去年の夏、Windows8が出た。
評判が悪かった。
で、ぼくはWindows7で全然不便を感じていなかったので、そのまま使っていた。

何ならこのままWindowsが使えなくなっても大丈夫なように、別のマシーンにUbuntuをインストールして、そっちをメインに使うことにした。

イジハピ! : 【第446回】こんな風にパソコンを使っている(4) Ubuntu中心で生きる決意

そろそろ一ヶ月になるが、全然不便を感じない。

これは、Ubuntu(ぼくはGNOME Shellにしている)がめちゃめちゃWindowsに寄せているのだ。
しょうじき今のビジュアル・シェルの形を完成させたのはWindowsだと思う。
Windowsに慣れている人はUbuntuも使える。

あと、大体の用事はブラウザーとEmacsで済ませているというのもある。
表計算やワープロが必要な場合はLibreOfficeを使う。
Firefox:Emacs:LibreOffice:Perlが4:3:2:1ぐらいである。
この4つが動けば大体の用事は済んでしまう。
つまり、ぼくにとってパソコンはOS関係ない時代に入った。

ということで、別にWindows8を買わなくていいかなーと思っていたのだが、よく考えたら絶対に買わないといけないのである。
というのは、原稿なんかを書いている関係上、スクリーンショット(画面写真)を撮影する必要があるのである。
たとえコマンドライン画面であっても、ウィンドウのフチとかが最新バージョンじゃないと、古い原稿みたいになっちゃうのである。
最新版を使ってもどうせすぐ古くなるけどな!

ということで、Windows8を購入した。
正確にはWindows8.1である。

購入

DSP版という安い方を買う。
以前はこれを買うために、秋葉原で1000円ぐらいのフロッピー・ディスク・ドライブと一緒に買う必要があった。
フロッピー・ディスク・ドライブが一種のパソコンとみなされるので(なんでやねん)、そのパソコンで使うOSだから安く売りましょうということだが、これが今回なくなった。

Amazonで買った。
11610円。
今やOSといえば無料の時代に突入したことを考えると、高い気がする。
でも、沢山の人が一生懸命作ったのだから、それぐらいしてもしょうがないのかなあという気もする。
再びでも、Windows 7で全然不便がなかったのに、ウィンドウのフチの映り込みとか考えて買うことを考えたら、やっぱり高い気もするのである。

いったんWindows 8にしたら、もう7には戻れない。
幸い、つい最近SSDを換装しているので、そっちにフルバックアップがあるということにして、何も考えないでアップデートインストールした。

プロダクト キーでいきなりまごつく

プロダクト・キーを入れようとしていきなりつまづいた。
「O」(オー)がどうしても入らないのである。
最初はキーボードの不具合かと思って、別のパソコンのと入れ替えてみたが、やはり入らない。
よくよくパッケージのプロダクト・キーをルーペで拡大してみると、「O(オー)」ではなくて「Q(キュー)」であった。
windows8_serial
字が小さい。
上の写真における(当然コードは漏洩できないので消してあるから、イマイチ意味のない写真になっているが)18mm×3mmほどのスペースに5ケタ×5=25ケタの英数字が入っている。
まあぼくの目も衰えているのだが、ルーペでも使わないと見えない。

で、「O(オー)」は「0(ゼロ)」と紛らわしいので、最初から入らないことにしているらしい。
でも、「O(オー)」を押しても、何も起きないだけなのである。
この仕様はどうだろう。
キーボードが壊れたかと思う。
「O(オー)は使いません」とスッと表示してくれないだろうか。

アカウント作りたくない!

次にMicrosoft Accountの入力を求められる。
これは、すでに持っているGoogle AccountやApple Accountのようなもので、用は個人IDだ。
ぼくは、上の2つをはじめ、すごく沢山のIDを持っている。
Twitterも、Facebookも、Livedoorも、ぷららも新生銀行もDMM.comも全部IDを持っているのだ。
だからMicrosoft Accountぐらい作ってもいいような気がしたが、「Windowsに入るためのID」であって、ちょっと話がでかすぎる。
もう軸足は完全にLinuxに移っているし、いまさらMicrosoftのクラウド・サービスとかHotmailとか使う気もないし、知らないうちにいろんなものと紐付けされるのもイヤだったので、腰が引けた。
ていうか「アカウントを作らないと、起動させない」ってどうだろう。

で、チョコチョコっと検索したら、下のような記事に尋ね合った。

Windows 8からWindows 8.1へMicrosoftアカウントの登録無しでアップデートする方法メモ | 情報科学屋さんを目指す人のメモ

アカウントを作らされそうになったら一画面戻ってLANケーブルを抜けという。
昔のウィザードリーの、仲間が死にそうになったらフロッピーを引っこ抜けとかいうのと似ている。
裏技っぽーい。
これでなんなくクリアできた。
上のブログ主さん大感謝である!

モダンUIは回避の方向で

次に「個人用データだけは残しますか、全部のデータを消しますか、どっちか選べ」と言われる。
「半殺しにされるのと、完全に死ぬのとどっちがいいですか」みたいな。
ハナっからアプリケーションや設定などのデータを残すという選択肢はないのである。
一応「個人用データだけは残す」にしてみた。
果たしてアプリは全部消えた。

それからは大したトラブルもなくインストールが終わった。

例の最初の派手な画面はたしかに衝撃を受けるが、左下にマウス・カーソルを持っていくとスタート・ボタン(みたいな感じになった)が表示されるので、これをクリックすると古き良きWindowsになる。
このスタート・ボタンが追加されたのがWindows 8から8.1の進化(というか退歩というか・・・)であるらしい。
今後デスクトップ環境中心に使う設定はこちらを参考にした。

ASCII.jp:Windows 8.1をデスクトップ環境専用で利用する技 (1/2)|Windows Info
余計なメニューを出さないためのデスクトップ側の設定はこれだ!
まずは、デスクトップ側の設定をしておこう。コントロールパネルの「タスクバーとナビゲーション」→「ナビゲーション」タブで、基本的な設定を行う。
タスクバーとナビゲーション」の「ナビゲーション」タブでスタート画面などの動作をデスクトップ向けに切り替えることが可能。
「画面隅でのナビゲーション」では「右上隅をポイントしたときにチャームを表示する」、「左上隅をクリックしたときに最近使ったアプリに切り替える」をオフにする。「スタート画面」では、「サインイン時または画面上のすべてのアプリを終了したときに、スタート画面ではなくデスクトップに移動する」をオンにする。そのほかはオフでもオンのどちらでもかまわない。
画面隅でのナビゲーションをオフにすることで、マウスカーソルが画面の端に来たときにチャームバーなどが表示されなくなる。Modern UI環境を使わないのであれば、このようにするほうが面倒がなくていい。スタート画面の設定を行うことで、起動直後にデスクトップが表示されるようになる。
どんどん懐古的になっていくが、背に腹は変えられない。

寝たまま起きない

さて、大トラブルとしては、勝手にスリープ・モードになって、レジュームしなくなった。
日本語で書くと、真っ暗になって、キーボードもマウスも効かなくなったのである。
結局「Windows 8.1 スリープ 復帰しない」で以下のような人のブログに尋ね当たった。

Windows8jp [ウィンドウズ8.1専門サイト]- Windows 8で勝手にスリープ状態にならないようにするには

どうもスリープの復帰と一部マザーは相性が悪いらしい。
ていうかデスクトップだからスリープとか必要ないのである。
コントロール パネル>ハードウェアとサウンド>電源オプション>プラン設定の変数で、「コンピューターをスリープ状態にする」のドロップダウンリストから「適用しない」を選択する。

iTunes

で、アプリが全部消えた。
まあ使う順に徐々に戻して行く。
iTunesが消えたのがショック。
iPhoneの管理をWindowsでやっていたのだ。

iTunes for Windows:「iTunes Media」フォルダの移動

もともと外付けHDDでiTunesライブラリは運用できていたので、iTunes Mediaフォルダーを指定するだけで済んだ。

Microsoft Office 2003強行インストール

次にOffice 2003でつまづいた。
実はWindows 8のサポート対象外なのだ。
聞いてないよー!
Office 2010とか買うお金がないし、リボンも使いこなせないのである。

インストールを強行していると「エラー 1919. ODBC データ ソースの設定に失敗しました」と言われる。
検索すると、えらいもので、「何回かエラーを無視しているとなぜかWordとExcelは入りました」という報告があった。

microsoft Office 2000 personal を windows8にインストールできません。以下の文... - Yahoo!知恵袋

ということで「無視」を押してみると、ぼくの場合は1回でインストール出来た。
あと、Officeを起動する度にEULA(使用許諾契約書)に同意を求められるという不具合があった。
検索した。

Microsoft EULA keeps popping up for accept or decline - Microsoft Community

えらいもので、すぐに回答が見つかった。
EXCEL.EXEを右クリックして「管理者として実行」し、EULAに同意すれば、二度と出てこないそうだ。
これでOK。
まあ、むかし作ったExcelのマクロを使いたいだけなので、今後はLibreOfficeとGoogle Driveに移行していこう。

まとめ

メジャーどころのトラブルは以上である。

まとめると、
 ・後発組で良かった!
 ・検索エンジンというものがあって良かった!
 ・別のパソコンを並べて作業して良かった!
ということである。

でも、たいていの家庭にはパソコンが一台しかない。
そのパソコンでトラブったらどうするんだろう。

ちなみに同日にUbuntuを13.04から13.10に変え、Mac OS XをLionからMavericksに変えた。
こういう書き方をするといやらしいが、Windowsと違ってどちらも無料であり、アプリが消えるなどの問題もなく作業が終了した。
ちょっとUbuntuの日本語入力がトラブったが、それはまた別の機会に書く。
一番問題がないのがMavericksであって、あまりにもスムーズ過ぎて壁紙が変わった以外は何がどう変わったのか分からない。
あとはiPhoneであって、JBがまだなのでiOS 6のままである。
こっちは不具合が多いっぽいので、様子見でいいかもしれない。

しかし、まあ、いろいろ大変だ。
こんなことしょっちゅうやらされてたら、合わない。
ぼくは自宅のパソコンのメンテ係ではなくて、パソコンを使ってもっと面白いことをしたいはず。