最初に勤めた会社があった関係で、神保町が好きだ。
東京の中心にあるのにあまり人がいず、静かで、本屋とかレコード屋とかコーヒー屋とか楽器屋とか登山用品店とか、楽しげなものがいっぱいある。
古い建物が残っていて眺めもいい。
用もないのに行ってはブラブラする。

神保町と言えばカレーである。
これは、神保町に行く人がコアなインド料理マニアというわけではなく、古本を買った人が一刻も早く戦利品を見ながら食事したい、だったら片手で簡単に食べられるカレーがいい、という、あまりグルメとは関係ない理由であると先日テレビで言っていた。
本当かどうかは知らない。
まあいわゆる、ココイチなどと一緒の、日本独自の真価を遂げたカレーライスが多い。

ぼくが神保町で好きなカレー屋さんは共栄堂とエチオピアだ。

共栄堂は書泉グランデの向かいぐらいにある。
スマトラカレーというのだが、本当にスマトラでこんなものが食べられてるのか分からない。
まずアツアツのカップスープが出てき、そのあとにカレーが出てくる。
ぼくは他に小サラダを頼むことが多い。
季節限定メニューの焼きリンゴも有名だが、食べたことはない。

カレーは黒っぽくてドロッとしたもので、なんとも言えない苦味と香りがある。
あまり辛くはない。
何回も食べに行くのだからうまいのであろうが、いわゆる普通のうまいというのと違う気がする。
不思議な味。
たまに無性に食べたくなる。
で、わざわざ神保町に寄り道して、食べて、「あーこれこれ、こんな感じだった・・・」と思って納得する。
むかし少年ジャンプに載っていた「包丁人味平」でライバルの鼻田香作が最終的にブラックカレーというヤバいカレーを作っていたが、共栄堂のカレーはこのブラックカレーなんじゃないかと思っていたこともあった。
カレー専門店だとルーがたまに甘いときがあって、ぼくは甘い味付けが苦手なのだが、ここは甘くないのがいい。
(神保町で一番有名な「欧風カレー」の店も甘いから苦手)

一つ不満があるとしたらいまどき全面喫煙可ということだ。
ぼくは喫煙者の知り合いも多いし、それほど過激な嫌煙家というわけではないが、飲食店はキツイ。
味と香りが分からなくなるのだ。
まあ早晩禁煙にせざるを得ないだろうが、それまではちょっと遠慮したい感じである。

カレーには関係ないが、共栄堂の並びをちょっと御茶ノ水よりに歩いたところに「背脂醤油 のあ」というラーメンと油そばの店があった。
ここも超変わった店で楽しかったが、神田に引っ越してしまい、その後閉店してしまった。
元店主がブログをやっていて2014年までは更新していたがそれも止まってしまった。
超不定期営業で出来るメニューも毎日のように変わるキテレツな店だった。
また再開して欲しい。

カレーに戻るが、もう一軒好きなのがエチオピアで、ここはぼくにとって神保町の主力カレー店である。

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どちらかというと御茶ノ水で、明治大学の近くにある。

一番好きなのがビーフミックスカレーで、ゴロっとした野菜と肉が入っている。
辛さが選べる。
1倍でも普通の店より辛いが、ぼくは10倍にして食べている。
(10倍を勧めるものではありません)
ここも甘くない。
ちょっと酸っぱい味である。
本格派インドカリーライスと書いているが、本格派のインドの味かどうか知らない。
インドならチキンだろうという気がするが、ここはビーフが美味しい。

感心するのが、とにかく繁盛している店だからか、ごはん(白飯)がおいしいということだ。
固めに炊いた白飯で、ルーが足りなかったときに塩を振って食べてもおいしい。

神保町はカレーということで有名になったからか、いろいろな店がこのへんに集まってきた。
がんばって食べ歩けばいい店に当たるかもしれないが、ここ20年ほどはこの2軒、とくにエチオピアに落ち着いている。