テレビはなるべくビデオに残して見るほうだ。
いわゆるタイムシフト視聴である。
いわゆるタイムシフト視聴である。
リアルタイムで見ていると実に時間のムダが多い。
日曜の午後など、ゴルフばっかりやっている。
そして好きな番組はだいたい深夜か夕方にやっていて、見ることが出来ない。
ビデオでタイムシフトすると、一週間の深夜番組をまとめて日曜の午後に見るということが出来る。
常に好きな番組を放送しているようなものだ。
番組は残しておく。
CMも残しておくのだ。
2年もしてみると、驚くほど懐かしい。
人生の最大の楽しみのひとつである。
老後に今残しているビデオを見るのが楽しみでたまらない。
VHS時代はテープの管理が本当に大変だった。
しかし革命的な製品が東芝から登場した。
RD-X1である。
HDDにどんどん番組が溜められる。
CMや気に入らない部分をカット編集できる。
で、保存版はDVDに焼ける。
無敵だ、と思ったものだ。
しかしこのX1は黎明機ということで、改善点も多かった。
まず動作が遅い。
ファイルの削除に1分ほども掛かるのだ。
当時はそんなものかなあと思っていたが、あの時間を有効活用すればよかった。
そしてDVDメディアが高かった。
1枚600円ほどもしたのではないか。
アップル純正が安くていっぱい買っていた。
それにしても4.7GB(「標準」画質で2時間ほど)で600円である。
いまは60円もしないのではないだろうか。
しかしぼくはX1が気に入っていた。
いい、悪いを評価する前に惚れ込んでしまっていたのだ。
東芝のデジモノは見通しがいい。
音楽プレイヤーGIGABEATというのも良かった。
どこがいいかというと、はっきり「これは固有の用途に特化しているが、基本は一種のコンピューターであり、使いこなすにはある程度技術的な考え方を習得する必要がある」という点を開き直って打ち出していた点である。
HDD&DVDレコーダーなんて、どう作っても技術的な製品である。
変に家電ヨリにユーザーに媚びても、かえって分かりにくくなるだけだ。
この点での思い切りが、実に爽快感があった。
そしてスペックが実に実用的だった。
大容量のHDD、LANを使ってリモートで操作できることなど、やりたいことに妥協がない。
これは開発者の「録画神」片岡秀夫氏の作家性によるものが大きい。
片岡氏は2003年に「オタク大賞」というイベントに出席して賞を受賞した。
電機メーカーの技術者としては破格のことではないか。
このイベントの録画放送を見ていて思ったのは「片岡氏は自分で自分の製品を使い込んでいる・・・」「自分が使いたい製品を作っている・・・」ということだ。
彼もアニメオタクであり、「キノの旅」に賞を授けていた。
他にも、多くのメディアに彼は登場して、テレビ番組を予約録画していて何が問題になるか、何が勘所かということを実に明確に語っていた。
ぼくは彼の言葉に非常に感銘を受け、影響を受けた。
ものづくりをして、世に問うためには、ユーザーの御用聞きになってはダメだ。
世間の最大公約数を取っても、凡庸なものしか出来ない。
自分が何か特異な好みがあるなら、その好みをこそ売り物にすべきだ。
自分が欲しくてたまらないものを作ればいいのである。
そうすれば、自分に共感する熱いユーザーの支持が得られるはずだ。
少し飛躍したかもしれないが、そんなことを思った。
電化製品に影響を受けるなんてことがあるだろうか。
それがあったのだ。
病膏肓になって、RD-X3、X5、X9、X10と買い継いだ。
何回かは故障したが、製品の高度さに比べて非常に堅牢な製品だと思う。
ネットを経由してOSをアップデートしていくのも家電ではこの製品が初めてで、びっくりした。
そんなRD-Xシリーズも終焉を迎えるそうだ。
RDシリーズの凋落はブルーレイ vs. HD DVDの争いに敗れたからと世間では言われていると思う。
実際、明らかに技術的に劣るブルーレイがなぜ勝ったのか、今でも分からない。
それよりも、地デジ、B-CAS、ダビング製品というわけの分からない制約が増えたことが原因だと思う。
(ブルーレイが勝ったのもコンテンツホルダーの都合だろう)
RDシリーズの使い勝手としてはアナログ最強と言われたX5がピークだった。
それ以降はネット機能も削減され、どんどん自由度がなくなっていった。
(それと軌を一つにして、テレビ番組が見るも無残につまらなくなっていった_
デジタルRDシリーズの最大の特徴は(制約だらけとは言え)USB HDDの外付けであろう。
実際、ブルーレイにしてもDVDにしても、光ディスクで番組を保存するのは無理がある。
下手をすると常にディスクを焼いていないといけない状態になるのだ。
HD DVDは規格がなくなったが、ブルーレイにしても普及しているとは言い難い。
そういう意味で、HDDだけを使う、いっぱいになったら繋ぎかえるというデジタルRDの発送は、今でも最も先進的なものだろう。
順当に行けばそしてクラウドに番組を保存するのが望ましい未来だったと思うが、コンテンツホルダーの権利要求は常識を超えているので、そのような録画の楽しみも暗雲が立ち込めてきた。
このへんは項を改めて書きたい。
今はテレビ番組はテレビ本体に内蔵したレコーダーで録るのが主流であり、この分野では東芝レグザがトップを走っている。
家電、AV業界は非常に苦しいようだが、是非これからも東芝には、個性的でオタクオリエンテッドな、トンガった製品を作り続けて欲しい。
日曜の午後など、ゴルフばっかりやっている。
そして好きな番組はだいたい深夜か夕方にやっていて、見ることが出来ない。
ビデオでタイムシフトすると、一週間の深夜番組をまとめて日曜の午後に見るということが出来る。
常に好きな番組を放送しているようなものだ。
番組は残しておく。
CMも残しておくのだ。
2年もしてみると、驚くほど懐かしい。
人生の最大の楽しみのひとつである。
老後に今残しているビデオを見るのが楽しみでたまらない。
VHS時代はテープの管理が本当に大変だった。
しかし革命的な製品が東芝から登場した。
RD-X1である。
HDDにどんどん番組が溜められる。
CMや気に入らない部分をカット編集できる。
で、保存版はDVDに焼ける。
無敵だ、と思ったものだ。
しかしこのX1は黎明機ということで、改善点も多かった。
まず動作が遅い。
ファイルの削除に1分ほども掛かるのだ。
当時はそんなものかなあと思っていたが、あの時間を有効活用すればよかった。
そしてDVDメディアが高かった。
1枚600円ほどもしたのではないか。
アップル純正が安くていっぱい買っていた。
それにしても4.7GB(「標準」画質で2時間ほど)で600円である。
いまは60円もしないのではないだろうか。
しかしぼくはX1が気に入っていた。
いい、悪いを評価する前に惚れ込んでしまっていたのだ。
東芝のデジモノは見通しがいい。
音楽プレイヤーGIGABEATというのも良かった。
どこがいいかというと、はっきり「これは固有の用途に特化しているが、基本は一種のコンピューターであり、使いこなすにはある程度技術的な考え方を習得する必要がある」という点を開き直って打ち出していた点である。
HDD&DVDレコーダーなんて、どう作っても技術的な製品である。
変に家電ヨリにユーザーに媚びても、かえって分かりにくくなるだけだ。
この点での思い切りが、実に爽快感があった。
そしてスペックが実に実用的だった。
大容量のHDD、LANを使ってリモートで操作できることなど、やりたいことに妥協がない。
これは開発者の「録画神」片岡秀夫氏の作家性によるものが大きい。
片岡氏は2003年に「オタク大賞」というイベントに出席して賞を受賞した。
電機メーカーの技術者としては破格のことではないか。
このイベントの録画放送を見ていて思ったのは「片岡氏は自分で自分の製品を使い込んでいる・・・」「自分が使いたい製品を作っている・・・」ということだ。
彼もアニメオタクであり、「キノの旅」に賞を授けていた。
他にも、多くのメディアに彼は登場して、テレビ番組を予約録画していて何が問題になるか、何が勘所かということを実に明確に語っていた。
ぼくは彼の言葉に非常に感銘を受け、影響を受けた。
ものづくりをして、世に問うためには、ユーザーの御用聞きになってはダメだ。
世間の最大公約数を取っても、凡庸なものしか出来ない。
自分が何か特異な好みがあるなら、その好みをこそ売り物にすべきだ。
自分が欲しくてたまらないものを作ればいいのである。
そうすれば、自分に共感する熱いユーザーの支持が得られるはずだ。
少し飛躍したかもしれないが、そんなことを思った。
電化製品に影響を受けるなんてことがあるだろうか。
それがあったのだ。
病膏肓になって、RD-X3、X5、X9、X10と買い継いだ。
何回かは故障したが、製品の高度さに比べて非常に堅牢な製品だと思う。
ネットを経由してOSをアップデートしていくのも家電ではこの製品が初めてで、びっくりした。
そんなRD-Xシリーズも終焉を迎えるそうだ。
RDシリーズの凋落はブルーレイ vs. HD DVDの争いに敗れたからと世間では言われていると思う。
実際、明らかに技術的に劣るブルーレイがなぜ勝ったのか、今でも分からない。
それよりも、地デジ、B-CAS、ダビング製品というわけの分からない制約が増えたことが原因だと思う。
(ブルーレイが勝ったのもコンテンツホルダーの都合だろう)
RDシリーズの使い勝手としてはアナログ最強と言われたX5がピークだった。
それ以降はネット機能も削減され、どんどん自由度がなくなっていった。
(それと軌を一つにして、テレビ番組が見るも無残につまらなくなっていった_
デジタルRDシリーズの最大の特徴は(制約だらけとは言え)USB HDDの外付けであろう。
実際、ブルーレイにしてもDVDにしても、光ディスクで番組を保存するのは無理がある。
下手をすると常にディスクを焼いていないといけない状態になるのだ。
HD DVDは規格がなくなったが、ブルーレイにしても普及しているとは言い難い。
そういう意味で、HDDだけを使う、いっぱいになったら繋ぎかえるというデジタルRDの発送は、今でも最も先進的なものだろう。
順当に行けばそしてクラウドに番組を保存するのが望ましい未来だったと思うが、コンテンツホルダーの権利要求は常識を超えているので、そのような録画の楽しみも暗雲が立ち込めてきた。
このへんは項を改めて書きたい。
今はテレビ番組はテレビ本体に内蔵したレコーダーで録るのが主流であり、この分野では東芝レグザがトップを走っている。
家電、AV業界は非常に苦しいようだが、是非これからも東芝には、個性的でオタクオリエンテッドな、トンガった製品を作り続けて欲しい。