★スミマセン宣伝です(2015/10/10)★
ぼくの睡眠時無呼吸症候群、そしてCPAP個人輸入の体験を電子書籍にしました。


最初はブログをまとめれば本になるとたかをくくっていたのですが、結局ぜんぶ書き直しになりました。
本を書いていて思ったのが、過去のブログに書いたことは少しずつ記憶に誤りがあるということです。
本来ならばブログを1つ1つ訂正するか、ぜんぶ削除するところですが、それはこれからおいおいやっていきます。

睡眠時無呼吸症候群に悩んでおられる方なら、共感していただけ、役立てていただけるように本を書きました。
ぜひ読んでください。



闘病記の3である。

※本稿は個人の病気に関する感想を主観で綴ったもので、医学的、科学的な知見を与えるものではありません。ご自身の健康に関する問題は専門医に受診してください。



前回までのあらすじ。
あまりにも疲れ、昼夜逆転になってしまったぼくは、心療内科の門を叩いた。
心療内科の先生は、長椅子に座っていろいろ話を聞く、という外国映画に出てくる精神分析医みたいなものではなく、話もそこそこにポンと薬を渡されて終わりだった。
それで、出た薬は抗鬱剤で、1日3回飲むものだったのだが、これを飲んだら、昼間からかえってものすごく眠くなってしまったのだ。

ここからが今回である。

ぼくは先生に「薬を飲んだらかえって眠くなってしまった」と言うと「あっそうなんだ。じゃあ鬱病じゃないのかもしれないねー」と事もなげに言った。

ぼくはびっくりしたが、本当にこういうものらしい。
つまり、こういう病気はレントゲンで影が映るとか、血液検査で異常値が出ると言ったものではないので、話を聞いてアタリを付けて薬を出す。

※鬱病が血液検査で分かる、というニュースも去年あった。研究結果が待たれる。

で、飲んだ薬が症状に合えば儲けもので、そのまま治癒に向かう。
ダメなら、薬はそれこそ何百種類もあるので、いろいろ試す。
とりあえずこの薬は合わないと言う知見が得られてよかったねー、という話である。

なんとなく釈然としないものを感じたが、これは本当にそういうものらしい。

で、先生は今度は睡眠導入剤を出してくれた。
昼夜逆転で夜は起きているのが問題だから、夜は早く寝て、朝は普通に起きた方がいいんじゃないか、という話だった。
毎日遅刻していたら、社会との軋轢を感じて、それがストレスになるだろう。
夜ちゃんと眠れるという自信ができれば、昼間眠気が気になることもないから、症状が改善するんじゃないですか、と言う話だ。
ということで睡眠導入剤を出された。

これが、ものすごく効いた。

実は、売薬の睡眠導入剤を試したこともあったが、これがぼくは苦手だった。
なかなか効かない割りに、朝まで残る感じもあったのだ。
病院で出される薬は、ものすごく効き目が短く、飲んだ時はすごく効くが、朝まで残らない。
だから、完璧に寝る準備を済ませて、入眠と同時に飲むのがコツである。

これが調子が良かった。
毎朝早く会社に行くことで、気持ちも上向きになってきたのである。

心療内科のクリニックは結構遠い、有名なところに行っていたが、睡眠導入剤は2週間分しか法律で出せないので、通うのが面倒である。
先生にそう言うと「睡眠導入剤ならどこの内科でも出してくれるよ」と言った。

このときぼくは「この先生ぶっきらぼうだけど商売っ気なくていい人だな・・・」と思った。
お言葉に甘えて、薬は会社と同じビルの病院で出してもらうことにし、心療内科に通うのはとりあえずやめてみた。

しばらくは好調だった。
昼夜逆転が取れたので、精神的にグッとラクになったのである。
しかしながら、まだ本調子にはならなかった。
やっぱり昼間から夜になって、病的に眠い。

テレビショッピングの注意書きのような言い方だが、あくまで個人の感想で言うと、昼間感じる眠気には2種類あると思う。
昼夜逆転や、普通の寝不足による眠気は、徹夜で勉強したり、麻雀したときの翌日に感じる、ナチュラルな眠気である。
それに対して、夜はちゃんと寝ているのに感じる病的な眠気は、脳の中に毒液を注入されたような、するどい眠気である。
頭痛にも似ている。

今になって思うと、こういうことだと思う。
最初は病気で昼間から眠くて困っていたが、気力でなんとかしようと思ううちに鬱症状がそれに加算されてしまった。
で、生活リズムを改善することで後者は治ったが、前者は依然として残っていたのだと思う。
つまり、体の病気が心にも影響して、問題を複雑にしていたのだと思う。
これは他の病気でもあるのではないか。

さて、気持ちはだいぶ軽くなったが、依然として強い眠気に悩まされていたぼくは、ある日ラーメン屋でぼんやりテレビを見ていた。
それは、よくある家庭医学の番組だが、その日のテーマが睡眠時無呼吸症候群だった。

(つづく)

Subscribe with livedoor Reader
Add to Google
RSS