YouTubeで、昔の動画を見ていたら、タモリさんがジャズを語るみたいな番組に、林家こぶ平さん(林家正蔵さん)が出ていた。
こぶ平さんというのは、落語家というよりゆるふわのタレントで、特に印象に残るネタも鋭いトークもなく(失礼)、あまり気にしていなかったが、この時のジャズ・トークがこだわりがあって面白かった。
いわく、ジャズはモダン・ジャズのコンボに限る、ビック・バンドは認めない、録音した年月日が分からないと気持ち悪い(!)ということだ。
録音した年月日が、というのが超オタク的で面白いが、その番組では深く聞かれなかった。
それで、ヴォーカルものも認めない、という話になって、タモリさんが「ビリー・ホリデイも認めないのか」と言うと「ビリーも、良さは分かるけど、(ジャズとしては)認めない」みたいな話をしていた。
まあこぶ平さんに認められようが認められまいが、人それぞれだから、いいと思うんだけど、ぼくはそのときもしその場にいたら、「チェット・ベイカーはどうなんですか」と聞いてみたい気がした。
チェット・ベイカーさんはなんと言ってもトランペットの巨匠で有名だ。
50年台はマイルス・デイヴィスを人気投票で抜いたそうだ。
めずらしくウエスト・コーストで活動していて、ウエスト・コースト・ジャズの巨匠と呼ばれた。
この人が歌も歌う。
トランペッターで歌を唄う人はめずらしい。
とうぜん演奏と歌唱は同時にできず、歌の途中でトランペットを吹いたり、歌だけで終わってしまったりする。
この歌が、変わっている。
中性的なのだ。
この人の歌、特に、「恋をしらないあなた(You don't know what love is)」や、この人の絶唱で、曲の決定版と言われる「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を、人に聴かせて、男か女か当ててみて、と言うと、「ううん、女って言えば女だし。。男って言えば男だし。。」としばらく悩むので、面白い。
中性的と言ってもオネエっぽいとかではなく、性を超越したというか、天使的な、無性的な歌声である。
それでいて、色気があり、感情が篭っている。
不思議な歌声と言うしかない。
波乱万丈の人生を送った人で、最後は悲惨だった。
とにかくルックスがいい人で、トランペッターとしてスターダムを駆け上がり、そしてヴォーカル・アルバムを出して人気の絶頂に立った時は、ジャズ界のジェームス・ディーンと言われたそうだ。
父親もミュージシャンだったが、子供の頃のチェットの歌を「お前の歌は女の子みたいだなあ」とはやして、それで唄うのをやめて楽器に転向したらしい。
最初はトロンボーンをやっていたが、トランペットに転向して人気を得て、それからあいかわらず中性的な歌声で堂々とアルバムを出し、大ヒットを飛ばすところがカッコイイ。
ロックにファンク、と時代の先端を行ったマイルスと違って、チェットはスタンダードの、それも分かりやすい歌を、ほとんどフェイクも、アドリブも入れないで歌っている。
とことん自然な歌いぶりで、まるで、今の気持ちをそのまま歌っているような、その歌がもともとそう歌ってもらいたかったような歌声である。
いまさらこんな有名中の有名の人にハマるのも恥ずかしいし、ブログなんかで人に紹介するのは恥ずかしいの二乗だが、ぜひ聴いてみてクダサイ。
こぶ平さんというのは、落語家というよりゆるふわのタレントで、特に印象に残るネタも鋭いトークもなく(失礼)、あまり気にしていなかったが、この時のジャズ・トークがこだわりがあって面白かった。
いわく、ジャズはモダン・ジャズのコンボに限る、ビック・バンドは認めない、録音した年月日が分からないと気持ち悪い(!)ということだ。
録音した年月日が、というのが超オタク的で面白いが、その番組では深く聞かれなかった。
それで、ヴォーカルものも認めない、という話になって、タモリさんが「ビリー・ホリデイも認めないのか」と言うと「ビリーも、良さは分かるけど、(ジャズとしては)認めない」みたいな話をしていた。
まあこぶ平さんに認められようが認められまいが、人それぞれだから、いいと思うんだけど、ぼくはそのときもしその場にいたら、「チェット・ベイカーはどうなんですか」と聞いてみたい気がした。
チェット・ベイカーさんはなんと言ってもトランペットの巨匠で有名だ。
50年台はマイルス・デイヴィスを人気投票で抜いたそうだ。
めずらしくウエスト・コーストで活動していて、ウエスト・コースト・ジャズの巨匠と呼ばれた。
この人が歌も歌う。
トランペッターで歌を唄う人はめずらしい。
とうぜん演奏と歌唱は同時にできず、歌の途中でトランペットを吹いたり、歌だけで終わってしまったりする。
この歌が、変わっている。
中性的なのだ。
この人の歌、特に、「恋をしらないあなた(You don't know what love is)」や、この人の絶唱で、曲の決定版と言われる「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を、人に聴かせて、男か女か当ててみて、と言うと、「ううん、女って言えば女だし。。男って言えば男だし。。」としばらく悩むので、面白い。
中性的と言ってもオネエっぽいとかではなく、性を超越したというか、天使的な、無性的な歌声である。
それでいて、色気があり、感情が篭っている。
不思議な歌声と言うしかない。
波乱万丈の人生を送った人で、最後は悲惨だった。
とにかくルックスがいい人で、トランペッターとしてスターダムを駆け上がり、そしてヴォーカル・アルバムを出して人気の絶頂に立った時は、ジャズ界のジェームス・ディーンと言われたそうだ。
父親もミュージシャンだったが、子供の頃のチェットの歌を「お前の歌は女の子みたいだなあ」とはやして、それで唄うのをやめて楽器に転向したらしい。
最初はトロンボーンをやっていたが、トランペットに転向して人気を得て、それからあいかわらず中性的な歌声で堂々とアルバムを出し、大ヒットを飛ばすところがカッコイイ。
ロックにファンク、と時代の先端を行ったマイルスと違って、チェットはスタンダードの、それも分かりやすい歌を、ほとんどフェイクも、アドリブも入れないで歌っている。
とことん自然な歌いぶりで、まるで、今の気持ちをそのまま歌っているような、その歌がもともとそう歌ってもらいたかったような歌声である。
いまさらこんな有名中の有名の人にハマるのも恥ずかしいし、ブログなんかで人に紹介するのは恥ずかしいの二乗だが、ぜひ聴いてみてクダサイ。