★本ブログは来週(7/30~8/3)はお休みします★

もともと酒に強い方ではないが、酒好きな方だ。
本格的に飲み始めたのはバブル期、いわゆる「SE」をやっていて鬼のように仕事が忙しかった時だ。
(「SE」というのは和製英語という説もあるがどうだろうか)
たいていカプセルホテルか客先のソファで寝ていた。
夜2時まで仕事をしている。
いわゆる「死の行進」をしているときはそれから会議したりする。
会議が済んだら、じゃ、お疲れサマーと言って、カプセルホテルかソファで寝る。
寝られるかっつーの。
いわゆるマンガなどに出てくるサラリーマンの「飲まなきゃやってられないっつーの」というのはこういう状態だと思う。

深夜までハイテンションで仕事していると、なかなか寝られなくなる。
脳の電圧がなかなか下がらないような気がするのだ。
ミーティングやセミナーの講師など、言葉をたくさん使った時がひどい。
心に言葉が渋滞しているというか、心がグシャグシャになったような気がする。
興奮状態が続き、緊張が解けないのだ。

それで酒を飲んでいた。
夜の2時から焼肉屋で生ビールを飲んでいた。
当然焼肉も食べていた。
これが積年の肥満の礎石を築いた。

まあ、どうしようもなく同僚間の団結心を高めるというか、傷を舐めあう、あるいは逃げないようにする!という面が多かったと思う。
今思えば、サッサと帰った方が明らかに能率も上がったし、いい人生が送れた。
毎日残業して飲んでという状況に今ある人は人生を見つめなおした方がいい。

酒を飲むと疲れが取れるという。
実際、働いた後に酒を飲むと、だるくなって、よく眠れるから、疲れが取れるような気がする。

しかしこれは錯覚ではないか。
だるくなっているので、酒を飲むことによってかえって体に負担を与えているのではないか。

サウナに行ったり、温泉に行ったりするのも似ている。
だるくなって、よく眠れる。
でも、だるくなるということは、体に負担を与えているということになる。

もっとも、知的労働や人間関係労働に、脳に偏って負荷を与えている人は、サウナに行ったり、スポーツをしたりすることで、体全体に負荷を与えることで、ストレスを均等にすることが出来るのかもしれない。
であれば、ランニングやウォーキングのような、頭を使わない、無心にできる単純運動がいいだろう。

飲酒はそれともさらに違う。
内臓にピンポイントで負荷を与えているわけだから、健康的な疲労とは言い難い。

飲酒は睡眠の質を下げるという。
体がアルコールの代謝にエネルギーを使うので、疲労が取れないのだそうだ。
それは実感として分かる。

節酒に至る直接の原因となったのは、去年からの現象だが、定量(生中2杯ぐらい)を越えて飲んでいると、背中が、左の肩甲骨の内側が痛むようになったのだ。
健康な筋肉痛とは違う、嫌な痛みである。
中ジョッキを3杯飲むと決まって痛くなる。
2杯だと痛くならない。

飲酒で背中の右側が痛いと、肝臓や膵臓に障害がある可能性があるそうだ。
さっそく毎月持病を診てもらっている医者で超音波エコー、血液検査をしてもらったが、特に問題はなかった。

しかし気持ち悪いので、酒を止めてみた。

これが本当に快調であった。

まず、夜あまり寝ずに済む。
ぼくは睡眠にいろいろ障害があるので、一概に言えないが、酒を飲むことでその問題をさらに複雑にしていた。
酒を飲むと導眠剤を飲まないように言われる。
だったら酒をやめて導眠剤を飲んだ方がいい。

次に夜本を読んだり仕事が出来る。
酒を飲むとだらだらした時間が不本意に続いて、何もできないのでストレスがたまる。
夜、いわゆる残業ではなくて自分の意志でやる仕事(仕込み)は楽しいし能率が上がる。
これはまた別に項を起こす。

そして体の調子が良くなる。
ぼくぐらいいろいろ体調が悪いと、病気の可能性がある現象を放置することがストレスになるのだ。
1個1個つぶした方がいい。

ではなぜ酒を飲んでいたか。
まず、ちょっと前は一人で飯を食べる店がなかった。
飯を食べる場合は複数連れ、一人の場合は飲み、ということが多かった。
いわゆる小料理屋のような店で、おかずを2品とご飯を頼むと、変な顔をされることが多かったのだ。

でも最近は、生活の多様化に伴って、一人飯が充実してきた。
一人フレンチであろうが、一人焼肉であろうが、ちょうどいいコースが出てきている。
ていうか普通に晩御飯にぴったりな定食屋さんが増えてきている。
これはここ10年ぐらいの「おひとりさま」を当て込んだ現象であろう。

次に、酒の味を覚えると味覚が変わる。
水で食べるのはなんともむなしい。

しかしこれも最近、ガス入りミネラルウォーターやノンアルコールビール(まだまだおいしくないが、進歩はしている)が出てきた。
無糖のアイスティーを飲むのもいい。
甘くないソフトドリンクのバリエーションが最近充実してきたのだ。

酒の味を覚えると、食べるときは飲むもの、という「間違った思い込み」に支配されていた。
飲まなくてもいいことに気付くと、人生がグッとラクになる。

もちろん、久しぶりに会った友達と高級な店に行くときなどは猛烈に飲みたくなる。
ぼく程度の健康状態(病気状態)ならそういう場合は飲んでもいいことにしている。
要は「飲まなければやってられない」「つい飲んでしまう」という、制御不能な飲酒をやめたということだ。

制御不能な習慣は、「間違った思い込み」に由来するものが多い。
やめれば、楽になる。

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