ほんらい平日に週5日でやっている本ブログだが、来週の月曜のぶんを前倒しで、芝居を見に行った話を書く。
公演は明日(12/7)日曜までやっているので、興味がある方はどうぞお運びください。

20140721_gekijou
中野区にある劇場「新宿梁山泊アトリエ 芝居砦・満点星」に、月蝕歌劇団の「英雄伝説 馬賊・矢吹丈」を見に行った。
この劇場は以前も1回来たことがある。

イジハピ! : 2014年07月21日

新宿梁山泊の練習場ということで、奥にバーカウンターがあり、席も少なく、客席のほぼ中央に柱があるというキョーレツな舞台である。
普通の団地の地下にあり、周囲をお寺で囲まれていて、なんとも不思議なロケーション。
昭和のSFというか、NHK少年ドラマのような、誰かにだまされて連れて来られたような気分になる。
まあ来るのも二度目だから精神的にもやや余裕がある。

昼夜2回見た。
1回めは2時ギリに行ったのだが、最前列の右側から見た。
この席はカウンター部分が完全に死角になっていて、その部分は想像で見た。
2回めはがっついて並んだのでいい場所で見た。

脚本は、高取英氏が学生時代に書いたというもので、あしたのジョーが衝撃のラストの後に満州に渡って馬賊となり、暴虐の限りを尽くすというもの。
という設定はほんの取っ掛かりかと思っていたが、ちゃんとした(?)ジョーの続編というかパロディになっていた。
高取さんは練馬美術館で行われたちばてつや氏の「あしたのジョーとその時代展」のパンフに文章を寄せていて、対談もしている。

マンガ「あしたのジョー」は梶原一騎原作、ちばてつや作画だが、昔からちば色が濃く、原作無視だと言われていた。
ぼくも、ジョーは「おれは鉄兵」や「ハリスの旋風」の主人公の原型だと思っていた。
でも、この芝居を見るために改めて読み返して見たのだが、あたりまえの話だが、ちば氏が一人で書いた作品に比べると梶原色が強い。

高取氏の脚本は、マンガに比べてさらに時代性、社会性が強い。
口は悪いが純真無垢なジョーが、すっかりお下劣な男になっていて笑う。
しかし、文明社会の野獣と言われた男が、年を重ねたらそうなっていた可能性もあったかもしれない。
ちょっと鉄平の親父に似ている。
とりあえず楽しい脚本だった。
チラシにも「高取英の怪作」と書いていて、あはは自分で言ってるわーと思ったのだが、まさに怪作という言葉がふさわしい。

しかし女優陣の美しさ、熱演っぷりは変わらず、特にたっぷり歌声を響き渡らせた三上ナミさんの歌はすごく良かった。
昼と夜2回見たのだが、二回目は花道の近くで三上さんの歌が特に良く聞こえる場所に陣取ってよかった。
昼と夜の間にライブがあるのだが、このときも三上さんが3曲歌っていて良かった。
音楽性も面白いけど、とりあえず声が美しい。
狭い劇場で生声を聞いて、全身の神経に電流が走った気がした。
今回は、ライブが時間をたっぷり取っていて良かった。

ライブでは、少女人形舞台として、西本早希さんと、あゆみっくわぁるどさんと、月蝕の舞台にも出ている梁島惇子さんが3人で出てきた。
曲はいつもの「那由多」だが、いつもと違う劇場で、なんかちょっと人間味のあるドールで面白くて良かった。
その2曲後に、看板女優の倉敷あみさんが、あゆみっくわぁるどさんと似ている白いドレスで少女人形舞台の曲を歌ったのも面白かった。
そういえば前回「カリガリ博士」、「邪宗門」で輝いていた百津美玲さんが受け付けをはりきってやっていたのも面白かった。
ぼくなんかニワカだが、それでも何回も見て、おなじみになってくるといろいろわかって楽しいなー。