昨日に続いてテレビの話。
Hard disk
ビデオデッキはHDD/DVDレコーダーのRD-X9とX10を使っている。
もうどちらも廃版だ。
違いとしては、X10はブルーレイの読み書きができるがX9は出来ない。
それ以外はまったく同じ。





ちなみに最新版はタイムシフト機能のついたレグザサーバーというのが一応あるが、昨日紹介したテレビZ7の方がはるかに高機能である。レコーダー専用機の新製品が出るのかなと思っているがなかなか出ない。
もしかしてテレビごと買い替えるのが主流で、外付けレコーダーは絶滅危惧種になるのかもしれない。
パソコンのMacみたいになるのかもしれない。
ビデオレコーダーをわざわざ別に買うなんて「ステレオのアンプを買う」ぐらい珍しいことになるのかもしれない。

RD-X9とX10に話を戻す。
どっちかを持っていれば2台もいらないのだが、X9に入っている番組をどうにかしないと廃止できない。
その暇がなかなか取れなくて、グズグズしていると、急にX9の動作が不調になってしまった。

まず、内蔵HDDに撮っている番組の再生が急にフリーズする。

次に、全体の動作がものすごく緩慢になる。
録画している番組のサムネイル表示とか、番組表の取得とか、そういう一覧表示系の動作が何秒も掛かる。
以前は一瞬でしていたのだ。

もうとっくに保証外であって、修理は気が重い。
動作的に中身全部とっかえであって、言うところの「買い替えた方が安いですよ」になる可能性がある。

それはまだいいのだが、録画している番組が全部飛ぶ。
ビデオデッキを修理したが最後、どんな軽微な修理であっても内容を初期化させられる。
これは「中身は全部消しても文句を言いません」という書類にサインをさせられるのである。
文句言うよ!

ということで、どうしょうかなーと思って放置していた。

ところが!

HDDの交換でこれが治るという情報があったのである。

たまには実用的な情報を(RD-X9 HDD交換 実施編)(行き当たりばったりで悶絶さん)

修理前の症状など、まったくぼくと一緒だと思って、これだと思った。

問題は、ぼくがものすごく手先が不器用ということである。
家電品は極端に集積化されていて、あちこちにフレキ(イカの軟骨のような薄い透明な基盤)が走っていて、部品を1個外すだけで鬼のように隠しネジを外さなくてはならなくて、結局壊してしまう。
マレーシアのおばちゃん、よくこんなもの組み立てられるな!
昔はノートパソコンのHDD容量アップやSSD換装などをしようとして、いちいち玉砕していた苦い経験があるので、今回も気が重かった。

しかし、上記のブログを見ると、非常にカンタンという話であって、ぼくも挑戦してみようと思った。

まず内蔵HDDの番組を外付けUSB-HDDに逃がす。
不具合のある製品を駆動するわけで、おっかなびっくりである。
何度か途中で失敗したが、結局移動できた。

ちなみにこのHDDは暗号化されていて普通にはPCから読めない。
このRDからしか読めない。
他のRDからも読めないわけである。
これは地デジの権利保護の問題である。

コピーは10回までしかしない、その他はムーブになるという原則さえ守っていれば、HDDの録画であっても他の機種に持ち出せると思っていた。
しかしこれはダメである。
「ダビング10信号は他の機種に持ち運べない」ということが規格で決まっているのである。

 ・レコーダーAで録画したコンテンツをレコーダーBにコピーできる。この場合レコーダーAからはダビングカウントが1個減り、レコーダーBにはダビング不可能なコンテンツが出来る

これはまあ納得がいく。しかし

 ・レコーダーAで録画したコンテンツをレコーダーBに移動できる。この場合レコーダーAからはコンテンツがなくなり、レコーダーBにはダビング不可能なコンテンツが出来る

というのはおかしいと思いませんか。

これは、ダビング10信号が機種をまたいで持ち運べないからだそうである。
だからレコーダーをまたいでダビングするときは移動でなくコピーで行い、コピーが確実に成功してから元のを消した方が良さそうだ。
(その場合でもダビング先の機種が壊れたら番組はパーになる)

そして

 ・レコーダーAで録画したコンテンツをHDDに移動できる。この場合レコーダーAからはコンテンツがなくなり、HDDにはダビング回数が保持されたコンテンツが出来る

というのは便利である。しかし

 ・レコーダーAで録画したコンテンツをHDDに移動した場合、このHDDはレコーダーAでしか再生出来ない

というのはなぜだろうか。

コンテンツはHDDの中に1個しかなく、ダビング回数の濫用は行っていない気がする。
でも、ダビング10信号は機種をまたいで運用できないから、これはしょうがないのである。

問題は、

 ・レコーダーAで録画したコンテンツをHDDに移動したあと、レコーダーAが故障して修理した場合は、もう再生できない。HDDの中の番組はどの再生装置でも再生できない

というのは本気か、と思う。

これは、レコーダーAを修理して内容を初期化した段階で、レコーダーAと外部HDDを紐付していた個体識別番号も失われてしまうから、だそうである。
個体識別番号のコピーは、やればできるけど、権利の侵害になるから出来ないそうだ。

これはおかしいと思わないか。
同じ個体である。
テレビ番組の権利者というのは頭がおかしい。

そういうわけで、なるべく修理に出さないで済ませたいので、HDDの交換に入る。

番組を全部外部HDDに逃がし、本体を初期化し、配線を全部抜いてから作業に入る。
基本的に上のブログの情報が役立った。
ネジを外して古いHDDを抜き、HDD

上のブログの方は「Western Digital Caviar Green 3.5inch 2.0TB 64MB SATA 6.0Gbps WD20EARX」を使われたということだが、これはブログ掲載当時の2012年12月の情報で、今はこのHDDはもう旧機種になっている。
アマゾンでこの機種を探すと、「この機種には後継機種があります」と書いてあって、下の機種にリンクされた。



新機種の方が値段も安いし、そっちにしてみた。
2TBで7千円は安い。

結果から言うと恐ろしいぐらいに簡単に換装できた。
デスクトップPCのHDDが換装出来る人であれば、その10分の1ぐらいの労力である。

ちなみに昔同じ東芝のRD-X5が壊れた時は東芝さんに換装してもらったが、結構余裕のない筐体で(弁当箱のような巨大なHDDがびっしり埋まっていた)作業も難しそうだった。
ここ数年でHDDが爆発的に小型化し、RDの中身も簡単になったようだ。

交換したら結線し、またHDDの初期化である。
ライブラリが消えていたが、「このディスクを登録しますか」的なことを聞かれたのでハイと答えたらそれで済んだ気がする。
(ライブラリ機能は使っていないのでよく覚えていない)
意外だったのが番組表の再取得に時間が掛かることで、数日掛かった。

使って見ると驚くほど快適で、買った当時のキビキビした動作を思い出した。
RD自体の起動や番組表の取得などといった、HDDとはあまり関係なさそうな動作も早くなったのは驚いた。

「RDのHDDは使っているとヘタってくる」「交換すると治る」「交換は驚くほどカンタンである」ということだが、もう一つ、「RDのHDDはあまりパンパンに使っていると良くない」ということも言えるようだ。
なるべく番組はUSB-HDDに逃がした方が良い。
7千円で新品同様の動作になり、USBディスクの紐付け情報も消えなかったので満足している。
上のブログは本当に役立った。



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