イジハピ!

TwitterID:@query1000こと深沢千尋のブログです。
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演劇

【第1154回】【演劇】A・P・B-Tokyo『青ひげ城の館』を見た!

2018年4月19日、高円寺明石スタジオに、劇団A・P・B-Tokyoの『青ひげ城の館』を見に行った。
超面白かった。

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A・P・B-Tokyoは、2011年に『身毒丸』を見て、それからアングラの世界にドップリはまった劇団で、この『青ひげ』も2013年に見て、ブログを書いている。

だから、同一劇団、同一演目2回めであって、面白さが殺がれるかというと、これが面白い。

しょうじきアングラ劇とは、ぼくなんかの理解を超えるところにあって、何回も見ないと分からない。
同じ上演を連続して見ても分かるけど、何年かたってもう1回見ると、違いがあって、また理解が深まり、それが面白くなってくる。
頭が固くなっているなりに、その固い頭に言葉や場面が染み込んでいくのが面白いのである。

会場に入ると「板付き」で、もう役者さんが舞台にいて、ある芝居をしている。
このブログ、上の一行を書くときに、もっと具体的に書こうと思っていたのだが、また再演するかもしれないし、別の劇団が演じるかもしれないから、ぼくのブログなんて誰も読まないところではあるけれど、あんまり突っ込んで書かない方がいいような気がしてきた。
意外なことが、おこる。
そういう「驚き」も楽しみのうちである。
でもそればかりでは劇評がなりたたない。
どうしようか。
探りさぐり書いていく。

A・P・B-Tokyoの大きな魅力にマメ山田さんが出られるということがある。
低身長症のおじさんだが、コミカルで哀愁のある演技がすばらしい。

なんとか伝わるように書きたいが、小さい方が舞台に立っていると、狭い舞台に奥行きができて、同時に、どうしようもなく可愛らしい雰囲気が伝わってくる。
パーッと舞台に、ピンク色の空気が流れてくるような気がする。
そして、ひとつひとつの動きを見逃すまいと、食い入るように見つめてしまう。

ところが、今回、アリスとテレスという役を演じる二人の女優さん(後藤仁美さんと山崎萌子さん)がいて、この女優さんたちも小さい方だったのである。
シンメトリーで動く二人の女優さんの動きが美しくて、最高だった。
三人とも、もちろん小さいというだけの役者さんではなく、演技のひとつひとつが素晴らしい。
いろんな個性の人が舞台にいることは素晴らしいと、あらためて感じる。

もうひとり、変わった俳優さんとしては、この日はアフタートークのゲストが萩原朔美さんだったのだが、なんと「出演」もされていた。
台本を持っての演技だったが、堂々たる音声が響き渡っていた。

ぼくは世代的に間に合っていないが、朔美さんは天井桟敷の立ち上げ俳優で、美少年で有名であった。
いまは堂々たるダンディな紳士で、アフタートークで高野みゆきさんが「立派に、育って…」と言っていて爆笑を誘っていた。

もちろんおなじみのメンバーもすばらしい。
ぼくは主催の浅野さんの女装が大好きなのだが、見られてよかった。
あと、ごひいきの飯塚美花さんが「第一の妻」の役をお色気たっぷり(?)に演じていて、「あの美少女がこんな立派に育って…」と感慨にふけった。(笑)

※この舞台をイメージして、野外で取った電子写真集が、下の「CRP」というもので、これも面白くて良かった。








【第1153回】【演劇】DangerousBox『晩餐狂想燭祭~死~』を見た!

2018年4月14日土曜日、浅草六区ゆめまち劇場で行われた、劇団DangerousBoxの芝居を見に行った。
昼夜ダブルキャストの2回公演を見た。
題名は「晩餐狂想燭祭~死~」(ばんさんきょうそうしょくさい~し~)である。
長いし難しいしヤンキーっぽい!
でも内容はものすごく良かった。



この演劇は、バー「月光密造舎」で知り合った大友沙季さん、叶江 透さん、八木 岳さんが出ている縁で見に行った。
知り合いが3人も出ている芝居は珍しい。
ていうか、総出演者が100人の芝居である。
ひゃ、百人って君!
出演者の方も「まだ、全員揃っての通し稽古が出来ないんですよ」「最終的にどうなるか、まだ予想がつかないです」などと言っていた。
でも見終わってみれば、100人ピシリと舞台にカッコ良く収まっていたし、逆に100人出ないと、あんな迫力は出なかっただろうし、100人いる必然性を感じた。

明治時代の遊郭の話である。
何十人もいるのは、華やかな花魁(話をするだけの処女の花魁もいる)たちである。
そして、黒い着物を着た、長年の花魁暮らしで梅毒に掛かり、隔離されて娼館を終の棲家にする元花魁たちもいる。
こちらも、黒い衣装の隅々に細かい細工が施されていて美しかった。

ゆめまち劇場は、それなりに広い劇場で、真ん中の大きな花道を3方から客が取り囲む感じでとても見やすかった。
客席で飲食もできる。
また、最初に配られた模造紙幣の「おひねり」を、客がショータイムに花魁の胸元に入れたりするパフォーマンスもあって、客席も含めた劇場全体が娼館という趣向である。

びっくりしたのが和風生バンドで、三味線、琴、笙、太鼓が和風ロックを演奏していた。
ダンスもすごくて、舞台の隅にポールダンスが2箇所と、エアリアルが2箇所ある。
エアリアルって言葉、ぼくは知らなかったが、心底びっくりした。
天井に50センチ四方の四角い穴が空いて(ちょうど1個の穴がぼくの真上にあった)そこから白い布がするするっと降りてくる。
そして、半裸の女性ダンサーが、その布に絡みついて降りてきて、ブランブランしながら踊るのである。

夢みたいだ!
楽しい!
男優さんたちの剣舞もすばらしかった。

遊郭は現在でいう風俗という機能の他に歌舞音曲を披露する演芸場でもあったので(まさに浅草にも花街はあった)音楽やダンスを楽しむのも演劇のうちなのである。
お酒を飲みながら舞台を見ていると、虚構空間全体に飲み込まれるような、限りなくバーチャルなタイムスリップのような感覚に包まれる。
よく「舞台の世界に飲み込まれる」、「物語の世界にタイムスリップする」というような言い方がされ、ぼくも何回か書いてきたような気がするが、こんなにリアルに劇空間に飲み込まれる舞台は珍しい。

演劇の内容は遊女と金持ち、そして庶民の悲しい恋愛模様を描いた世話物だが、演劇の言葉がものすごく変わっていた。
うまく再現できないと想うが、たとえば「あなたが・すごく・好きだ」という文章があったとして、「あなたが」、「すごく」、「好きだ」という3つのフラグメンツに分割して、広い舞台のぜんぜん違うところにいる役者さんが言葉を継いでいくのである。
「あなたが」、「すごく」、「好きだ」という文章の断片が、観客を取り巻く空間をぴゅんぴゅん移動するのである。
いわば集団ポエトリー・リーディングだ。
これもすごい。
ポールダンスやエアリアル、剣舞と同じぐらい、セリフを言うことが言葉のアクロバットのようである。
観劇というより、演劇空間体験だ。
劇場を生きているという実感が湧いてくる、そんな舞台だった。

【第1151回】【演劇】偏執狂短編集Paranoia Papers IVが超楽しみ!

演劇、それも都内の小劇場で演じられるアングラ演劇を見るのが、ここ数年の楽しみである。
このブログにも劇評のようなものをチョコチョコ書いている。



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【第1149回】【演劇】月蝕歌劇団『女神ワルキューレ海底行』を見た!

2018年3月21日、水曜日、春分の日、ザムザ阿佐谷に、月蝕歌劇団の『女神(めしん)ワルキューレ海底行』を見に行ってきた。
2演目連続公演の2演目目。
マチネ、ソワレ、そしてその間の「詩劇ライブ」の3本ぶっ通し。
月蝕と共に過ごす休日。
今回ダブルキャスト、トリプルキャストが入り組んでいて、20日と21日は湖原芽生さんが「詩劇ライブ」に、21日と22日は帝国軍人、女教師、そして女神の役で(!)紅日毬子さんが出るので、この2人が並ぶところを見たいと思ってこの日を選んだ。
紅日毬子さんは同じザムザ阿佐谷で3月4日まで虚飾集団廻天百眼の『殺しの神戯』に出ていたので、個人的に連続公演ということになる。
阿佐ヶ谷春の毬子まつりだ。

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乗換案内を駆使してちょうど10分前とかに着く予定だったのだが、JRが遅れて開演ギリギリに阿佐ヶ谷に着いた。
それもそのはずでこの日はまさかの雪が降っていた。
後半は雨になっていたのだが、ザムザ入口前の、東京にはめずらしい土の地面はぬかるんでいて、風情が出過ぎていた。
開場開演もオしていて、最前列下手側に滑り込んだ。
推しメンの慶徳ちゃんが数々の細かい笑いを展開する真ん前で良かった。

『ワルキューレ』は、月蝕歌劇団の旗揚げ公演の演目で、同劇団で最も有名な『聖ミカエラ学園漂流記』(未見)、そして笑いがいっぱいでぼくが最も好きな『ネオ・ファウスト地獄変』に続く作品ということだ。
そういえば『ネオ・ファウスト』で最初にものすごいスピードであらすじを映像で紹介していたなー。

『男の星座』は梶原一騎原作の文字通り男の世界、歴史改変などのSF的なアイディアも、セーラー服を来た少女がニホン等を振り回したりする場面もなく、時間軸通りに淡々と進む、あまり月蝕らしくない話だった。
(それを月蝕が、メインキャストがみんな美女で演じるところに月蝕らしい異化作用があったのだが)
一方で『ワルキューレ』はコテコテの月蝕、月蝕月蝕した話だった。

ぼくなんか7年前から月蝕を見出したニワカである。
2011年の『百年の孤独』を、マルケスの原作がどのように演劇化されているのかの興味で見に行ってからだ。
だから、今回33年前に演じられた旗揚げ公演の演目を見て、「月蝕って昔からぜんっぜん変わってないんだなあ」と思ったし、2018年の現代に見てもキテレツでぶっ飛んだ話だなーと思ってつくづく感動した。

あまりにもキテレツな話なのでいろいろ検索して調べたら、この話の骨格がほぼ実話、史実であることに驚いた。
へぇー!!!
その史実、実話を改変しようとする登場人物の苦悩、その背後にあるものの正体が、月蝕らしいワンダー話になっている。
そして現実感のない、少なくとも日常感がない話で、俳優さん女優さんたちがメイチで熱演してるのはつくづく感心した。
おかげでこちらも感情移入でき、最終的にはもらい泣きしてしまう。
芝居を見ているだけで、こちらの想像力も一段拡張される気がする。

「詩劇ライブ」は、J・A・シーザーさん作曲の劇中歌や、思い思いのJポップの曲などを、女優さんがいい意味でユルイ感じで唄う。
歌が上手い人も、味がある人もいていろいろだが、こんかい田原紫音さんという人がエッっていうほど歌がうまくてビックリした。
そして紅日さんと湖原さんがさすがのうまさで、空気がピリッと締まって良かった。
終演後はおふたりにチェキを取ってもらったが、一日にこんな美の信号を処理して脳が破壊しないか心配になった。
楽しさしかない一日。





【第1150回】【演劇】舞台芸術創造機関SAI『箱男からの思想』を見た!

続いて2018年3月20日木曜日は、江古田『兎亭』地下2階スペースに、舞台芸術創造機関SAIの演劇公演『箱男からの思想』を見に行った。
あまりにも面白いので、翌日の金曜日も見に行った。
大丈夫か俺。
いや、これはぜったい見に行ったほうがいいよ。
26日月曜日までやっている。
ネタバレありの感想は、公演が終わってからこの下に書きます。
ちなみに安部公房『箱男』にインスパイアーされたオリジナル脚本で、そのままの上演ではない。
原作を知らなくても楽しめる。


(2018-04-16追記)

と、宿題付きにしたあとで、間が空いてしまったけど、改めて書く。
本当に面白かった。

会場は、江古田のパフォーマンスができるカフェ兎亭の、さらに地下の空間。
ふだんはSAIのアトリエだそうだ。
一足会場に足を踏み入れると、劇場全体がダンボールでびっしり覆われているのに驚く。

つまり、「箱男」……ダンボール箱をカブって、モバイルの引きこもり状態になってしまった、社会の落伍者を興味津々で外から眺めてやろうと思って劇場に足を踏み入れた、自分、観客が箱の中に押し込まれて、箱男(箱女)の集団になってしまうのだ。

今回はテトラさんこと麻宮チヒロさんの作・演出で、映像も音楽も超ナウいと言うか超カッコイイ感じで、超良かった。
なかなかこちらのボキャブラリーの関係でカッコイイ褒め言葉が出てこなくてスミマセン。

内容は超正統派の前衛劇という感じで、甘みがない硬質な感じで良かった。
言葉が詰め込まれていて、正直ぼくなんかには内容が追いきれない部分もあったが、分からないなりに、激しい言葉や表現の応酬で、脳が直接いじられているような感じを味わった。

それでも、理解したいので、こんなことあまり普通の人は書かないと思うけど、ぼくはバカだから書いてしまうが、どうしても気になって、深夜に人が書いたこの演劇を評したブログを読み漁った。
それで、舞台が「箱男の脳の中(心の中)」を描いている、という解釈があって、ああーそういうことか! と腑に落ちた。
なるほどねー。
そう思うといろいろ納得が行く。

箱にも、心にも、内と外がある。
ふだんは、面倒になった、すぐ使わない本や、服や、わけのわからない書類を入れたりして、部屋の隅に積み上げたり、街の隅に打ち捨ててあるダンボール。
その中に、急に詰め込まれて、ダンボールの中に入った気持ちが経験できるなんて、思わなかった。

初日があまりにも面白かったので二日目も行った。
本当に行って良かった。




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