引っ越しをしてから、各地に住所を届け出なければならない。

China country postman
リアルな人間関係があるところは、普通に別の用事があるから、そのときに徐々に広まっていく。
問題は企業や行政など、社会的なお付き合いしかしていないところである。

まず、どこに自分が住所を教えているか、という問題がある。
以下のようであった。

 ■クレジットカード
  ネットで完了
 ■通販
  ネットで完了
 ■ポイントカード
  ネットで完了
 ■宅急便サービス
  ネットで完了
 ■劇団チケット優待
  メールで完了

 ■携帯電話
  電話を掛けて口頭で完了(昼はつながりやすい?)
 ■証券会社
  ネットで完了(健康保険証をアップロード、マイナンバーをiPhoneのアプリで登録)
 ■銀行
  A銀行:電話で完了
  B、C銀行:超面倒。ネットでPDF申込書をダウンロード、印刷、身分証明書とマイナンバー通知書のコピーをそえて郵送
  ゆうちょ銀行:対面のみ

面倒な順に並べた。
まず上の方はネットで登録を変えるだけで済んだやつである。
考えたら商売人の、ぼくは客の立場であって、簡単なのは当たり前かもしれない。

ひどいのが、住所の番地を半角英数字で入れてくださいとか、全角英数字で入れてくださいとか、いろいろなことだ。
新生銀行が半角カナを要求するのは、「日本のバグ」であって、彼らはもう直す意志がないのは明らかだから、あきらめている。

問題は某サイトで、「住所を漢字、ひらがな、全角カナ、全角英数字で入れてください」と書いているところで、「全角ハイフン」が使えなかったことだ。
最初何かの間違いかと思って、何回も入れ直したが、通じない。
結局長音記号「ー」を入れてしのいだ。
あとで考えたら「n丁目n番地n号」とか書けばよかったのかなァ。
後日そこから確認通知をもらったら、本当に区切り文字が長音記号になっていて、笑った。

携帯電話は、イオンモバイルであるが、マイページからできなかった。
メールで問い合わせるが、返事が帰ってこない。
夜電話したら、つながらない。
翌朝10時に電話したら、つながらない。
午後2時頃電話したら、つながって、口頭で住所変更できた。

証券会社が一番面倒であると覚悟していたのだが、ネット証券は手抜きの権化であって、客にも負担がかからないようにいろいろ工夫している。
感心した。
身分証明書をスキャンしてアップロードし、マイナンバーはiPhoneのアプリでカメラ読み取りで登録できた。

銀行。
A銀行は電話で完了した。

今回一番めんどうなのがB銀行、C銀行で、まあ新生銀行と住信SBIネット銀行なのだが、本当に往生した。
これ、どちらもぼくからお金を借りているだけなので、住所変更なんかあっさりできて当たり前だと思っていたが、そうでもなかった。
どちらも、手数料を節約するために外貨預金を数千円とか、金預金を月千円とか、リスクプレミアムのある金融商品をわずかずつ買っているのだ。
だから証券会社と同じぐらい手間がかかる。

ところが!
証券会社よりも手間がかかるのである。
手続きが証券会社ほど洗練されていない。
PDFを印刷して申込書を印刷して手書きで書き込み、身分証明書とマイナンバー通知書のコピーを指定の欄に貼付しろとか書いている。
マジですか。
どちらも料金別納郵便なのだが、封筒もダウンロードしてノリで組み立てろとか書いている。
ペーパークラフトかよ!!!
よくみると、宛先欄を印刷して貼付でもいいようなので、そうした。

それにしても、昨日の話につながるが、うちにスキャナーとプリンターと両方あって良かった。
プリンターだけはなんとなく持っているが、スキャナーを持ってない方が多いんじゃないだろうか。
スキャナーもおすすめだ。
スキャナーとプリンターが両方あるとコピー機になる。
マイナンバー通知書とか持ってコンビニに行くのなんかいやでしょう。

ということで、ほうほうの体で銀行の住所変更ができた。
これ、銀行が証券会社の真似をしてリスク金融商品とか売り出すからいけないのである。
しかし、銀行でリスク金融商品を買っても、品揃えや手数料の面で、不利なことが多く、結局は証券会社で買ったほうがいい。
銀行でラップ預金とか国債なんとかとか買わされてる人はいいカモである。
こんな、住所変更届とかいちいち印刷する手間も大儀だよ。
ぼくは手数料のために割り切ってやっているが、今回住所を変更してみて、「手数」料とはよく言ったもので、銀行員が本来追うべき手間をエンドユーザーが肩代わりさせられているだけだと痛感した。
まあ、普通預金だけ作っているだけならネットでポンなのだが、ややこしいことをしていると面倒である。
あと、暴力団のマネー・ローンダリング関係で厳しくなっているという面もあるようだ。
一般人はいいとばっちりである。

すがすがしいのがゆうちょ銀行で、インターネットバンキングにログインしても(ゆうちょのインターネットはログインだけでも大変!)、住所変更は対面だけしかやってません、通帳と印鑑と身分証明書を持ってきてください、と言われるだけである。

これは一向にかまわない。
郵便局は全国津々浦々、どんなド田舎でもまず徒歩圏内にあり、平日の昼行くことさえ覚悟していれば確実に対応してもらえるからだ。
ここはゆうちょ銀行のエライところだ。

最寄りの郵便局は、崩れかかった建物で、薄暗い喫茶店ぐらいのスペースのところだが、平日のド昼間から地域のお年寄りがひしめいている。
番号カードをもらって、壁に寄りかかって待っていた。
こういうときiPhoneがあって助かる。
片耳で音楽を聞きながら、ツイッターを見て、ポケモンGoのメンテをしていたら時間がどんどん過ぎる。
はたして番号を呼ばれたので、住所変更というと、用紙をだされて、ポンポンとハンコをおしたら完了だ。
あらためて昔の人が考えた、お年寄りが使うシステムはいいなあと思った。

そういえば前の住所の郵便局の変更届も簡単だった。
身分証明書を見せて用紙を出され、書き込むだけ。
一年間は転送してくれるらしい。

本丸が区役所である。
これは事前に窓口、開いている時間、持っていく物、掛かる時間を聞いておいた。
変更届、健康保険証、年金はあっさり済んだが、住基カードが意外と時間が掛かった。
ぼくは運転免許証を持っていないので、写真入り身分証明書はこれだけだ。
これ、昔「アイドルのシークレットイベント」に行くときに求められた。
チケットの転売対策で顔写真入り身分証明書が必要と言われて、住基カードを作ったのである。

「ICチップを焼くのに時間が掛かるので、そこで40分ぐらい待ってください」と言われた。
陶芸家か!
待っていたが、新しいカードを作ってくれるわけでなく、古いカードのチップのROM情報を書き直す。
では住所はどうするのかというと、裏の変更欄に、区役所の人が手書きで変更履歴を書くのである。
これが、言っちゃあなんだけどきったない字で、しかもこすれているので良く分からない。
住基カードはもはや役に立たないのだなあと思った。
役所としてはマイナンバー登録カード推しなのであろう。
ちなみにパスポートは住所変更がいらない(もともと住所欄がなく、勝手に使う人が書いているだけ)。