今日は本ブログ第212回。
「2のつく回」は基本的に睡眠時無呼吸症候群のコーナーだが(イヤなコーナーだなあ。。)機能の続きで、Tiddly Wikiを使う方法について書く。
多くの先輩のブログ記事に比べて明らかにヌルい内容だが、ま、いつものことである。
ヌルい情報も必要だよ。

昨日は個人用の情報を書くのに、TiddlyWikiという一種のWikiシステムを使えば捗るという話をした。
Wikiと言ってもWikipediaではない。
ていうかその話はもういい。
昨日たくさんした。

で、TiddlyWikiの特徴はなんと言ってもローカル(お手元のPC)にHTMLとJavaScript、CSSがポツンとあるだけであって、サーバーに公開したりパスワードロックをしたりという手間がない。
自分のパソコンの読み書きをするだけであって、テキストファイルにメモをするのとあまり変わらない。

それで困らないかと言うと、困る。
 ・同じファイルを家と会社で読み書きしたい
 ・どうせなら移動中にiPhone/iPadで読み書きしたい
 ・家のパソコンが壊れてもバックアップしたい

こういう悩みを一挙に解決するのがDropboxだ。

DropboxはEvernote以上に有名なクラウドサービスの雄であって、知らない人はあまりいないと思う。
でもそういうことをしれっと書くのがこのブログの特徴であって、なんだか今日は言い訳がましいが、分かりきったことをガシガシ書いていく。

Dropboxはオンラインストレージである。
フリーミアムモデルであって、2GB使うだけなら無料、もっと使うなら有料になる。
ちなみに本稿で紹介するTiddlyWikiを共有するだけの用途であれば2GBもあれば十分というか多すぎる。
使ってない人はココからリンクをたどってもらえればぼくとあなたにボーナス容量がもらえるので是非そうしてください。

※2012-11-10注記:上の「ココ」というところにDropboxの紹介リンクを貼っていたのだが、ここを踏んで紹介キャンペーンを使う人のメアドがぼくにメールされるのが気色悪いのでやめた。

さて、オンラインストレージであるからにはサーバー上にGB単位でディスクが借りられ、そこにファイルを置ける。
それだけではなくて、Dropboxのアプリを手元のPCに常駐させていると、ローカルのPCと同期(sync)してくれるのである。

つまり、Dropboxを2GB借りると、あなたのPCも2GB容量を使うことになる。
ローカルのファイルを追加/更新/削除すると、シンクが行われて、サーバー上のファイルも同じ状態になる。

ローカルの容量を食うのであれば、オンラインディスクを借りる意味がないのではないだろうか。。
これが違う。
同期してくれるところがすばらしいのである。

もしネットがない状況でノートパソコンを使うとしても、ローカルにファイルがあるからいくらでも作業できる。
ただオンラインのバックアップが更新されないだけだ。

たとえローカルのパソコンが壊れても、サーバーのファイルは残っている。
まっさらなパソコンにDropboxをインストールすれば、最後に同期した状態でサーバー上のファイルがシンクされる。

それだけではない。
Dropboxはメールアドレスとパスワードを使って会員登録する。
他のパソコンにDropboxクライアント(ソフトウェア)を入れて、同じ会員情報でログインすると、そのパソコンにもサーバー=元のパソコンと同じ2GBの容量が食われ、ファイルがシンクされるのだ。
パソコンBでファイルを追加/更新/削除すると、サーバー上で追加/更新/削除され、パソコンAも随時ファイルが追加/更新/削除される。

家で原稿を書いて、会社で昼休みに推敲する、ということが可能になる。
(会社のセキュリティポリシーが許せば、である)
家ではデスクトップパソコンで原稿を書き、喫茶店ではノートパソコンで原稿を書く、ということも可能である。
USBメモリーを持ち歩かなくても、ネットさえつなぎっぱなしにしていれば、同じディスクを複数のパソコンから見られるのである。
(多少のタイムラグはもちろんあるが、動画でなければこの同期は非常に速い。)

さらにすばらしいのは、iPhone/iPadのようなモバイルデバイスでも、閲覧や編集が可能であるということである。

Dropbox - Dropbox

これはやはりPCほどの自由度はなく、アプリの性能や使い勝手によってやりたいことが出来たり出来なかったりすると思うが、DropboxはAPIを公開しているので、アプリによっていろいろ出来る。

で、ここからが本題だが(相変わらず前置きが長いな)DropboxにTiddlyWikiを置くと超捗るということだ。

Dropboxに置いたところでローカル ファイルなので(Windowsの場合デフォルトではマイドキュメント\Dropboxとかになる。場所を変えることもできる)それをブラウザーから開いて読み書きする。
で、更新されるたびにサーバー上のファイルも更新されるので、別の場所から同じファイルにアクセスできる。
これでネット上のWikiとまったく同じ感覚で使える。

iPhone/iPadにもTiddlyWikiのためのクライアントがある。
いくつかあるようだが、TWEditというのが強烈である。

TWEdit - Tack Sharp

これを使うには、Dropboxのiアプリから起動する。
まず、DropboxでTiddlyWikiのファイルを開き(デフォルトではempty.html)「このアプリから開く」でTWEditを選択する。
ローカルのファイルを上書きしていいですかと聞かれるのではいと答える。
いちいち聞かれるのが面倒だが、iデバイスの場合ポンポンとボタンをタップするだけなのでそんなに負担にならない。

で、閲覧する。
編集するときは「edit」というボタンを使えばいい。

ただ、ぼくはあまり出先でWikiの編集しようという気にならない。
iPhoneは特にである。
出先で思いついたことがあればメモ帳(ロディアを使っていたが、最近は付箋紙を使っている。これはまた書く)やFastMemoなどのアプリに書いておいて、Wikiの編集は家でゆっくりの方がぼくには合っている。
ただ、iPad miniとか買うとうれしがって出先で更新するかもしれない。

こういうのは生産性が上がるとか、人生が向上するとかいう以前に、自分が楽しいのである。

3カラムのレイアウトは、iPhoneで見るのはちょっとツラいので、Wikipediaのようにモバイル用のCSSがあればいいかもしれない。
もうあるかもしれない。
このへんは研究したい。

さて、使っていて気づいた点があるので箇条書きにする。

 ・最近のFirefoxで使うにはTiddlyFoxというアドオンを入れないと更新の保存ができない
 ・CamelWord(英単語を大文字始まりで連結したもの)を書くと、はてなキーワードのように勝手にリンクができる。英語でないとあまり使い道がない気がする。ディセーブルする設定も当然あるだろうがまだ見出していない
 ・TWEditで何も考えないでファイルを保存すると、Dropboxのルートフォルダに保存してしまうことがある。ちゃんとWikiを上書きするように最初の1回は?フォルダを設定する必要があるようだ

さて、TiddlyWikiの公式ページを始め、多くのTiddlyWikiのページがTiddlyWikiを使って作られている。
つまり、TiddlyWikiはローカルのメモ用ソリューションではなく、サーバーで公開するページを作るソリューションとしても妥協なく使えることを意味する。
これほど簡単に設置、編集できるソリューションが、公開できたらスゴいと思う。
ぼくはゆくゆく、これを使って自分のサイトを構築したい。
とりあえず、本を著すたびに発生する大掛かりな正誤表は、明らかにこのソリューションが向くはずだ。

歴史が古いソリューションで、いまさら紹介するのも何かという気がするが、すっかり気に入った。
これからもガシガシ使って行きたい。


Subscribe with livedoor Reader
Add to Google
RSS
このエントリーをはてなブックマークに追加