以前も紹介したが、マンガ家、青木光恵さんが全部のマンガを描いて、ご主人の小形<あの文字コードの>克弘さんが編集する電子旬刊誌『スマホでみつえちゃん』を愛読している。

上に張ったのは「カエレバ」で生成したAmazonのリンクなので、Kindle版が買えるが、実は他に、「電子書籍のパブー」というサイトからも買える。

バブーではない。
パブーである。
英語では「Puboo」という名前になっている。
パブリッシング(出版)から来た言葉であろう。
最初サザエさんリスペクトでバブーかと思っていた。

パブー版はいろいろメリットが多い。
まず、ePubや、PDFというオープンなフォーマットでダウンロードできる。

ePubはiPhone/iPad上ではiBooksというアプリで読めるが、うれしいのが、PC上でも読めるということだ。
PC用のePubリーダーとしては、Caribreというフリーウェアが良さそうだ。
calibre - E-book management
Windows、Mac OS X、Linuxに対応している。

電書はタブレットで読むのもいいが、PCで読むのもいい。
仕事をサボってチョコチョコっと読める。
(いかんがな)
ベッドで寝ながら読むときも、実はタブレットよりもPCがラクだ。
画面が立つからである。
(この用途では、トラックパッドジェスチャーがラクチンなMacbook Airが良い。)

パブーのePubはDRMフリーであって、一度ダウンロードしたら自分だけのものになる。
Amazonで購入したKindle電書はDRM付きであって、Amazonの逆鱗に触れるといつでもアカバン(アカウントを取り消される(Bangされる)こと)されて全部の書籍が読めなくなる、ということが起こり得る。

2ch電子書籍まとめ Amazon「Kindleで購入できるのは電子書籍を読む権利であり、データそのものではありません」

別にAmazonの逆鱗に触れるようなことをするつもりはないけど、そうは知らずに触れてしまうのが逆鱗というものである。

以前AndroidタブレットでKindleアプリをインストールした直後に見られる文字化け(いわゆる宇宙化け)という現象を調査するために、何回もKindleアプリを削除してはインストールしていると「このKindle書籍は登録するデバイス数をオーバーしました。別のデバイスの登録を消去するかもう1冊買い直してください」というメッセージが表示されて、焦った。
実際には、Amazonのサイトに行くと「深沢千尋さんのAndroid2」「深沢千尋さんのAndroid3」というのが出来ていて、5デバイスまでしか登録できないので、アプリをアンインストールした分を削除して事なきを得たのだが、こういうのが面倒くさい。

あと、なぜPC用のリーダーが出ないのだろうか。

そういう意味でKindleはいろいろ残念なのでパブー推しである。
なお、mobiフォーマットを選んでダウンロードし、Kindleに送ることも出来るので、iデバイス/AndroidのKindleアプリや、Kindle端末で読むことも出来る。
「すまみつ」のようなカラーが美しいコンテンツもあるので、電子ペーパー端末ではなくてカラー液晶デバイスがお勧めである。

パブーは有料、無料の書籍を作れるサービスである。
AmazonもKDP(Kindle Direct Print)で本が作れる。
編集者や出版社の企画部、営業部を通さずにバンバン本を出せ、高い印税率で本を出せるので、いろんな電書が自費出版で出ている。
紙の書籍ではちょっと考えられない本が多くて、音楽でいうパンク・ロックの時代に匹敵するような状況になっている。
小形さんのツイッター発言によると、パブーの方がAmazonよりも利益率が高いそうだ。

まだまだ不具合があることがあるが、著者や発行者に連絡すると、数日後には直っていて、修正版が手に入ることも多い。
これは紙の本では絶対不可能なことである。

パブーで残念なのが、こういうブログで紹介してもアフィリエイトがもらえないことだ。
ブログで紹介するブログパーツを作ったり、ePub、PDF、mobiを同時生成したり、ツイッターやフェイスブックのアカウントでログインしたり、技術力は高い会社のようなので、アフィリエイトぐらい出来るのではないだろうか。
さしあたりパブー購入ポイントでもいいので、是非付けて欲しい。

とまれ、電書のおかげで、いろいろ楽しい時代である。
各社切磋琢磨して頑張って欲しい。

Interior of the New Inn, Wetherby (25th November 2013) 002