月曜日に書いた電子書籍端末選びの続き。
Sony Readerを挫折してヤフオクで売り払ったぼくは、もう少し画面が大きくてカラー液晶の東芝BookPlace DB50というのを買ってみた。
19000円。
7インチという絶妙なサイズで、デザインもおとなしく、値段もこなれているのでいいと思った。
Sony Readerを挫折してヤフオクで売り払ったぼくは、もう少し画面が大きくてカラー液晶の東芝BookPlace DB50というのを買ってみた。
19000円。
7インチという絶妙なサイズで、デザインもおとなしく、値段もこなれているのでいいと思った。
東芝の電子機器は良く買う。
大好きだったのがHDD/DVDレコーダーのRDシリーズで、あと音楽プレーヤーのGigabeatと言うのも良かった。
どちらも、PCを普段から使っているようなオタクに訴求する製品作りという印象がある。
たとえばGigabeatは、PCにUSB接続すると単なるHDDに見え、好き放題にファイルを出し入れ出来たのがよかった。
iPod/iPhoneとエライ違いである。
BookPlaceもその点は良くて、micro SDカードに好きなようにPDFを入れると全部認識される。
ただ、いまどきAndroid 2.3(をベースにした独自OS)というのが気になる。
ちなみにAndroidの最新版は4.0である。
AndroidはiOS製品のようにハードメーカーとソフトメーカーが垂直統合していないので自由度があるが、メーカーによって古いバージョンが残っているのが煩雑な印象もある。
また、独自アプリが追加できず、PDFリーダーはAcrobat Readerだけというのも気になった。
ちょっと使ってみて最初に思ったのは、上記のソフトの制限がかなり気になるということだ。
Android 2.3はかなり使いにくく、タブレット向きではないと思った。
また、付属のPDFリーダーも使いにくい。
Androidにはいいソフトがいっぱいあるのに、それを入れられないわけである。
しょせん廉価なタブレット、とも思うが、このデフレの世の中で19000円は立派な値段ではないだろうか。
しかしながら、読書が目的で買ったのだし、安いのだから我慢して使おうと思っていた。
ところが、この製品は致命的な不具合があった。
メーカーに言わせるとあくまで個体の問題であるというので、ぼくがたまたま運が悪かったのだという話である。
たぶんそうなのだろうが、結果的にこれが耐えられず、本製品は手放すことになった。
残念だ。
こういう不具合である。
この機械は、電源スイッチを一瞬押すとサスペンド(一時停止)状態に入り、もう一度押すとレジューム(復旧)する。
本を読んでいてちょっと休憩、再び続きを読むというケースは多いのでこの機能は重要だ。
ところが、サスペンドして、もう一度スイッチを押しても、レジュームしないケースが多発した。
長押しして強制終了し、また長押しして再起動することになる。
このマシンは起動がすごく遅い。
そして再起動しても、さっきの本は閉じられていて、どのページを開いていたかも忘れてしまっている。
これは困る。
明らかに不具合なので、サポセンに電話した。
電話は比較的すばやくつながり、担当者の方も誠心誠意対応してくれたと思うのだが、結果的に問題は解決しなかった。
気になったのは、
・micro SDカードを挿さないとどうなるか
・独自PDFではなく、内蔵の電子書籍(取り扱い説明書!)を読むとどうなるか
ということを、何度も聞かれたことだ。
現象を切り分けようとしているのであろうが、客が入れたサードパーティのmicro SDカードや、自炊したPDFなどを読もうとするから悪いので、おとなしく東芝のストアで売っている電子書籍を読んでいれば良い、というストーリーに持っていこうとするような印象も受けた。
ぼくはあらかじめmicro SDカードに自炊本を大量に入れて読む以外の用途は考えていないので、話が噛み合わないのである。
個人的な印象批評(邪推)であるが、Sony Readerにしても、BookPlaceにしても、結局は自前の電子書籍ストアの本を売って儲けようとして安い端末を売り出しているので、客が自炊PDFを読んで満足することはなるべくなら阻止したいのではないか。
つまり、コンテンツを売る道具としての廉価端末ではないか。
なお、ぼくの記憶では、micro SDカードを入れなくても、内蔵の取り扱い説明書だけ読んでいても、サスペンドから復帰しない現象は起きた。
ただし、micro SDカードを挿さずに内蔵の取り扱い説明書だけ読んでいるほうが、この問題は明らかに起きにくいようだ。
(取り扱い説明書しか読めない端末なんて必要ないが)
また、念のため複数のmicro SDカードを試したが結果は同じだった。
トランセンドと、サンディスクである。
あと、この問題は不規則に起こる。
micro SDカードから自炊PDFを読んでいても、2時間ぐらい何も起きないことがあった。
あ、これは調子いいなと思って読書に没頭していたら、忘れた頃にストンと復旧しなくなる。
これは精神的にツライ。
結局機体の問題であろうということになって、一度新品に交換した。
しかし、問題は同じだった。
micro SDカードを挿したままメーカーに送り返し、検証してもらうことにした。
すると「問題は再現できましたが、他の機体では大丈夫でしたので、もう一度新品でお試しいただけませんか」と言われた。
原因は追い込みきれていないわけだ。
上記は非常に要約して書いているが
・木曜日に購入、不具合を発見
・同じ日にサポセン問い合わせ、新品交換をオファーされる
・土曜日に新品受け取り、不具合を発見
・同じ日にサポセンに問い合わせ
・同日夜に引き取り修理をオファーされる
・同日深夜に返送
・火曜日に再度交換をオファーされる
ということで、両者ともに相当時間を費やしている。
メーカーはプロだが、こっちは電子書籍のテスト業者ではないので、もう精神的に限界だ。
ぼくは返品返金処理でやってもらえないか頼んだ。
しかしこれは制度上出来ないという。
メーカーはユーザーに直売しているわけではないので、返品返金処理は受けられないという話だった。
そうとうハードな交渉ののち、再度検討してみますと向こうが言うので、とりあえず電話を切った。
翌々日(木曜日)。
ふと思った。
販売店であればぼくとお金のやり取りがあるので、返品返金処理出来るのではないだろうか。
ということで、販売店に問い合わせて見た。
経緯を全部話したところ、未開封の新品であれば8日間まで(結構あぶないところだった)は返品返金に応じるので、東芝さんに新品を送ってもらえとアドバイスされた。
地獄で仏である。(大げさ)
東芝さんから販売店さんに、新品を販売店に送ってもらうことが出来るか聞いてみた。
今度も大交渉するのかと思って気が重かったのだが、あっさりOKされ、結局東芝さんから販売店に返品を送ってもらって、販売店から返品返金処理された。
つまりこういうことだ。
・不具合があるかどうかは、開封して使ってみないと分からない
・しかし開封したら、販売店で返品は出来ない
・またメーカーでも、交換は出来ても返品は出来ない
・しかしメーカーで交換した未開封の新品を販売店に送って返品することはできる
これが普通のことかどうか、寡聞にして知らない。
まあ結果オーライだ。
上記の不具合が、ぼくが経験した事象が個体の問題なのか、製品のバグなのかは結局分からない。
ただ製品そのものが信用できないと思われても仕方ないと思う。
これまでmicro SDカードを使うことも、自炊PDFを使うことも、さまざまな携帯電話、ノートパソコンで試してきたが、上記のような事象が起こったことはない。
また、新品を2回試して2回同じ不具合が起こるのが、個体の問題というのも考えにくい。
ということで、ぼくとしては本機は使用を見送った。
時間は戻らないが、お金は戻ってきた。
しかし改めて思った。
7インチのタブレットは読書に最適だ。
たとえば同じ東芝のレグザタブレットは、Android 4.0機でもあり、非常に魅力的である。
ちょっと食指が伸びたが、4万円と高く、さすがに2台試してダメだったところでもあるのであきらめた。
やはりiPad miniか、Kindle Fire日本版が出るのを待とうと思う。
この分野はまだ未成熟ということだろう。
しかし必ず基幹製品になるので、こなれた製品が出るのを期待したい。



大好きだったのがHDD/DVDレコーダーのRDシリーズで、あと音楽プレーヤーのGigabeatと言うのも良かった。
どちらも、PCを普段から使っているようなオタクに訴求する製品作りという印象がある。
たとえばGigabeatは、PCにUSB接続すると単なるHDDに見え、好き放題にファイルを出し入れ出来たのがよかった。
iPod/iPhoneとエライ違いである。
BookPlaceもその点は良くて、micro SDカードに好きなようにPDFを入れると全部認識される。
ただ、いまどきAndroid 2.3(をベースにした独自OS)というのが気になる。
ちなみにAndroidの最新版は4.0である。
AndroidはiOS製品のようにハードメーカーとソフトメーカーが垂直統合していないので自由度があるが、メーカーによって古いバージョンが残っているのが煩雑な印象もある。
また、独自アプリが追加できず、PDFリーダーはAcrobat Readerだけというのも気になった。
ちょっと使ってみて最初に思ったのは、上記のソフトの制限がかなり気になるということだ。
Android 2.3はかなり使いにくく、タブレット向きではないと思った。
また、付属のPDFリーダーも使いにくい。
Androidにはいいソフトがいっぱいあるのに、それを入れられないわけである。
しょせん廉価なタブレット、とも思うが、このデフレの世の中で19000円は立派な値段ではないだろうか。
しかしながら、読書が目的で買ったのだし、安いのだから我慢して使おうと思っていた。
ところが、この製品は致命的な不具合があった。
メーカーに言わせるとあくまで個体の問題であるというので、ぼくがたまたま運が悪かったのだという話である。
たぶんそうなのだろうが、結果的にこれが耐えられず、本製品は手放すことになった。
残念だ。
こういう不具合である。
この機械は、電源スイッチを一瞬押すとサスペンド(一時停止)状態に入り、もう一度押すとレジューム(復旧)する。
本を読んでいてちょっと休憩、再び続きを読むというケースは多いのでこの機能は重要だ。
ところが、サスペンドして、もう一度スイッチを押しても、レジュームしないケースが多発した。
長押しして強制終了し、また長押しして再起動することになる。
このマシンは起動がすごく遅い。
そして再起動しても、さっきの本は閉じられていて、どのページを開いていたかも忘れてしまっている。
これは困る。
明らかに不具合なので、サポセンに電話した。
電話は比較的すばやくつながり、担当者の方も誠心誠意対応してくれたと思うのだが、結果的に問題は解決しなかった。
気になったのは、
・micro SDカードを挿さないとどうなるか
・独自PDFではなく、内蔵の電子書籍(取り扱い説明書!)を読むとどうなるか
ということを、何度も聞かれたことだ。
現象を切り分けようとしているのであろうが、客が入れたサードパーティのmicro SDカードや、自炊したPDFなどを読もうとするから悪いので、おとなしく東芝のストアで売っている電子書籍を読んでいれば良い、というストーリーに持っていこうとするような印象も受けた。
ぼくはあらかじめmicro SDカードに自炊本を大量に入れて読む以外の用途は考えていないので、話が噛み合わないのである。
個人的な印象批評(邪推)であるが、Sony Readerにしても、BookPlaceにしても、結局は自前の電子書籍ストアの本を売って儲けようとして安い端末を売り出しているので、客が自炊PDFを読んで満足することはなるべくなら阻止したいのではないか。
つまり、コンテンツを売る道具としての廉価端末ではないか。
なお、ぼくの記憶では、micro SDカードを入れなくても、内蔵の取り扱い説明書だけ読んでいても、サスペンドから復帰しない現象は起きた。
ただし、micro SDカードを挿さずに内蔵の取り扱い説明書だけ読んでいるほうが、この問題は明らかに起きにくいようだ。
(取り扱い説明書しか読めない端末なんて必要ないが)
また、念のため複数のmicro SDカードを試したが結果は同じだった。
トランセンドと、サンディスクである。
あと、この問題は不規則に起こる。
micro SDカードから自炊PDFを読んでいても、2時間ぐらい何も起きないことがあった。
あ、これは調子いいなと思って読書に没頭していたら、忘れた頃にストンと復旧しなくなる。
これは精神的にツライ。
結局機体の問題であろうということになって、一度新品に交換した。
しかし、問題は同じだった。
micro SDカードを挿したままメーカーに送り返し、検証してもらうことにした。
すると「問題は再現できましたが、他の機体では大丈夫でしたので、もう一度新品でお試しいただけませんか」と言われた。
原因は追い込みきれていないわけだ。
上記は非常に要約して書いているが
・木曜日に購入、不具合を発見
・同じ日にサポセン問い合わせ、新品交換をオファーされる
・土曜日に新品受け取り、不具合を発見
・同じ日にサポセンに問い合わせ
・同日夜に引き取り修理をオファーされる
・同日深夜に返送
・火曜日に再度交換をオファーされる
ということで、両者ともに相当時間を費やしている。
メーカーはプロだが、こっちは電子書籍のテスト業者ではないので、もう精神的に限界だ。
ぼくは返品返金処理でやってもらえないか頼んだ。
しかしこれは制度上出来ないという。
メーカーはユーザーに直売しているわけではないので、返品返金処理は受けられないという話だった。
そうとうハードな交渉ののち、再度検討してみますと向こうが言うので、とりあえず電話を切った。
翌々日(木曜日)。
ふと思った。
販売店であればぼくとお金のやり取りがあるので、返品返金処理出来るのではないだろうか。
ということで、販売店に問い合わせて見た。
経緯を全部話したところ、未開封の新品であれば8日間まで(結構あぶないところだった)は返品返金に応じるので、東芝さんに新品を送ってもらえとアドバイスされた。
地獄で仏である。(大げさ)
東芝さんから販売店さんに、新品を販売店に送ってもらうことが出来るか聞いてみた。
今度も大交渉するのかと思って気が重かったのだが、あっさりOKされ、結局東芝さんから販売店に返品を送ってもらって、販売店から返品返金処理された。
つまりこういうことだ。
・不具合があるかどうかは、開封して使ってみないと分からない
・しかし開封したら、販売店で返品は出来ない
・またメーカーでも、交換は出来ても返品は出来ない
・しかしメーカーで交換した未開封の新品を販売店に送って返品することはできる
これが普通のことかどうか、寡聞にして知らない。
まあ結果オーライだ。
上記の不具合が、ぼくが経験した事象が個体の問題なのか、製品のバグなのかは結局分からない。
ただ製品そのものが信用できないと思われても仕方ないと思う。
これまでmicro SDカードを使うことも、自炊PDFを使うことも、さまざまな携帯電話、ノートパソコンで試してきたが、上記のような事象が起こったことはない。
また、新品を2回試して2回同じ不具合が起こるのが、個体の問題というのも考えにくい。
ということで、ぼくとしては本機は使用を見送った。
時間は戻らないが、お金は戻ってきた。
しかし改めて思った。
7インチのタブレットは読書に最適だ。
たとえば同じ東芝のレグザタブレットは、Android 4.0機でもあり、非常に魅力的である。
ちょっと食指が伸びたが、4万円と高く、さすがに2台試してダメだったところでもあるのであきらめた。
やはりiPad miniか、Kindle Fire日本版が出るのを待とうと思う。
この分野はまだ未成熟ということだろう。
しかし必ず基幹製品になるので、こなれた製品が出るのを期待したい。



