我ながら話題の振幅が激しいが、今日はまたグッとユルいパソコン話(ぱそばな)である。



最近はパソコンに興味ない人もこのブログを読んでくださっているようなので、原理から説き起こす。
普通パソコンには、最近ではビデオデッキにもだが、大容量のデータを保存するためにHDD(ハードディスクドライブ)というのが入っている。
高速の円盤が入っている機械装置であって、大きいし、騒音がするし、衝撃に弱いし、動作が遅い。
そこで最近はSSD(ソリッドステートドライブ。半導体ディスク装置)というのが出てきた。

初代iPodは大きくて、重かった。
あれはHDDが入っていたのである。
今もiPod classicというのが出ていて、これにはHDDが入っている。



160GBとめちゃくちゃ容量が多いが、重量がズッシリ重い。
これがもうすぐ廃版になるという話だから、欲しい人は今のうちに買っておくが良い。

現代のiPodやiPhoneはめちゃめちゃ小さくて軽い。



これはSSDが入っている。
トランジスターがぎっしり植わっている基盤が入っていて、ディスクの役目をする。
電気が流れているだけなので、基本的に音もしないし軽い。
そして壊れにくいし、動作も速いのである。
あらゆる点でHDDよりすぐれている。

それはいいのだが高い。
HDDが2TB(2テラ。1,000,000,000,000バイト)で7千円とかいう時代に、SSDは256GB(256ギガ。256,000,000,000バイト)で7千円である。
同じ値段で8倍の容量差がある。

大して変わらないなー。
昔はこの差がこんなものじゃなかった。
年々SSDが主流になってきて、HDDはこれ以上技術の進歩がないので値段の差が縮んできたのだ。

さて、パソコンを買うとHDDが入ってきたが、うるさいし遅いので、SSDに換装した。
この話は以前書いた。

そのうち、家のパソコンのうちの1台が、Cドライブがパンパンになった。
見ると64GBだ。
これはいかにも小さい。

でも、64ギガなんて一昔前は夢の容量である。
ぼくが初めて買ったHDDはお弁当箱のような大きさの「NOVA」という製品で、40メガだった。
64ギガは40メガのざっと1500倍である。
40メガなんて、いまどき、パソコンのメインメモリでも聞かない。
普通は4GBとかである。

技術の進歩はすさまじく、一般家庭でもテラ(1000ギガ。100万メガ。10億キロ)単位の情報を管理するようになった。
でも、それでものすごく頭がよくなったか、ものすごく高度な情報のやり取りをしているかというと、そんな気もしない。
ただ動画や音声を溜め込んでいるだけだ。

それはいいんだけど、64GBのSSDがパンパンになった。
「早くCドライブを空けてください! このままでは100メガしか空きがなくて危険な状態です!」とOSが警告を出してくる。
でも「100メガしか空きがない」って君。
100メガも空いていれば十分じゃないか。
フロッピー100枚分である。
ぼくが初めて買ったHDDは40メガで。
その話はもう書いた。

とりあえず目の前のパソコンの手当てをしなければいけない。
しょうしょうファイルを消しても焼け石に水である。
そこで、先日部屋を整理した時に作った段ボールを見ると、128GBのSSDが1個余っている。
部屋を汚くしていると、たまにこういうときいいことがある。
自慢にならないって。

それで換装した。
今回はSSDからSSDに直接プログラムを使って転送し、Windowsの再インストールも行わない方針を固めた。
すごく試行錯誤があったが、結論だけ言うと、EaseUs Todo Backup Free 5.3というのを使うのがカンタンだ。
商用ソフトの体験版で、フリーである。
SSDの引越しなんかそうそう行わないから、フリーで間に合ってしまう。

窓の杜

上に窓の杜のリンクを上げた。
このサイト、昔はボツの杜というプログラムをバカにするコーナーを作っていたりして、あまり好きではない。
「ソフトと言えばウィンドウズ」と言わんばかりのネーミングも今となってはダサい。

しかしながら、洋モノのフリーソフトをダウンロードするのに、本家の外国のサイトに行くのは危険である。
変なソフトをダウンロードされるワナがものすごく多いのである。
そういう事情で今回は窓の杜のリンクを書いた。

ちなみに、同じ会社のEaseUs Partition Masterでも見た目上はディスクを移行できるが、コピー後のディスクがうまく起動ディスクにならない。
ここはTodo Backupがカンタンである。

作業としては

(0)古いSSDにTodo Backupをインストールしておく
(1)PCの電源を切る
(2)蓋を開ける
(3)空いているSATA(データポート)に新しいSSDをつなぐ
(4)PCの電源を入れる
(5)新しいSSDがD:とかE:とかで認識される
(6)古いSSD(C:とする)から新しいSSDに「Clone Disk」でコピーする

これでいいのだが、64GBの古いSSDから128GBの新しいSSDにコピーすると、新しいSSDの前半だけ埋まって後半は未使用のパーティションになる。
ここで新しいSSDの前半と後半を一つのパーティションにまとめたい。
ぼくはEaseUP Partition Masterの「Merge」機能でパーティションをまとめた。

(7)古いSSDにTodo Partition Masterをインストールする
(8)新しいSSDの前半と後半をEaseUP Partition Masterの「Merge」機能でまとめる

このソフトは作業指示だけWindows上で行い、実際の作業は再起動してからWindows起動前に行われる。
ビビらずにちょっと待つ。

(9)古いSSDのWindowsで起動し、新しいSSDに見た目上古いSSDと同じファイルが入っていることを軽く確認する
(10)パソコンの電源を落とす
(11)古いSSDのSATAを抜いて、新しいSSDのSATAも抜く。古いSSDは電源も抜く
(12)新しいSSDのSATAケーブルを古いSSDがささっていたところに差す

くだくだしく書いたが、要は新しいSSDで古いSSDをリプレースするのである。

(13)新しいSSDで無事Windowsが起動することを確認する
(14)パソコンの蓋を締める

つまり、古いSSDには新しいSSDのコピーが残っている。
ぼくは電源とSATAだけ抜いて、PCケースの中にそのまま死蔵した。
万一の時に現時点でのWindowsのバックアップが残っている、それも部屋の空間を使わず、パソコンの中に死蔵されているというのは意外とラクチンな運用だと思うんだけどどうだろうか。

さて、128GBになったので、古いファイルを特に整理することなく、広々と使っている。
部屋の広さが倍になったので、何が不要だったのかなんて考えることは特にしない。
時間がもったいないのである。

でもこんな放漫な使い方をしていたら、128GBなんかすぐ埋まってしまうのではないか。
再びでも、その頃には256GBが安くなっていると思うので(SSDよりももっと早くて安価なディスクが出来ているかもしれないが)、一生整理とかしなくてもいいのではないだろうかとも思う。


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