今日も先日に続いて努力について考えてみる。
ぼくは子供の頃から体が弱く、過保護に育てられたせいか、スタミナがないので、がんばることを避けてきた。
そして、ここがひとつポイントだと思うのだが、そういう自分を否定したくないので、がんばることを拒否し、軽蔑してきたのである。
この結果、昼夜が逆転し、部屋はゴミ屋敷になり、お金はなくなって、ぶくぶく太ってしまった。
これはいずれも自分を不愉快にする現象であって、矯正したほうがより良い人生が送れる。
もう人生も中盤になり、気づくのが遅すぎたのだが、ここからがんばって巻きなおそうと思う。
みなさん応援してください。

さて、努力しろ、ドリョクしろと他人に言われると、腹が立つし、あまり有益なアドバイスでないと感じる。
出来たら世話はないのである。
出来ないから苦労しているのだ。

しかし、逆説的な言い方になるが、やってみないと分からない、ということもある。
努力が本当に苦しいかどうかは、ある程度努力が軌道に乗らないと分からない。

これは高校の物理で習う静摩擦力と動摩擦力の話に似ている。
板の上にレンガを乗せると、最初はかなり強い力を加えないと動き出さない。
しかし、いったん動き始めると、スルスルと滑り出す。
最初が一番大変なのである。

ぼくの仕事はデスクワークで、IT関係なので、いかに自分の作業を自動化するかがカギになる。
つまり合理的なツールを作り、作業を追い込む。
それでも限界に当たるので、今度は自分をプログラミングする。
つまりチェックリストを作って、消していけばひとりでに作業が終わるようになる。



最初ツールがない状態、チェックリストがない状態では、とても作業は苦しい。
しかし、いったん出来てしまうと、ウソのようにスルスルと仕事が終わる。
何件かそういう作業をこなしていると「チェックリストのパターン」や「チェックリストを作るチェックリスト」(メタチェックリスト)のようなものも考え始める。
作業が業務に、仕事が哲学になるのだ。

いまは糖尿病、英語ができないこと、肥満に苦しんでいる。
いずれもゲーミフィケイションで取り組んでいる。



たとえば血糖値の指数HbA1cが高いことを、RPGのプレイヤーのレベルが低い状態ととらえる。
最初から無敵状態であれば、ゲームは面白くない。
窮地に立ったプレイヤーが、病気という外敵の攻略法を調べてアタックする。
数値が下がると自分がレベルアップした気がする。
命がけのゲームをやっている、自分の人生は面白いなあと思う。
思えば思えるのである。

英語の練習と肥満対策は、英会話ウォーキングで取り組んでいる。
ここで導入したのがSapotaによる目標管理システムである。



今日は英語の練習をした、今日はウォーキングを何分したというのを、毎日報告して、人に監視してもらっている。
小学生か!
しかし、大の大人が、自分の意志でこれを自らやっていることに価値があると思っている。

現状では問題があって、体重はあまり減っていないし、英語が出来るようになったかどうかはすぐには分からないということだ。
これはプロセス目標と結果目標の話になる。

プロセス目標というのは、ありがちなセールスマンのたとえで言えば、電話を何回掛けたか、客先に何回足を運んだかである。
それに対して結果目標は、営業で話をいくつかまとめたかという話だ。
最近自分で考えた例としては、ちょっと気恥ずかしいが、人間関係の改善というミッションにおいて、「1日に自分が何回『ありがとう』と言ったか」がプロセス目標で、「人に何回『ありがとう』と言われたか」が結果目標であるというのはどうだろう。

この2種類の目標には相反する性質がある。
結果目標は最終的な目標であって、これが達成できないと実はまったく役立たない。
しかし、努力と結果は必ずしもすぐに結びつかない。
プロセス目標はそれに対してやれば確実に記録に残る。
しかし、プロセス目標をいくら積み上げても人生の役には立たないのである。

努力しても間違った努力を繰り返している場合があって、その場合は成果に結びつかない。
だから、間違った努力は無駄である。
しかし、ある努力が無駄かどうかも、努力してみないと分からないのである。
数ヶ月ウォーキングを試して、「ああ歩いてもやせないんだな~」と思えば、歩いてもやせない(少なくとも自分はそういう体質である)という知見が得られる。
これ、「歩けばやせるんじゃないかな~」、「でも歩いてもやせないかもしれないし・・・」とウジウジ悩んでる時間が実は一番苦しいのである。
やせるかどうか、歩いてみればいい。

いまは調子に乗っているからそう思えるだけかもしれないが、努力は苦しくない。
努力しないといけないな~と思いつつ、出来ていない時間が実は一番苦しいのである。
静摩擦力に打ち勝って、軌道に乗れば、そこから先は楽勝である。
つまり、努力するほど楽になる。
楽になりたかったら、がんばればいいのではないか。

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