以前テレビに梅宮辰夫とテリー伊藤が出演していて「今の料理の味付けは甘い。なぜドレッシングが甘いのか。おかしい」という話で意気投合していた。

ぼくは梅宮辰夫もテリー伊藤も別に好きと言うわけではないが、この話は本当に共感した。
二人もテレビの中でお互いの意見に共感して「おかしいんだよ、今の味付けは、甘いんだよ」と言い合っているが、スタジオの空気は「・・・?」となっていた。

東京に出て30年近く経つが、最初はこれがまいった。
でもあきらめていた。
改めてこのことを思い出して興奮した。

梅宮氏とテリー氏は「最近の(若い人が好む)味付けは」というニュアンスで言っていたが、これは関東、東京地方に特に顕著な傾向だと思う。
それもファミレスや、コンビニ弁当などの、大量に消費されるものに強く感じる。
コンビニ弁当などは、最も万人受けする味付けをすべきものである。
言って見れば、仕事の都合で、やむを得ず食べるぐらいのものである。
それが、甘い。
これはちょっと問題視すべき、異常な傾向ではないだろうか。

一番びっくりするのが、ファミレスの「和風ドレッシング」である。
大戸屋というファミレスがあって、和定食を出す。
ぼくは加齢と共に和食が食べたくなってきたので、助かる。
でも、サラダのドレッシングが、甘い。
あれは驚く。

洋風のファミレスであっても「サウザンアイランドドレッシング」が甘い。
あれは甘いよ!
おかしいよ!
野菜の味が全然楽しめないのである。

アメリカの料理、特にファミレスなどの安い料理はまずいと言われる。
実際安い店で食べるとスパゲッティなどかなりゆですぎであって、おいしいものに出会ったことがない。
ところが、サラダは、おいしい。
野菜もレタスやトマトなど味が濃くておいしいのだが、ドレッシングが甘くないので助かる。
特にブルーチーズのドレッシングというのは大した発明品であって、日本でも流行ればいいと思う。

日本でも個人商店の西洋料理、イタリア料理などのサラダはさすがに甘くないことが多い。
ただし野生動物(ジビエ)のローストなどを食べるとたまにジャムやママレードが付いてくる。
あれも困る。
でもあれはれっきとして文化として昔から甘いので、仕方ないと思う。

問題は最近のファミレスやコンビニの食事が、特に意味もなく甘いことである。

「テリヤキなんとか」は言うまでもなく甘い。
(でもあれは一時ほど見なくなった気がする)

大戸屋をはじめ、世は「ヘルシー志向」なはずだ。
カロリーを減らしたり、有機野菜を使ったりしている。
結構なことである。
であれば砂糖なんか一番減らさないといけないはずだ。
なぜこんなに甘い方向に世の中の味付けが傾いているのか、よく分からない。

自分だけが好みが偏っているのかと思っていたが、偶然テレビで梅宮辰夫とテリー伊藤が言っていて、やっぱりそうか! と意を強くしてうれしかった。

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