先日、むかし起こった自転車の小学生と歩行者の事故で、小学生の母親に追加で6千万円を支払うという判決が下った。
以下小学生の自転車事故 母親に9500万円賠償命令 神戸地裁/神戸新聞NEXTより。
 小学生が乗った自転車にはねられて植物状態になったとして、被害女性(67)の家族と保険会社が児童の母親(40)に対し、計約1億600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁の田中智子裁判官は4日、児童の母親に計約9500万円を支払うよう命じた。

 判決によると、事故は2008年9月、神戸市北区で発生。時速20~30キロで坂を下っていた小学5年生の男子児童=当時(11)=の自転車と、散歩中の原告女性が衝突。女性ははね飛ばされて頭を打ち、意識不明の重体となった。

最初この「被害女性の家族と保険会社が損害賠償を求めた」という意味が良く分からなかった。
保険会社が交通事故でお金を払うのは当たり前だが、交通事故でお金を取る、というのが良く分からなかったのだ。

いろいろなニュースソースを見ると、この保険会社というのは被害女性が入っていた保険の保険会社である。
事故が起こった時点で、保険会社は意識不明の被害女性の家族に6千万円を支払った。
これは加害者(小学生であるので、母親)に本来支払いを求めるものであるが、保険会社が立て替えたので、請求権が保険会社に移った。
ということで、被害者側が入っていた保険会社が加害者側に支払いを求めているのである。
これを「求償」(きゅうしょう)と言う。

保険会社なんだから、事故が起こったら全部かぶるのかと思っていたが、この求償を行わないと保険会社も株主に責められて大変だそうだ。
なお、保険金(6千万円)を超える部分は被害者側が加害者側に直接求めている。

自転車に乗るお子さんを持った親御さんも保険に入っていれば、今回は救えたかもしれないということである。
日本の道路事情が悪いと思うのだが、転ばぬ先の杖である。



もう1個、「2020東京招致」という言葉がある。
企業のCMに使っている。
何を招致しているのか良く分からない。
まあオリンピックだと思うのだが、オリンピックという言葉をCMで使ってはいけないのだろうか。
解せない。 Street scene from Bundi, Rajasthan