フェイスブックの焼き直し。
先日は、前のアパートへのぼくあての荷物を、新しいアパートに転送してくれるための手続きについて書いた。
今日は、新しいアパートに前住んでいた人あての荷物が来てしまう件について書く。

Black cat in Sudak
ぼくの新しいアパートの部屋には、ぼくが移住する前に、Aさんという妙齢の(かどうか知らないが)女性が済んでいたらしい。
やたら荷物が着く。

最初はヤマトだった。たまたまぼくは家にいて、しかもまさに自分あての荷物を待っているときだったので、応対に出たが、見るからに荷姿が違っているので、宛名を確認し、違いますね、これ前住んでた人宛ですよ、と言って引き取ってもらった。
そのときは、同じことが何件も続くとは考えてなかった。

次もヤマトで、不在票が入っていたが、Aさんあてだった。
「ドライバー携帯番号」(あれはフェイクで、地域のコントロールセンターにフォーワードされるようだが)に電話し、Aさんの荷物がぼくに間違えて届けられようとしている旨を伝えた。
住所から言わせようとするので、「伝票番号じゃダメかい」というとそれでもいいと言う。
伝票番号を言うと「Aさん宛てですか」と言ってくる。
ハイそうですと答えてシメ。

次にポストに、通販の巨大なカタログが入っていた。
郵便局に持っていって、これ俺のじゃなくて前に住んでた人宛てらしいっぽいよ、と言うと、窓口の女性は「ハイ、スミマセン」と言って受け取ろうとした。
ぼくは食い下がって「じゃなくて、今後こういうのが来たらどうすればいいの。いちいち郵便局に行くのかい」と言うと「そうですねえ……」と言って宛先を見て「お客様、これは日本郵便郵便物ではなくてヤマトDM便ですね」だそうだ。

あっそうかスミマセン……っていうか、あんたさっき受け取ろうとしたやないの!

とりあえず謝って引き取った。
思えばAさんあての日本郵便郵便物は届かない。
届いたのは3回ともヤマトである。
たぶんAさんは、日本郵便郵便物はさすがに転居通知、転送依頼を出していたが、他の業者まで知恵が回らなかったと見える。
ぼくのもこういうの、あるんだろうなあ。

封筒の表面にヤマトのフリーダイアルが書いてあったので掛けてみると、なんと、「集荷いたしますのでご都合のいい時間を教えてください」とふざけたことを言う。
ぼくは人が家に来るのを待っているのが大嫌いなのだ。
しょっちゅう出入りするし、都会のアパートにアポなしで来る人の中には、変な人もいるのである。

「いや、家で待ち受けているのは大義だから、ファミリーマートかどっかにポイって預ければ、集荷扱いで返送できる?」
「いえ、それは出来かねます」
「なんで? 集荷は集荷だろ。集荷のルートがあるのに、受け取らないの」
「そういうフローがないもので」
「本当にないの。あなたが知らないだけじゃなくて?」
「誤配の場合は集荷させていただく、とこちらのフローに明記しております」
「ううん、それはファミリーマートで引き取ってほしいなあ」
「今後の改善点として承ります」
「あっでも、じゃあ着払いのステッカー貼って、この差出人に送ればいいのか」
「それは差出人様の判断になりますので、ヤマトとしては特にコメントしません」
「そりゃそうか」

電話を切ってしばらく考えたが、当然封筒の表面にはメーカーのフリーダイアルも書いてあるのである。
そっちに電話。
「あのう、うちあてにカタログが来たんですが、同じアパートに前まで住んでた人の名宛で」
「それは失礼しました。お受取人の……」
「住所かい」
「いえ、住所の下にお客様番号がありますので、それを読んでくださいますか」
「ああ……xxxxxxだね」
「A様でしょうか」
「そうだね」
「かしこまりました。こちら登録を抹消させていただきます」
「もう来ないわけだね」
「さようでございます」
「いま来たこのカタログはどうするの」
「お手数ですが廃棄してください」
「オッケー」
これで済んだ。
ゴミ箱に捨てた。

なるほど、まずは差出人に聞くのがスジだ。
考えが回らなかった。