今年も冬がやって来た。
認めよう。この寒さは、冬だ。
今年は秋が短かったし、行楽とか連れて行ってくれる友達もいないので、全然秋を満喫していなかったので、まだ未練がましくまだ秋だと思い込もうとしていたが、さすがにこの朝晩の冷え込みは秋と思い込むには無理がある。
さて、冬だが、5年前から日本の冬は劇的に暖かくなった。
別に地球温暖化の影響とかではなくて、ユニクロ・ヒートテックのおかげだ。
正確には、ヒートテックという製品がブレイクした影響で、冬でもアクリルの長袖下着とタイツを、男でも着ていいという世論が醸成されたのだ。
全然違う。
大きかったのがユニクロのCMで、鉄道員の彼氏に女の子がムリヤリ着せるやつだ。



こういう、生き方を提案するCMはいいと思う。
女性のババシャツも、故ダイアナ英国皇太子妃が「ダマールを着ているから寒くないのよ」とおっしゃったおかげで一般化したと聞くが本当か。
とりあえず、ユニクロのおかげで、「冬」が「ぷゅ」ぐらいの感じになった。
これぐらい違うと、日本の平均寿命も延びたのではないか。

さて、部屋の中はやはりそれでも寒いので、暖房を使う。

北海道の人に言わせると、東京の冬はとても寒いそうだ。
「東京の人は冬をナメている」からだと言う。
部屋も隙間が多く、ガッとしたストーブを置かないで、どうもスースーするそうだ。
北海道はその点基本的に部屋がガッと密閉されていて、巨大な灯油タンクがあるので部屋は暖かく、冬でもアイスを食べるそうだ。
本当かなー。

その話を聞いてから、思い当たることがあった。
毎年冬は3ヶ月ぐらい風邪を引いているのである。
一度引くと、長引く。
いつまで経っても咳が抜けないのである。
ということで、しっかりと暖房を掛けるようになった。

むかし木造アパートに住んでいたころは、一番安い石油ファンヒーターを使っていた。
あれはもう使いたくない。
付けはじめと消したては灯油の匂いがするし、燃やしている間もずっと酸素を使っている。
頭が痛くなる。
灯油を買うのが面倒だし、火事も心配である。
あれはもっと早くやれば良かった。

今のアパートにはエアコンが付いているので、冬は暖房運転していた。
しかしこれも辛くなってやめてしまった。
まず上の方で運転しているので、暖気が上の方に貯まる。
次にうるさいし、風が気になる。
夏は手放せないエアコンだが、冬は休んで欲しいと思うことになった。

そこでオイルヒーターだ。
これのいいところは、まったく物を燃やさないことと、まったく音がしないことだ。
ただ暖かいだけ。
これは理想の暖房器具に思える。

欠点のひとつは、すぐに温まらないことだ。
部屋全体を暖めるので、本当に真価を発揮するまで小一時間掛かる。

第二の欠点は、鬼のように電気代が掛かることだ。
掛けると掛けないで5千円は違う。
厳冬期は1万5千円とか取られて腰が抜けそうになることがある。

これは、単純に性能の問題だけではなくて、あまりにも利き方が控えめで音がしないために、スイッチを切るのを忘れるのだ。
デフォルトでは5時間運転モードになっているのだが、ぼくは長時間家にいるのですぐ無限運転モードにしてしまう。
で、そのままうっかり会社に行ってしまう。
家に帰ると、部屋が異常に暖かい。
よく「結婚して家庭を持つと、部屋に帰ると暖かいからいいよ」などと、一個の人間たるお嫁さんを暖房スイッチとして捉えている女性蔑視の発言があるが、そんなの独身でも経験できる。
スイッチを切り忘れればいいのである。

実際には、入りタイマーも切りタイマーも付いているので、フルに活用すれば自分のいる時間だけ暖めることも可能である。
(そのうちiPhoneを持った人が近づくとスイッチが入る仕組みを実装して欲しい)
しかしながら、それにしても、オイルヒーターの電気代はバカ高い。
劇的に暖かくならないので、一層高いと感じる。

しかし、ものは考え方であって、酸欠で頭痛がしたり、コタツでパソコンを使って腰が痛くなったり、エアコンのうるさい音に耐えながら暮らすことから解放される対価としてお金を払うと思えば、耐えられないコストでもない。
日本はこれから脱原発のために節電する暮らしを心がけなければならないので電気代が掛かるのは痛し痒しだが、背に腹は変えられないので今はオイルヒーターを使っている。
国産の「ユーレックス」の製品を使っているのだが、10年間まったく何の不具合もない。


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