ひさびさにテクノ的なというか、ライフハックス的なことを書く。
自分用に自分で情報を蓄積すると、いろいろ捗る。
自分用に自分で情報を蓄積すると、いろいろ捗る。
計画表やToDoは何もことをなさずにダラダラしたり、衝動的に余計なことばっかりするのを防げる。
日記を書けば反省できる。
住所録やレシピは言うには及ばずである。
こういうのをどんどん溜めて、まとめて、整理すれば、人生が合理化できるし、楽しい。
重々分かっているのだが、なかなか本気を出して出来なかった。
こういうものがあればいいと思っていた。
・デジタルである(手書きや紙は無理)
・クラウドである(データがサーバーにあり、家のPC、会社のPC、移動中のiPhoneから見られる。)
・太字、リンク、箇条書き、表組などの表現が容易である
・容易に編集でき、面倒でない
こうなると世の中はEvernoteであって、ここにすべてを溜めるのがCoolであるとされている。
しかし、どうも馴染まなかった。
馴染んでないのにあれこれ批評的なことを書くのは良くないが、話半分に読んで欲しいのだが、Evernoteが馴染めないのは以下の点であった。
・クラウドにしかない(容易にローカルにバックアップ、バックアップからリストアできない)
・ノートブック>ノートという構造が支配的
・クライアントが重い
・あまりにもハウツー情報が氾濫しているので、かえってベストプラクティスが決められない
・緑と黒、という配色が好きではない
的な。
自分はブッキッシュな方であって、文字情報が大好きだ。
逆にどんなことでも文字に書くのが苦にならない。
ということで、テキスト情報だけ保存すればいいと思った。
なんならプレーンテキストに情報をタグ付けして書いていって、必要なことはgrepして探せばいいとさえ思っていた。
(会社の業務はそうしている)
あとは自分宛にメールを出すというのがなかなか馬鹿に出来ない。
しかし、もうちょっとこじゃれていて、作る楽しみが味わえる情報システムを探そうと思った。
Wikiがいいのではないかと思った。
さいきんはウィキと言うと、「ああウィキペディアですか」と言われる。
これはWebページがホームページと呼ばれ、HPという略称がすっかり定着したのと同じような話であって、ここで言うWikiはWikipediaとは違う。
実際にはWikipediaがWikiの派生語であって、Wikiという自由度の高い編集可能なWeb公開システムを援用して百科辞典(encyclopedia)を作ろうという構想のことをWikipediaと言うのである。
詳しくはWikipediaでWikiのことを調べていただきたい。
こういうことを書くと、じじいの繰言と言われる。
もうウィキペディアの方が流行ってるんだから、ウィキでいいでしょ、というわけだ。
違う。
これはものすごく困るのである。
なぜなら、もともとのWikiはWikiで言葉として生きているからである。
今回個人用情報システムを構築するためにWikiを使ってみようかなと思って、いろいろ調べた。
ここで言ういろいろ調べるというのはWikiという言葉でネットを検索するということだが、やってみると分かるが、おびただしいWikipedia関係のWebページに当たるのである。
「Wikipedia」とバッチリ書かれているページについては、Googleであれば「-Wikipedia」スイッチを渡せば除去できる。
しかし、WikipediaのことをWikiと書いているサイトは取り除けないのである。
もっとも問題だったのは、「Wikiなんとか」などという名前がついたiPhoneアプリが沢山あって、こりゃ便利そうだと思ってみてみると、ほとんどWikipediaの閲覧ツールということである。
こういうツールを使う人は、ますますWikiと言えばpediaのことと思うであろう。
誤用、誤解が再生産されるわけである。
話が大きくそれたが、とりあえずWikipediaに代表される、自由に編集できるWebのことをWikiと言う。
レンタルサーバーさえ借りれば、比較的簡単に設置できる。
Perlでも出来る。
でも、そうは言っても大掛かりであってメンドクサイと思っていた。
ここでやっと本題になるのであるが、TiddlyWikiというローカルで実行できるWikiシステムが非常に評判がいいということが分かった。
上のサイトは本家Jeremy Rustonさんの公式のサイトであるが、TiddlyWikiで検索すると夥しいサイトがTiddlyWikiを激賞したり、解説したり、改造したりしている。
すごい活気である。
ぼくは「TiddlyWikiのススメ」という記事を読んで始めた。
記事は2005年と少し古いが、非常にわかりやすい。

いまさらながら簡単に解説すると、TiddlyWiki自体は1個のHTMLであり、それを置いたローカルのパソコンからブラウズできる。
JavaScriptとCSSを駆使していて、静的なHTMLでありながら動的に記事を追加、編集、削除できる。
特筆すべきなのは記事を作るのがものすごくカンタンということだ。
WikiはWiki記法と言われるHTMLを簡略化した記法を使っているが(機能的に汎用性は下がるがグッと書きやすく、見やすい)TiddlyWikiも少しアレンジしたWiki記法を使っている。
TiddlyWikiでは記事のことをTiddlerと言う。
デフォルトでは3カラム式のHTMLであって、右カラムのNew Tiddlerというリンクをクリックすると、「New Tiddler」という題名の空っぽの記事が出来る。
この記事をカチカチッとダブルクリックすると、編集モードになるので、題名および内容を好きなように変えれば良い。
ここで、たとえば[[いちご大福]]というブラケット2重囲みで文字列を書くと、「いちご大福」という記事へのリンクが出来る。
ここで、記事の編集をやめてセーブすると、記事には「いちご大福」というリンクが出来ている。
この時点でリンクは弱々しいイタリックになっている。
これは、「いちご大福」という記事はまだ存在しないことを示す。
ここで、そのイタリックのリンクをクリックすると、「いちご大福」という空っぽの記事が出来る。
この記事をカチカチッとダブルクリックすると、編集モードになるので、いちご大福についての記事を書く。
セーブして元の記事に戻ると、「いちご大福」というリンクからイタリックが取れている。
ぼくはこの機能に感動した。
ある記事の派生記事を作ろうと思えば、とりあえず題名だけ決めておいて[[]]で囲んで先に進む。
この時点でイタリックの空記事のまましばらく抛っておいてもいいのである。
で、興が乗ったら出来たらリンクをクリックして空記事を生成し、空記事をダブルクリックして編集すればよい。
親記事からリンクしているどの記事が空か、イタリックで判断できるというのも素晴らしい。
これはWebサイトに留まらず、長大な文章を書く上で一つの理想系ではないだろうか。
非常に思考に即しているのである。
上のやり方は目次案を作って内容を埋めていくというトップダウンの方式だが、だらだら内容を書いておいてあとで構造に分解するというボトムアップの方式も考えられる。
まず記事を書いて、ある部分が長くなってしまって別の記事に切り出したほうがいいなと思ったら、小見出しを[[]]で囲んでリンク化し、中身に当たる部分をカットする。
で、その飛び先の記事をカチカチっと生成してペーストすればいいのである。
ぼくは文章を構造化してWebサイトにしたりするのが大の苦手であるが、そんなぼくが何のツールも使わず、ひょいひょいと記事を構造化できた。
使い方がカンタン、構造がシンプル、表現がリッチという、相矛盾する要件を見事に満たしている。
すげえよTiddlyWiki!
さて、これを自宅と会社とモバイルで同期する方法である。
話はカンタンで、クラウドサービスによるオンラインストレージDropBoxに置けば良い。
長くなったので続きは明日書く。



日記を書けば反省できる。
住所録やレシピは言うには及ばずである。
こういうのをどんどん溜めて、まとめて、整理すれば、人生が合理化できるし、楽しい。
重々分かっているのだが、なかなか本気を出して出来なかった。
こういうものがあればいいと思っていた。
・デジタルである(手書きや紙は無理)
・クラウドである(データがサーバーにあり、家のPC、会社のPC、移動中のiPhoneから見られる。)
・太字、リンク、箇条書き、表組などの表現が容易である
・容易に編集でき、面倒でない
こうなると世の中はEvernoteであって、ここにすべてを溜めるのがCoolであるとされている。
しかし、どうも馴染まなかった。
馴染んでないのにあれこれ批評的なことを書くのは良くないが、話半分に読んで欲しいのだが、Evernoteが馴染めないのは以下の点であった。
・クラウドにしかない(容易にローカルにバックアップ、バックアップからリストアできない)
・ノートブック>ノートという構造が支配的
・クライアントが重い
・あまりにもハウツー情報が氾濫しているので、かえってベストプラクティスが決められない
・緑と黒、という配色が好きではない
的な。
自分はブッキッシュな方であって、文字情報が大好きだ。
逆にどんなことでも文字に書くのが苦にならない。
ということで、テキスト情報だけ保存すればいいと思った。
なんならプレーンテキストに情報をタグ付けして書いていって、必要なことはgrepして探せばいいとさえ思っていた。
(会社の業務はそうしている)
あとは自分宛にメールを出すというのがなかなか馬鹿に出来ない。
しかし、もうちょっとこじゃれていて、作る楽しみが味わえる情報システムを探そうと思った。
Wikiがいいのではないかと思った。
さいきんはウィキと言うと、「ああウィキペディアですか」と言われる。
これはWebページがホームページと呼ばれ、HPという略称がすっかり定着したのと同じような話であって、ここで言うWikiはWikipediaとは違う。
実際にはWikipediaがWikiの派生語であって、Wikiという自由度の高い編集可能なWeb公開システムを援用して百科辞典(encyclopedia)を作ろうという構想のことをWikipediaと言うのである。
詳しくはWikipediaでWikiのことを調べていただきたい。
こういうことを書くと、じじいの繰言と言われる。
もうウィキペディアの方が流行ってるんだから、ウィキでいいでしょ、というわけだ。
違う。
これはものすごく困るのである。
なぜなら、もともとのWikiはWikiで言葉として生きているからである。
今回個人用情報システムを構築するためにWikiを使ってみようかなと思って、いろいろ調べた。
ここで言ういろいろ調べるというのはWikiという言葉でネットを検索するということだが、やってみると分かるが、おびただしいWikipedia関係のWebページに当たるのである。
「Wikipedia」とバッチリ書かれているページについては、Googleであれば「-Wikipedia」スイッチを渡せば除去できる。
しかし、WikipediaのことをWikiと書いているサイトは取り除けないのである。
もっとも問題だったのは、「Wikiなんとか」などという名前がついたiPhoneアプリが沢山あって、こりゃ便利そうだと思ってみてみると、ほとんどWikipediaの閲覧ツールということである。
こういうツールを使う人は、ますますWikiと言えばpediaのことと思うであろう。
誤用、誤解が再生産されるわけである。
話が大きくそれたが、とりあえずWikipediaに代表される、自由に編集できるWebのことをWikiと言う。
レンタルサーバーさえ借りれば、比較的簡単に設置できる。
Perlでも出来る。
でも、そうは言っても大掛かりであってメンドクサイと思っていた。
ここでやっと本題になるのであるが、TiddlyWikiというローカルで実行できるWikiシステムが非常に評判がいいということが分かった。
上のサイトは本家Jeremy Rustonさんの公式のサイトであるが、TiddlyWikiで検索すると夥しいサイトがTiddlyWikiを激賞したり、解説したり、改造したりしている。
すごい活気である。
ぼくは「TiddlyWikiのススメ」という記事を読んで始めた。
記事は2005年と少し古いが、非常にわかりやすい。

いまさらながら簡単に解説すると、TiddlyWiki自体は1個のHTMLであり、それを置いたローカルのパソコンからブラウズできる。
JavaScriptとCSSを駆使していて、静的なHTMLでありながら動的に記事を追加、編集、削除できる。
特筆すべきなのは記事を作るのがものすごくカンタンということだ。
WikiはWiki記法と言われるHTMLを簡略化した記法を使っているが(機能的に汎用性は下がるがグッと書きやすく、見やすい)TiddlyWikiも少しアレンジしたWiki記法を使っている。
TiddlyWikiでは記事のことをTiddlerと言う。
デフォルトでは3カラム式のHTMLであって、右カラムのNew Tiddlerというリンクをクリックすると、「New Tiddler」という題名の空っぽの記事が出来る。
この記事をカチカチッとダブルクリックすると、編集モードになるので、題名および内容を好きなように変えれば良い。
ここで、たとえば[[いちご大福]]というブラケット2重囲みで文字列を書くと、「いちご大福」という記事へのリンクが出来る。
ここで、記事の編集をやめてセーブすると、記事には「いちご大福」というリンクが出来ている。
この時点でリンクは弱々しいイタリックになっている。
これは、「いちご大福」という記事はまだ存在しないことを示す。
ここで、そのイタリックのリンクをクリックすると、「いちご大福」という空っぽの記事が出来る。
この記事をカチカチッとダブルクリックすると、編集モードになるので、いちご大福についての記事を書く。
セーブして元の記事に戻ると、「いちご大福」というリンクからイタリックが取れている。
ぼくはこの機能に感動した。
ある記事の派生記事を作ろうと思えば、とりあえず題名だけ決めておいて[[]]で囲んで先に進む。
この時点でイタリックの空記事のまましばらく抛っておいてもいいのである。
で、興が乗ったら出来たらリンクをクリックして空記事を生成し、空記事をダブルクリックして編集すればよい。
親記事からリンクしているどの記事が空か、イタリックで判断できるというのも素晴らしい。
これはWebサイトに留まらず、長大な文章を書く上で一つの理想系ではないだろうか。
非常に思考に即しているのである。
上のやり方は目次案を作って内容を埋めていくというトップダウンの方式だが、だらだら内容を書いておいてあとで構造に分解するというボトムアップの方式も考えられる。
まず記事を書いて、ある部分が長くなってしまって別の記事に切り出したほうがいいなと思ったら、小見出しを[[]]で囲んでリンク化し、中身に当たる部分をカットする。
で、その飛び先の記事をカチカチっと生成してペーストすればいいのである。
ぼくは文章を構造化してWebサイトにしたりするのが大の苦手であるが、そんなぼくが何のツールも使わず、ひょいひょいと記事を構造化できた。
使い方がカンタン、構造がシンプル、表現がリッチという、相矛盾する要件を見事に満たしている。
すげえよTiddlyWiki!
さて、これを自宅と会社とモバイルで同期する方法である。
話はカンタンで、クラウドサービスによるオンラインストレージDropBoxに置けば良い。
長くなったので続きは明日書く。



