレストランA」と、「学生のバイトが調理を担当するマニュアル化したレストランB」があり、Aはジリ貧になるが、Bはどんどん店を増やして大儲けする、という話が出てくる。
似たような話は「マニャーナの法則」という本にも出てくるが、ぼくは「ああまたか」と思って少々ゲンナリした。
ぼくは根っから職人かたぎの性格であって、上のような話を読むと「儲けりゃいいってものか」「店を増やして、有能な経営者になることがすべての人間のゴールなのか」と「感情的な反発」をしてしまって、そこから先が頭に入らない。
作者の泉正人氏も心得ていて、後続の文で読者の「Aに共感し、Bに反感を持つ気持ち」を正すようにつとめている。
要は「仕組み」とは「職人の技術を汎用化し、誰でも再現できるようにすること」であって、「職人技を否定するもの」ではなく「職人技の先にあるもの」である、という主張のようである。
ぼくの仕事(IT)であれば、この主張に共感せざるを得ない。
仕事は可能な限り自動化、標準化し、常に自分の仕事を減らすように勤めるべきだ。
「こんなに自動化しちゃったら仕事がなくなって食いっぱぐれるんじゃないの」などと考えるのは情けない。
昨日の自分の仕事をなくすことが出来る技術者には、新しい仕事が何倍もやってくるだろう。
ちょっと文章の調子が不必要に高くなったが、そういう意味で、ぼくは著者の主張に賛同する。
しかしながら、輪島塗りの職人とか、ミケランジェロやゴッホのような芸術家の場合は、やはり「仕組みづくり」は合わない気がする。
でも、そういう人は最初からビジネス書とか読まないし、そもそも自分の仕事のやり方に疑問を持ったりしないだろうから、このような疑問は筋違いだ。
では仕組みづくりとは何か。
・才能に頼らない!
・意志の力に頼らない!
・記憶力に頼らない!
という仕事のやり方ということだが、要は
・最初の1回でチェックリストを作っておく。ここですごく苦しいが、2回目以降は従うだけなのでラクチン
というものだ。
物質的に言うと、仕組みとはチェックリストのことであり、精神的に言うと、自分というロボットをプログラミングする仕事プログラムのことだ。
一般的な考え方だが、いくつか疑問もある。
・そんなに何回も同じ仕事が来るものか?
・似ているけど微妙に違う仕事が来た場合、チェックリストをいちいち更新したり、場合分けするのが面倒じゃないか?
・チェックリストにいちいち目を落として、「レ」を書く手間が大変じゃないか?
というものだ。
結果的には、やってみると分かるが、
・仕組みを作って、自動化できる部分は自動化することの利得が膨大なので、欠点を補って余りある
・自動化する部分は自動的に済むので、浮いた時間を仕組みの見直しや仕事の見直しに当てられる
ので、やらないよりはやった方がいいと思われる。
とりあえず、やるだけやってみるといろいろ勉強になるので、やってみるのがおすすめだ。
そしてもう一つ、これはぼくが思うのだが、
・今までなんとなくやっていた仕事を仕組み化することで、メタ的な思考回路が身につくので、より深く仕事に取り組める
という利点がある。
つまり、自分の職人技を言語化し、構造化することによって、自分の仕事がより深まるのである。
改めて、「仕組み化とは職人技を否定するものではなく、さらにその先にあるもの」ということが分かる。
もっともこれは、ぼくの仕事がデスクワーク、情報産業であって、言語化、抽象化、自動化に特になじむ分野であるからだと思う。
でも、今の仕事は大体が情報産業であり、ものづくりもどんどん情報化しているので、この考え方はどの仕事をしている人にもインパクトがあると思う。
さて、以下は本書を読んでいて疑問に感じたこと、良かったことを挙げて行く。
(P.32)
筆者は朝に「作業系(仕組みによって自動化する、やれば出来る仕事)」をやってしまい、午後は「思考系(頭を使ってまったく新しいことを生み出す仕事)」にじっくり取り組むようにしているようである。
ぼくは今年からチェックリストを大々的に取り入れていたが、まったく逆のやり方をしていた。
朝は気持ちがリフレッシュしていて、思考力が高く、ダラダラしないので、思考系な仕事をして、午後はほうっておいても進む作業に当てていたのだ。
筆者は作業系の仕事で一日に勢いをつけ、確実にできる仕事を終わらせた達成感で午後の仕事に当たる、という考え方のようだ。
どちらがいいかわからないが、同じことをしているのにここだけ逆、というのが面白い。
社会的に成功しているのは明らかに泉氏の方なので、しばらく真似をしてみよう。
(p.38)
チェックリストは誰でも実行できるように細かく、バカでも分かるように書く必要がある、と筆者は言う。
しかし、人にやらせる場合あまりにもくどくど書くとかえって作業者のやる気を削ぐ場合もあるのではないだろうか。
(「7つの習慣」に、妻にビデオカメラを撮らせる例があって面白かった)
(p.39)
「マネジメントとは人を管理することだと捉える人が多いが、仕事を管理することである」
これはなるほど。
(p.82)
メールの返事で、相手の気分を害さないような丁寧な文章を書こうとして時間が掛かってしまうのはもったいない、ということ。
で、ふだんからシンプルな返事を書くように心がけていればこの弊害がなくせるという話だ。
これも非常に思い当たる。
堀江貴文氏も同じことを書いていたなー。
(ぼくの場合、英語で時間を食うことも多い。これは今後の課題)
(p.93)
仕組み化で仕事はラクになるが、ラクになるのが目的ではない、ということ。
これは大事だ。
この薄い本にここまで書いているのはすごいなと思った。
全体的におすすめだ。



どうやらその本は「最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術」という本らしい。
「超図解」が気に入ったので、こっちも注文した。
著者の泉正人氏は何個も会社を経営していて、本業はファイナンシャルプランナーであり、お金関係の著作も数多い。
ぼくは最初「あのオシャレ系オタク評論家の人がなぜこんなガッツリしたビジネス書を書くのか・・・」と疑問に思ったが、それは泉麻人氏であって、別人なので注意。
さて、「超図解」は、要は仕事を早く、効率的に進めるにはどうすればいいかということについて、網羅的に、かつ、要約して書いている。
大きい版形だが95ページの薄い本であり、あっという間に読める。
内容は常識的で、正直ほかの本にも書いてあること、すでに知っていることも多いので、そんなに目からウロコという感じはなかった。
しかしながら、それでも非常にいい本だと思った。
理由は
・内容が実感に即して書いてあり、ウソがないこと
・よく分からない表現や、変な表現がないこと
・エッセンシャルな内容であり、すぐに読めること
である。
世の中には多くのビジネス書があり、ぼくも沢山読んでいる。
そういうビジネス書が大量にある世界において、この本はビジネス本のインデックス、ビジネス本の総まとめとなる一冊だと思う。
日本の薄いビジネス書にありがちな御託宣型の本ではなく、根拠を示して結論を導くという書き方になっているのもいい。
具体的な話も充実していて、最終的にtoodledoやRemember The MilkのようなToDoサービスの紹介まで出てくる。
これだけの内容をよくこの薄い本に無理なく詰め込んだなーと感心する。
非常にツボをついた一冊である。
ぼく個人の志向に合っているということかもしれない。
最初、「達人シェフがいる絶品ハンバーグを出すレストランA」と、「学生のバイトが調理を担当するマニュアル化したレストランB」があり、Aはジリ貧になるが、Bはどんどん店を増やして大儲けする、という話が出てくる。
似たような話は「マニャーナの法則」という本にも出てくるが、ぼくは「ああまたか」と思って少々ゲンナリした。
ぼくは根っから職人かたぎの性格であって、上のような話を読むと「儲けりゃいいってものか」「店を増やして、有能な経営者になることがすべての人間のゴールなのか」と「感情的な反発」をしてしまって、そこから先が頭に入らない。
作者の泉正人氏も心得ていて、後続の文で読者の「Aに共感し、Bに反感を持つ気持ち」を正すようにつとめている。
要は「仕組み」とは「職人の技術を汎用化し、誰でも再現できるようにすること」であって、「職人技を否定するもの」ではなく「職人技の先にあるもの」である、という主張のようである。
ぼくの仕事(IT)であれば、この主張に共感せざるを得ない。
仕事は可能な限り自動化、標準化し、常に自分の仕事を減らすように勤めるべきだ。
「こんなに自動化しちゃったら仕事がなくなって食いっぱぐれるんじゃないの」などと考えるのは情けない。
昨日の自分の仕事をなくすことが出来る技術者には、新しい仕事が何倍もやってくるだろう。
ちょっと文章の調子が不必要に高くなったが、そういう意味で、ぼくは著者の主張に賛同する。
しかしながら、輪島塗りの職人とか、ミケランジェロやゴッホのような芸術家の場合は、やはり「仕組みづくり」は合わない気がする。
でも、そういう人は最初からビジネス書とか読まないし、そもそも自分の仕事のやり方に疑問を持ったりしないだろうから、このような疑問は筋違いだ。
では仕組みづくりとは何か。
・才能に頼らない!
・意志の力に頼らない!
・記憶力に頼らない!
という仕事のやり方ということだが、要は
・最初の1回でチェックリストを作っておく。ここですごく苦しいが、2回目以降は従うだけなのでラクチン
というものだ。
物質的に言うと、仕組みとはチェックリストのことであり、精神的に言うと、自分というロボットをプログラミングする仕事プログラムのことだ。
一般的な考え方だが、いくつか疑問もある。
・そんなに何回も同じ仕事が来るものか?
・似ているけど微妙に違う仕事が来た場合、チェックリストをいちいち更新したり、場合分けするのが面倒じゃないか?
・チェックリストにいちいち目を落として、「レ」を書く手間が大変じゃないか?
というものだ。
結果的には、やってみると分かるが、
・仕組みを作って、自動化できる部分は自動化することの利得が膨大なので、欠点を補って余りある
・自動化する部分は自動的に済むので、浮いた時間を仕組みの見直しや仕事の見直しに当てられる
ので、やらないよりはやった方がいいと思われる。
とりあえず、やるだけやってみるといろいろ勉強になるので、やってみるのがおすすめだ。
そしてもう一つ、これはぼくが思うのだが、
・今までなんとなくやっていた仕事を仕組み化することで、メタ的な思考回路が身につくので、より深く仕事に取り組める
という利点がある。
つまり、自分の職人技を言語化し、構造化することによって、自分の仕事がより深まるのである。
改めて、「仕組み化とは職人技を否定するものではなく、さらにその先にあるもの」ということが分かる。
もっともこれは、ぼくの仕事がデスクワーク、情報産業であって、言語化、抽象化、自動化に特になじむ分野であるからだと思う。
でも、今の仕事は大体が情報産業であり、ものづくりもどんどん情報化しているので、この考え方はどの仕事をしている人にもインパクトがあると思う。
さて、以下は本書を読んでいて疑問に感じたこと、良かったことを挙げて行く。
(P.32)
筆者は朝に「作業系(仕組みによって自動化する、やれば出来る仕事)」をやってしまい、午後は「思考系(頭を使ってまったく新しいことを生み出す仕事)」にじっくり取り組むようにしているようである。
ぼくは今年からチェックリストを大々的に取り入れていたが、まったく逆のやり方をしていた。
朝は気持ちがリフレッシュしていて、思考力が高く、ダラダラしないので、思考系な仕事をして、午後はほうっておいても進む作業に当てていたのだ。
筆者は作業系の仕事で一日に勢いをつけ、確実にできる仕事を終わらせた達成感で午後の仕事に当たる、という考え方のようだ。
どちらがいいかわからないが、同じことをしているのにここだけ逆、というのが面白い。
社会的に成功しているのは明らかに泉氏の方なので、しばらく真似をしてみよう。
(p.38)
チェックリストは誰でも実行できるように細かく、バカでも分かるように書く必要がある、と筆者は言う。
しかし、人にやらせる場合あまりにもくどくど書くとかえって作業者のやる気を削ぐ場合もあるのではないだろうか。
(「7つの習慣」に、妻にビデオカメラを撮らせる例があって面白かった)
(p.39)
「マネジメントとは人を管理することだと捉える人が多いが、仕事を管理することである」
これはなるほど。
(p.82)
メールの返事で、相手の気分を害さないような丁寧な文章を書こうとして時間が掛かってしまうのはもったいない、ということ。
で、ふだんからシンプルな返事を書くように心がけていればこの弊害がなくせるという話だ。
これも非常に思い当たる。
堀江貴文氏も同じことを書いていたなー。
(ぼくの場合、英語で時間を食うことも多い。これは今後の課題)
(p.93)
仕組み化で仕事はラクになるが、ラクになるのが目的ではない、ということ。
これは大事だ。
この薄い本にここまで書いているのはすごいなと思った。
全体的におすすめだ。



